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個人事業主の節税対策|収める税金の種類やよくある質問を解説

個人事業主の節税対策|収める税金の種類やよくある質問を解説

自身ですべての手続きを行うことになる個人事業主にとって、節税対策や税金の知識は欠かせません。


しかし、どのような節税対策があり、納める税金の種類はどのくらいあるのか、わからないという人も多いでしょう。


この記事では、個人事業主の税金の種類や節税対策について解説していきます。「個人事業主が納める税金が知りたい」「個人事業主ができる節税対策が知りたい」などといった方は、ぜひ最後までご一読ください。

【この記事のまとめ】
  • 個人事業主が納める税金は4つあり、所得税、住民税、消費税、個人事業税です。これらはそれぞれ異なる目的で課税され、確定申告の方法も事業形態によって異なります。
  • 所得税は、収入から経費を引いた額に課税され、個人事業主は翌年の3月15日までに申告が必要です。住民税は公共サービスの資金となり、所得に応じて課税されます。
  • 個人事業主は青色申告や経費の見直しなどの節税対策を行うことで、納税額を抑えることができます。法人化することで税制面でのメリットも享受できるため、状況に応じた選択が重要です。

確定申告」の期間は毎年2月16日から3月15日です。

起業の窓口」では、青色申告白色申告の基礎知識、手続きの流れ、節税のコツなどを詳しく解説しています。

ぜひ、「確定申告」に関する他の記事もご覧ください。

2024年11月1日より、フリーランス保護法が施行されます。

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詳しくは次の記事をご覧ください。フリーランス保護法の概要、制定された背景や具体的な内容などを解説しています。

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個人事業主が収める税金は4つ

個人事業主が収める税金は4つ

個人事業主が納める税金は、以下の4つです。

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税
  • 個人事業税

個人事業主が納める税金の特徴について、解説していきます。

所得税

所得税とは、会社やお店から支払われる給料や自分で事業を行い稼いだお金にかかる税金のことです。

所得税を計算する元となるのは所得であり、1月1日から12月31日までの1年間の収入から必要な経費を差し引いた金額が所得となります。個人事業主は、「総収入金額−必要経費」、会社員は「給与収入−給与所得控除」で計算が可能です。

また、所得税の申告や納付は、所得税の確定申告もしくは年末調整でおこないます。しかし、個人事業主と給与所得者で申告方法が異なります。

個人事業主は、1月1日から12月31日までの所得税を翌年の3月15日までに管轄の税務署に提出しなければなりません。一方、給与所得者は勤務先の年末調整で完了するため、勤務先からの給与分については自ら手続きをおこなう必要はないのです。

個人事業主が納める所得税について、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

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住民税

住民税とは、行政サービスの活動費に充てることを目的とした市町村に納める税金です。住民税は、主に公共施設や上下水道、ごみ処理や学校教育などの行政サービスの費用として活用されます。

また、住民税には所得に応じた所得割と所得に関係なく定額を負担する均等割があり、それぞれの税率は異なります。所得割は所得に対して一律10%なのに対し、均等割は地域社会の会費的なものとして扱われ、通常5,000円です。住民税が課税される人は、その年の1月1日時点で市町村に住所がある人が対象となります。

納税方法は、普通徴収と特別徴収の2通りです。

  • 普通徴収
    納税通知書が届いた納税義務がある人が毎年6月、8月、11月、翌年1月の4回に分けて納税する方法です。
  • 特別徴収
    会社が会社員などの納税義務者から税金を徴収し、代わりに市町村に納めてくれます。

消費税

消費税とは、商品やサービスの提供にかかる税金のことで消費者が負担し、事業者が納税します。年齢や勤労に関わらず、多くの人が支払う税金で他の税金とは異なるのが特徴です。

しかし、消費者は消費税を事業者に支払いますが、すべての事業者が消費税を納税するわけではありません。なぜならば、消費税の確定申告が必要な事業者と不要な事業者があるからです。

消費税の確定申告が必要な事業者を「課税事業者」と呼び、確定申告が不要な事業者を「免税事業者」と呼びます。課税事業者になる条件は、基準期間もしくは特定期間の間の売上が1,000万円を超えた場合です。

そのため、基準期間や特定期間の売上が1,000万円を超えない場合は免税事業者とされ、消費税の確定申告を行う必要はありません。それぞれの事業者の基準期間と特定期間の詳細は、以下の通りです。

事業者別 基準期間 特定期間
個人事業主 前々年の1月1日から12月31日まで 前年の1月1日から6月30日までの期間
法人 前々年期の事業年度 事業年度の前事業年度開始の日以降6ヶ月

参考:消費税のしくみ|国税庁

消費税の申告と納付は、個人事業主は3月末までに、法人は課税期間の末日から2ヶ月以内に消費税を管轄の税務署に提出すると完了します。ぜひ参考にしてみてください。

なお、課税事業者と免税事業者の違いなど、インボイス制度に関しては以下の記事でも解説しています。

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個人事業税

個人事業税とは、都道府県が個人事業主に対して課税する税金です。個人事業税では、事業を行う上で利用している行政サービスの経費を一部負担する役割があります。課税される対象は「法定業種」と呼ばれる70種類の職種で、青色申告特別控除前の事業所得金額が290万円を超える個人事業主です。

個人事業税の申告は、毎年2月16日〜3月15日の間に前年の1月1日〜12月31日までの所得を管轄の税務署に提出します。しかし、所得税や住民税の確定申告をすでにおこなっている人は個人事業税の申告は不要です。

一方、個人事業税を納付する際は確定申告後に送られる納付書で納付します。納付時期は基本的に8月と11月の年2回で、現金での納付以外にクレジットカードや口座振替も可能です。

個人事業主が納める個人事業税について、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

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個人事業主ができる節税対策

個人事業主ができる節税対策

個人事業主ができる節税対策は、以下の4つです。

  • 青色申告を行う
  • 経費を見直す
  • 控除や税制優遇制度を見直す
  • 法人化する

節税対策を行うと、納める税金が引き下げられるため手取り収入に差が生じます。それぞれの節税対策の特徴について、以下で解説していきます。

青色申告を行う

青色申告とは、所得税を納税するための申告納税制度です。確定申告には、青色申告白色申告の2種類があります。手続きは白色申告の方が簡単ですが、青色申告には節税のメリットがあります。

青色申告でできる節税対策は、以下の通りです。

  • 最大65万円までの青色申告特別控除が受けられる
  • 家族の給与を経費にできる
  • 損失赤字を3年間繰り越せる
  • 減価償却」の特例が受けられる

上記の節税対策を行うと、税金の対象である所得の控除が受けられます。なお青色申告の対象となるのは、事業所得や不動産所得、山林所得のいずれかの所得がある人です。

また青色申告を行うためには、手続きが必要になります。開業届を出す際に、青色承認申請書または青色申告の取りやめ届出書の欄で「有」を選択し、青色申告承認申請書をあわせて提出しましょう。

個人事業主が青色申告をおこなうメリットについて、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

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経費を見直す

個人事業主は、経費を見直すと節税効果が得られる可能性が高くなります。経費では、事業を行う上で必要となる商品やサービスにかかる費用を計上できるからです。

経費にできる支出は、主に以下の通りです。

経費にできる支出 概要
水道光熱費 電気代や水道代、ガス料金など
通信費 仕事で利用するインターネット回線や電話料金など
消耗品費 文房具や名刺、10万円未満のパソコン費用など
接待交際費 飲食店で顧客を接待した際の飲食代など

例えば、自宅で仕事をしている人は、仕事で必要な水道光熱費や通信費を経費として計上できます。また、顧客との打ち合わせや接待で利用した飲食店などでかかる費用も経費となるため、上手く活用すれば節税の効果を得やすいでしょう。

確定申告では、収入から必要経費を引いた所得で納税すべき税金が決まるため、仕事に必要な全ての経費を計上できると納税額を下げることが可能です。経費をきちんと把握するためにも、領収書やレシートは必ず保管しておきましょう。

個人事業主が経費を見直すメリットについて、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

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控除や税制優遇制度を利用する

個人事業主が控除や税制優遇制度を利用すると、節税が可能です。

節税効果のある控除や税制優遇制度は、以下の通りです。

控除や税制優遇制度 特徴
寄付金控除 ふるさと納税などがあてはまり、寄付金額から−2,000円を所得から控除します
小規模企業共済等掛金控除 iDeCoなどが該当し、自営業や個人事業主が退職した際に支払われる退職金制度のようなもの
住宅ローン控除 住宅ローンを利用して住宅の新築購入や増改築した場合、年末のローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除する
NISA 課税口座で取引した投資信託や株式には通常20%程度の税金が課されますが、NISA口座で取引した投資信託や株式は最大20年間非課税となります

控除や税制優遇制度を利用すると、支払う税金を少なくできます。

控除や税制優遇制度には、国として推進していきたい制度を国民に利用してもらえるメリットがあり、国民には支払う税金が減額できるといった利点があります。ただし、個人事業主が税金の控除を受けるためには、確定申告が必要です。

また、会社員を含む給与所得者であれば、年末調整で手続きは完了しますが、医療費控除や住宅ローン控除(初回)の場合は確定申告が必要となるため、頭に入れておきましょう。

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法人化する

法人化とは、個人事業主が会社を設立して事業を法人に引き継ぐことです。

法人化を行うと、自身の給与や役員報酬などが経費として認められるため所得が減り、節税効果が得られます。法人化させるためには、会社の基本項目の設定や法人登記書類を作成し、法務局に法人登記申請をします。

法人化することで、赤字を10年間繰り越せたり、免税期間が延長できたりするメリットがあります。一方で、赤字でも税金の支払いが生じたり、事務手続きなどが増えたりするデメリットも存在します。

メリットとデメリットを把握した上で、事業を拡大したいタイミングや年収が増えたタイミングなど適切な時期に法人化をおこなうとよいでしょう。

個人事業主が法人化するメリットついて、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

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個人事業主の節税に関するよくある質問

個人事業主の節税に関するよくある質問

ここでは、個人事業主の節税に関してよくある質問に回答していきます。個人事業主を目指している方、もしくはすでに個人事業主の方はぜひ参考にしてください。

個人事業主は確定申告が必要?

個人事業主は、収入から必要経費を引いた事業所得の額が48万円を超える場合は基礎控除以外に所得控除がなければ確定申告が必要になります。なぜなら、合計所得額が2,400万円以下の場合、受けられる基礎控除が48万円だからです。

一方、事業所得が年間48万円以内の場合、基礎控除で課税所得金額を差し引けるため所得税は発生しません。

参考:確定申告が必要な方|国税庁

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個人事業主が支払う税金は平均いくら?

国税庁の申告所得税標本調査によると、令和3年度の個人事業主が支払う税金の平均は、63万円です。個人事業主の平均所得は、300万円〜500万円が21.9%を占めており、63万円の税金を支払うのは多く感じられます。

しかし税金は、稼ぎが大きいほど納税額が増えます。所得階級別に見ると、1億円以上の稼ぎがある人は全体の0.4%と低いですが、この階級の人が多く税金を支払います。そのため、支払う税金は平均よりも少なくなるでしょう。

参考:国税庁|標本調査結果

年収400万円の個人事業主が支払う税金はいくら?

年収400万円の個人事業主が支払う税金は、おおよそ100万円です。年収400万円の個人事業主には、個人事業税と消費税はかかりません。

仮に、35歳で扶養家族なし、事業をひとりで行っていると想定して、計算してみましょう。

事業収入 400万円
国民健康保険料 36万9,508円
国民年金 20万円
所得税 13万6,000円
住民税 24万4,000円
個人事業税(4%の場合) なし
消費税(軽減税率対象なし) なし
手取り合計 305万492円

参考:MoneyForward|年収400万円の個人事業主と会社員は手取りが同じ?税金対策も解説

同じ年収である会社員と比較すると、会社と折半できる健康保険料が個人事業主の方が高くなるため、手取り年収は会社員の方が高くなります。

年収1,000万円の個人事業主が支払う税金はいくら?

年収が1,000万円ある個人事業主が支払う税金や社会保険料は、おおよそ300万円です。支払う税金等には、国民健康保険料や国民年金、所得税や住民税などがあります。さらに、会社員にはない個人事業税と消費税を支払わなければなりません。

仮に、事業収入を1,000万円、経費を300万円と想定して、個人手取りの内訳を計算してみましょう。

事業収入 1,000万円
国民健康保険料 61万4,000円
国民年金 19万8,240円
所得税 58万3,900円
住民税 51万5,700円
個人事業税(4%の場合) 16万4,000円
消費税(軽減税率対象なし) 70万円
手取り合計 422万4,160円

参考:MoneyForward|年収1,000万円の個人事業主が支払う税金はいくら?会社員との手取り比較も!

表からわかるように、経費を支出と計算すると、同じ年収の会社員よりも手取り合計は少なくなります。

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まとめ

本記事では、個人事業主の節税対策や納める税金について解説しました。個人事業主は、会社員などの給与所得者とは異なり、自分ですべての手続きを行わなければいけません。その分、節税対策をとりやすくなり、支払う税金を抑えられるメリットがあります。

納める税金は、種類によってそれぞれ特徴が異なります。税金の特徴や仕組みを理解しなければ、確定申告がスムーズにできないため、まずは節税対策や納める税金について理解するようにしましょう。

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記事監修
中野裕哲
中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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