フリーランスとは?主な職種、準備や手続き、仕事の獲得方法をわかりやすく解説
そもそもフリーランスとはどういう意味なのか、これからフリーになることを視野に入れている人であれば、自営業や個人事業主との違いなども詳しく知りたいところですよね。この記事では、フリーランスの定義や種類、仕事(業種)などについてわかりやすく解説します。フリーランスで失敗しないコツなどを知りたい際はお役立てください。
- 【この記事のまとめ】
- フリーランスとは、組織に属さず個人的に仕事を受注して報酬を得る働き方です。
- フリーランスは自由度が高い反面、収入の不安定さや自己責任の重さがデメリットです。
- フリーランスの職種は多岐にわたり、高いスキルが求められるものや未経験から始められるものがあります。
- フリーランスとは
- フリーランスの定義
- フリーランスと自営業の違い
- フリーランスの平均年収
- フリーランスと個人事業主の違い
- フリーランスが注目されている理由
- フリーランスのメリット
- 自由に働ける
- 収入が増える可能性がある
- 学歴や職歴に関係なく仕事ができる
- 新しいスキルの習得ができる
- 住む場所に縛られない
- 定年後も働ける
- フリーランスのデメリット
- 収入が安定しにくい
- 事務作業が増える
- 将来の保証がない
- 自己管理が必要
- フリーランスが活躍する主な仕事一覧【早見表】
- フリーランスの仕事の獲得方法
- フリーランスに求められるもの
- フリーランスに向いている人の特徴
- フリーランスに向いていない人の特徴
- フリーランスになる前に準備しておくべきこと
- フリーランスになるまでの流れ
- 1.仕事を獲得する
- 2.開業届の提出
- 3. その他の開業関連書類の提出
- 4.その他の手続き
- フリーランスになって失敗しないためのポイント
- フリーランスとして働くうえで必要なお金の知識
- フリーランスになったら必要な確定申告
- フリーランスが経費計上できるもの
- フリーランスの売上額で決まる、消費税
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2024年11月1日より、フリーランス保護法が施行されます。
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フリーランスとは
フリーランスとは、会社や店舗、各種団体などに雇用されず、個人で仕事を受注して働くことを指します。ここでは、フリーランスの詳しい定義や自営業、フリーターとの違いなどについて解説します。
フリーランスの定義
フリーランスとは、企業や特定の団体に所属することなく、個人で仕事を請け負って働くスタイルのことです。実店舗がなく、従業員のいない自営業者や一人社長であり、自身の経験やスキルを活用して収入を得るものをフリーランスと定義 しています。
会社員や団体職員のように組織に属さず、独立してさまざまなプロジェクトに関わり、自らのスキルを提供しながら収入を得ます。組織に雇用されていないため、労働法規が適用されず、最低賃金や労働時間、休日などの規定の対象に入りません。
フリーランスは自営業についてですが、フリーランスと自営業は異なる働き方ではなく、自営業の働き方の一つにフリーランスがあるという概念が一般的です。
ただし、フリーランスと自営業の呼び分けにはさまざまな見解があり、フリーランスは実店舗を持たないことから、自営業は実店舗を持つ働き方と分けられる場合もあります。
他にも、フリーランスは他の会社から仕事を請け負うビジネススタイルが多いのに対し、自営業は自ら商売を行う際に使われることもあります。
フリーランスと自営業の違い
自営業とは、自分で事業を営んでいることをさします。自分で事業を営むという意味においては、自営業もフリーランスも同じですが、自営業には会社を設立している経営者や個人商店、飲食店などの店舗経営者、開業届を出して事業を営んでいる個人事業主なども含まれます。
フリーランスとして働いている人の中には、会社設立していない人や開業届を出していない人もいます。フリーランスは「自由業」と呼ばれることもあり、自営業の中に含まれる働き方の1つということができるでしょう。
フリーランスの平均年収
フリーランス協会の調査結果をまとめた「フリーランス白書2022」のデータによると、フリーランスの平均年収は200~400万がもっとも多く、全体の3割近くを占めていました。次いで200万円未満が21.8%、400~600万円が17.5%となっていることがわかっています。
フリーランスの収入は毎月一定でないことも多く、毎年大きく変動するケースも少なくありません。また、フリーランスとして働く業種などにもよるため、一概にまとめられない部分も多いでしょう。
フリーランスと個人事業主の違い
フリーランスと個人事業主の違いは、税務署へ開業届を提出しているかどうかによって決まります。
例えば、開業届を提出して個人事業主となっていても「フリーランスとして働いている」ということは間違いではありません。しかし、開業届を提出していないフリーランスの人は、自身を個人事業主と名乗ることはできないのです。
ちなみに、フリーランスと間違われることのある「フリーター」とは、フリーアルバイター(free arbeiter)またはフリーランスアルバイター(free lance arbeiter)を略した造語です。パートやアルバイトとして働く、またはそういった職を探している人を指しており、フリーランスとは異なります。
現在進行形で仕事をしていなくても「フリーランス」と名乗れるなど、フリーランスとフリーターに似ている点があることは事実です。しかし、フリーターはパートやアルバイトなど、あくまでも雇用されて働くことを希望している点がフリーランスとは違います。
フリーランスが注目されている理由
近年、フリーランスという働き方が注目されている理由として、インターネットの普及やコロナ禍の対策などによるリモートワーク環境が整ってきた点が挙げられます。通勤の必要がなくなることで、組織に縛られない自由な働き方を選択する人が増えてきているのです。
このほかにも、副業を禁止しない企業が増えている点や、フリーランスの増加に伴い、フリーランス向けの仕事や案件も比例して増えている点も、理由の1つとなっているでしょう。
フリーランスのメリット
フリーランスのメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 自由に働ける
- 収入が増える可能性がある
- 学歴や職歴に関係なく仕事ができる
- 新しいスキルの習得ができる
- 住む場所に縛られない
- 定年後も働ける
自由に働ける
フリーランスは、働く時間や休みを自身で設定できるため、ライフスタイルに合わせて自由に働けるメリットがあります。
組織に属している場合だと、就業規則や社内ルールを守りながら仕事をしなければなりません。そのため、女性だと出産や子育てをきっかけにキャリアの継続ができなくなったり、親の介護が必要になったりして離職するケースもあります。
その点、フリーランスとして働く場合は、育児や介護に多くの時間が必要になったとしても、自身でスケジュールを調整しながら働けます。早朝や夕方は子どもの送迎をしてその間は仕事をしたり、日中に介護が必要な場合は、夜間中心に仕事をしたりなど柔軟に対応可能です。
休日も自身である程度設定できる仕事も多く、収入が必要になったときは休日を減らし、時間が必要になったときは休日を増やすこともできます。このようにフリーランスは自分のスタイルで自由に働きたい人にとって、最適なスタイルといえるでしょう。
収入が増える可能性がある
フリーランスは大きな報酬の案件を中心に請けたり、案件の量を増やしたりできるため、これまでよりも収入が増える可能性があります。
組織に属して給料を受け取っている給与所得者の多くは、仕事が収入に直結するわけではなく、月々の収入はある程度決まっているのが一般的です。どれだけ働いても大きく収入を増やすことはできず、頑張りが収入にすぐ直結することはありません。
一方、フリーランスは給与所得者と異なり、自分が働いた分だけ収入も増えるスタイルであるため、自分の時間の多くを仕事に費やせば収入を増やせます。さらに頑張りが収入に直結するため、収入アップがモチベーションのアップにもつながるでしょう。
もちろん以前の仕事によってはすぐに収入が増えるとは限りませんが、働き方によって大きな収入を目指しやすいという点はフリーランスのメリットです。また、自分に強みとなるスキルがあれば、会社員時代では考えられないような報酬額を提示されることもあります。
学歴や職歴に関係なく仕事ができる
フリーランスになるための条件はなく、知識やスキルがあれば、学歴や職歴に関係なく仕事ができるのもメリットです。高校を卒業していなくても、働いていない期間が長くても、フリーターとして働いてきた方もフリーランスで働くことができます。
フリーランスは自身で案件を請け負いますが、その際の基準となるのは自身のスキルや実績です。学歴や職歴に自信がなくても、優れたスキルを証明できれば、高い評価を得て自身がやりたい仕事ができる可能性も高まるでしょう。
一方、会社員の場合だと大手企業になるほど学歴や職歴が重視されやすくなり、やりたい仕事があっても募集条件に合致しなければ応募もできません。学歴や職歴はすぐに身につけられるものではないため、募集条件を満たしていなければ諦めるしかないでしょう。
ただし、長期に及ぶような大型の案件だと経歴や実績の確認として、履歴書の提出を求められる場合もあります。
新しいスキルの習得ができる
フリーランスとして働くメリットは、新しいスキルをどんどん習得し、仕事の幅を広げられることです。
仕事に関係するスキルであれば、学習にかかった費用は経費として計上することも可能で、効率よく新しいスキルが身につけられます。複数のスキルを身につけることができれば、スキルの掛け算によって自身の価値を高められるでしょう。
スキルの掛け算とは、例えばライティングスキルに英語のスキルを合わせることにより、外国人向けの記事やパンプレット、翻訳の仕事につながるというものです。
近年はさまざまなスタイルでの働き方が増えており、将来的に安定して稼ぐためには自分の強みを活かす必要もあります。フリーランスで新しいスキルを習得できれば、起業や転職など新しい選択肢も増えるでしょう。
住む場所に縛られない
フリーランスは、住む場所に縛られないため、自由に生活圏を変えられることもメリットといえるでしょう。
リモートが中心の仕事がメインの場合に限りますが、パソコンとスマホ、インターネット環境があればどこでも仕事ができます。そのため、都心部から郊外に移住し、田舎暮らしをしながら仕事をすることも可能です。
郊外だと都心部に比べて物価や家賃が安いため、生活費の節約につながるため、収入が変わらなくても生活に余裕が出るでしょう。
また、通信環境さえ安定していれば、海外に移住して生活することもできます。海外に移住すると海外のネットワークができたり、話せる言語が増えたりなど、新しい仕事につながる可能性もあるでしょう。
住む場所をライフスタイルや目的に合わせて自由に決めたい場合も、フリーランスの働き方は最適といえるでしょう。
定年後も働ける
フリーランスは会社員と違って定年がないため、一般的にいわれている定年後も継続して働けるメリットがあります。
定年が定められている会社員だと、定年後に働きたい場合は再就職先を探さなければなりません。その点、フリーランスとして働いている場合は新しい職場を探す必要もなく、これまで通りの収入を得られるため、経済的にも安定した生活が期待できます。
長年培ってきたスキルを活用し、自分が働きたいと思う年齢まで自由に働けることは、フリーランスの魅力といえるでしょう。もちろん仕事の調整も自身で行えるため、年齢に応じて仕事量を調整し、働きたい気持ちと身体への負担も考慮しながら仕事ができます。
フリーランスのデメリット
フリーランスには多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。フリーランスになってから後悔することのないよう、デメリットについてもある程度知っておきましょう。
- 収入が安定しにくい
- 事務作業が増える
- 将来の保証がない
- 自己管理が必要
収入が安定しにくい
フリーランスは会社員のように毎月一定の給料をもらうわけではなく、収入が安定しにくいデメリットがあります。フリーランスは成果主義の働き方であるため、仕事量の差や案件の金額によって月々の収入も変動するのが一般的です。
そのため、「営業がうまくいかずに仕事が取れない」「一つの案件にたくさん時間をかけてしまった」などの事態が発生すると収入も減ります。
一方でフリーランスとして働いている人の中にも、毎月安定して稼いでいる人もいるため、必ずしも収入が安定しないとは限りません。
例えば、収入が安定しているフリーランスは、複数のクライアントを持ち、一つのクライアントからの仕事がなくなった際にリスク分散をしています。仕事が終わる目処が立ったら次の仕事の準備を早めに行うなどの対策も効果的でしょう。
また、収入を安定させるためには単発の仕事ではなく、継続案件を確保するのもコツです。業務委託で中長期のプロジェクトに関わるなど、継続的に一定の収入が見込めるようにしておくと、収入が安定化しやすくなります。
事務作業が増える
フリーランスは、会社員に比べると事務作業が増えるため、業務以外に多くの時間を取られるデメリットがあります。
一人で働くフリーランスは、業務をこなしながら案件が途切れたときのために、営業活動や日々の売上管理で必須となる経理業務が欠かせません。
会社員は、確定申告や社会保険関係の手続きは企業が行いますが、これらも自分で責任を持つ必要があります。
このように、フリーランスになると簿記や税金などの知識を必要とするため、自分で行う場合にはある程度勉強しなければなりません。仕事に集中したくても、それ以外の事務作業を同時に処理する必要があるのは大きな負担といえるでしょう。
しかし、簿記や税金の知識や営業のスキルを習得すれば、今後に活かせるメリットもあります。特にフリーランスは自身のスキルが売りになる仕事となるため、幅広い知識を身につけることで新しい仕事につながる可能性もあるでしょう。
将来の保証がない
フリーランスは将来の保証がなく、漠然とした不安を抱えやすいこともデメリットといえるでしょう。
自身で案件を獲得して仕事を行っている場合だと、「継続して案件の獲得ができるか」という不安もあります。現在している仕事に将来の保証があるわけではなく、仕事の内容によっては年齢を重ねたときに継続できるかという心配も出てくるでしょう。
お金を理由に老後の生活に不安を感じている場合、フリーランス向けの保険に加入するなど将来に備えることも大切です。
ただし、一度フリーランスになってから会社員に戻ることも可能であるため、そのときの状況に合わせた働き方をするのもよいでしょう。
自己管理が必要
フリーランスは自由度の高い働き方ができる一方で、高い自己管理能力が必要となる点にも注意しなければなりません。
会社員の場合だと決まった時間に出社し、仕事が終わったら退社となり、業務においても上司や同僚に相談しながら行います。一方、フリーランスは誰の目に触れることもなく、自分で働く時間を設定するため、適切に自己管理をしなければなりません。
自己管理ができなければ、仕事の納期に遅れてしまい、クライアントの信用低下につながって仕事がなくなる可能性もあります。スケジュールをきちんと管理し、仕事とプライベートモードをしっかり切り替えることが大切です。
フリーランスが活躍する主な仕事一覧【早見表】
フリーランスが活躍する主な仕事について、以下で具体的な仕事内容を紹介していきます。
職業名 | 仕事内容 | 必要な知識・スキル | 年収・報酬 | 備考 |
---|---|---|---|---|
グラフィックデザイナー | Webサイトや印刷物(雑誌、ポスター等)のグラフィックデザイン | イラストレーター、フォトショップの知識 | 平均年収300~400万円 | 特に必要な資格はない |
動画クリエイター | 映像・音声を使ったコンテンツ制作 | 動画編集、音声編集、企画力 | 案件による | スクールで学ぶのが望ましい |
Webライター | Webサイトやメディアに掲載するコラムや記事の執筆 | 文章作成能力、SEOの知識 | 報酬は低め | 未経験からフリーランスになりやすい |
Webマーケター | Web戦略の立案と実行 | SEO、広告運用、論理的思考 | 案件による | フリーランスとして人気 |
Webデザイナー | 店舗や企業のホームページのデザイン | デザインソフトの知識、クライアントの要望を聞き取る力、デザインセンス | 報酬は案件によって異なるが、実績や知名度が高まれば高額報酬も可能 | 特に必要な資格はなく、未経験からのスタートも可能 |
カメラマン | 撮影、画像の加工・処理 | 撮影・加工の知識 | 初期費用が高め | SNSを活用して仕事の依頼を受けることも可能 |
イラストレーター | Webサイト、雑誌、ポスターのイラスト作成 | 高い技術や画力は必ずしも必要ない | 報酬は低めのフリーランスが多い | デジタルが主流になりつつある |
プログラマー | 企業向けのソフトウェア・ハードウェアのプログラミング | 高度なコンピューターの知識 | 案件によっては600万円以上も可能 | 会社員として経験を積んだ後にフリーランスになるケースが多い |
フロントエンドエンジニア | アプリケーションやソフトウェアのエンドユーザーが触れる部分の構築・設計 | HTML、JavaScriptなどの言語の知識 | 報酬は案件によって異なるが、他の職業より高めの年収が多い | 新しい分野の職業 |
システムエンジニア | システム設計やプログラミング | プログラミング、システム設計 | 案件による | 経験やスクールでの学習が必要 |
翻訳・通訳 | 海外の言語と日本語の翻訳・通訳 | 外国語の知識、日本語への深い理解 | 比較的安定して案件を受けやすい | 専門性が高く、フリーランスとして働ける人は限られる |
ヘアメイクアップアーティスト | クライアントの要望に応じたヘアセット・メイク | センス、コミュニケーション力 | 人気アーティストとなれば高い報酬も期待できる | 繁忙期があり、メイク道具のコストが高い |
スタイリスト | 洋服のコーディネートやスタイリング | 業界とのパイプが必要 | 報酬は大きな仕事を受けるにはハードルが高め | 重労働の一面もある |
コンサルタント | クライアントへの課題解決アドバイス | 業種別知識、実績、経験 | 案件による | ITや経営のコンサル需要が高い |
グラフィックデザイナー
Web上のサイトだけでなく、印刷物や雑誌、ポスターなどのグラフィック部分をデザインする仕事です。特に必要な資格はありませんが、イラストレーターやフォトショップの知識は必須となるでしょう。
Webデザイナーと同様、案件によって報酬は大きく異なりますが、平均年収は300~400万となることが多いようです。
動画クリエイター
動画クリエイターは、映像や音声を使って魅力的なコンテンツを制作する仕事です。具体的には、テレビやCMの制作をはじめ、YouTubeやSNSの編集、企画、動画内の音声関連などが挙げられます。
フリーランスで活躍する動画クリエイターは多くいますが、未経験や実績がないと案件を獲得するのは難しいでしょう。まずは動画編集スクールに通ったり、アピールできる成果物を作ってからフリーランスになるのが望ましいです。
Webライター
Web上のホームページやメディアなどに掲載するコラムや記事などを執筆する仕事です。文章作成能力やSEO(Webサイトの検索結果を向上させる施策)の知識などが必要ですが、未経験からでも比較的フリーランスになりやすい職業の1つでもあります。
難易度が低い分、近年ではWebライターが増えすぎていると言われることもあり、平均的な報酬は低めとなります。
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Webマーケター
Webマーケターは、Webサイトを活用して商品やサービスが売れる仕組みを作る仕事です。フリーランスの仕事としても人気があり、企業と業務委託契約を交わし、その企業のWeb戦略を立案したり実行したりなどの役目を担います。
Webマーケターの仕事は、ディレクションや広告運用、コンサルタントなど多岐に渡ります。必須の資格はないものの、フリーランスとして働くなら論理的思考能力やSEO、広告運用などの知識や経験は必要です
Webデザイナー
店舗のホームページや企業サイトなどのデザインをする仕事です。デザインを作成するソフトウェアの知識やクライアントの要望を聞き取る力に加えて、デザインのセンスも必要となります。
特に必要な資格などはなく、未経験からのスタートも可能ですが、案件によって報酬はまちまちです。実績や知名度が高まれば、高額報酬も期待できるでしょう。
カメラマン
カメラによる撮影や画像の加工、処理などを行う仕事です。単独で撮影のみを行うこともあれば、取材やインタビューなどに同行して撮影を行う場合もあります。
撮影や加工の知識が必要となりますが、未経験でもSNSなどを活用して仕事の依頼を受けることも可能です。また、カメラやレンズなどの高額な機材が必要となるため、初期費用は高めとなるでしょう。
イラストレーター
Webサイトや雑誌、ポスターなど、クライアントから依頼を受けてイラストを作成する仕事です。紙と画材を使用して描くアナログな手法もありますが、近年ではデジタルが主流となりつつあります。
必ずしも高い技術や画力を持つ必要はなく、案件によっては未経験でも仕事にしやすい反面、報酬は低めのフリーランスが多い職業でもあります。
プログラマー
企業などで使われるソフトウェアやハードウェアを、希望通りに動かすためのプログラミングを行う仕事です。高度なコンピューターの知識を必要とする職業で、会社員としてプログラマーを経験した後にフリーランスとして独立するケースが多くなっています。
プログラマーの仕事は、依頼を受ける企業やソフトウェアなどによって求められるスキルが多岐にわたるため難易度は高めですが、その分年収も高めとなり、案件によっては600万円以上を稼ぐことも可能と言われています。
フロントエンドエンジニア
アプリケーションやソフトウェアのうち、エンドユーザーが触れる部分の構築や設計を行うエンジニアです。HTMLやJavaScriptなどの言語を使ってコーディングを行います。職業としては新しい分野となります。
プログラマーと同様難易度は高め、年収もほかの職業に比べると高めとなっていますが、案件によって異なります。
システムエンジニア
システムエンジニアは、システム開発における幅広い工程に関わる職種です。開発の現場に携わる場合だと、システム設計やプログラミングなどの業務を担当するケースもあります。
フリーランスの働き方として人気がありますが、知識やスキルを必要とするため、未経験でいきなりシステムエンジニアになるのは難しいです。そのため、フリーランスとして働くならシステムエンジニアの経験があったり、エンジニア養成スクールに通ったりする必要があります。
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翻訳・通訳
英語や韓国語、中国語など、海外のさまざまな言語と日本語との翻訳や通訳をする仕事です。外国語を日本語へ訳す和訳と、日本語を外国語へ訳す仕事に大きく分けられます。
特定の外国語に関する知識だけでなく、日本語への深い理解も必要とされる仕事です。専門性の高い職業であることから、フリーランスの通訳や翻訳家として働ける人の存在自体が限られますが、着実に経験を積んで評価されれば、比較的安定して案件を受けやすい職業でもあります。
ヘアメイクアップアーティスト
クライアントの要望に応じて、ヘアセットやメイクを行う仕事です。デザイナーと同様、資格よりもセンスとコミュニケーション力が必要となる仕事でもあります。
成人式や卒業式など、シーズンによって繁忙期が発生する点と、メイク道具などのコストが高めとなる点がリスクとして挙げられますが、人気アーティストとなれば高い報酬も期待できるでしょう。
スタイリスト
洋服のコーディネートやスタイリングをする仕事です。雑誌の撮影などでモデルの衣装を担当するほか、舞台や映画、コンサートのスタイリングを担当する仕事もあります。
華やかな職業に見えがちですが、重い衣装やアクセサリーを各現場まで移動させるなど、重労働の一面もあります。大きな仕事の依頼を受けるには業界とのパイプが必須となるため、フリーランスとして稼ぐにはハードルは高めといえるでしょう。
コンサルタント
コンサルタントは、クライアントの課題解決や目的達成のためにアドバイスを行う仕事です。フリーランスで活躍しているコンサルタントも多く、企業に所属せずにサービスの提供を行っています。
フリーランスのコンサル内容は業種によって多岐にわたり、特にITや経営、Web、人事、M&Aのコンサルタントの需要が多いです。ただし、案件を獲得するためにはコンサルタントとしての実績や経験が必要となります。
1人でも開業できるおすすめの業種はこちらの記事でも解説しています。
フリーランスの仕事の獲得方法
フリーランスの平均年収は200~600万円とかなり開きがあり、仕事の獲得方法によっても異なります。フリーランスが仕事を獲得するには、以下のような方法が挙げられるでしょう。
- 【フリーランスの仕事の獲得方法】
-
- 知人や仕事仲間からの紹介
- クラウドソーシング
- SNS
- フリーランスエージェント
過去に会社員として働いていた経験があれば、元同僚や上司などから仕事を依頼してもらえる場合があります。クラウドソーシングも、仕事を獲得する場所としておすすめです。SNSでの発信力があれば、仕事の依頼が舞い込んでくることもあるでしょう。
フリーランスで働く人をサポートしているエージェントサービスの活用もおすすめです。
また、ブログを通じて自分の経験やスキルを発信することで、ポートフォリオとしての役割を果たすだけでなく、直接仕事を獲得したり、収入を得たりもできます。
フリーランスに求められるもの
フリーランスとして働く場合に求められるスキルとして「ブランディング力」と「自己管理能力」が挙げられます。
自分は何が得意で、どういったスキルを提供できるか、競合するほかのフリーランスよりも強みとなる部分は何かなどを明確にできると、得意な案件を掴みやすくなるでしょう。
また、すべてにおいて自由に働けるとはいえ、一度案件を受ければ納期や締め切り、予算などは守る必要があります。
しっかりと自己管理を行い、良いサービスを提供することが信頼につながるため、自己管理能力も必須のスキルといえるかもしれません。
フリーランスに向いている人の特徴
フリーランスに向いている人の特徴は以下の通りです。
- 責任感が強い
- プレゼン力が高い
- 失敗から学べる
- 人脈を作るのがうまい
- 傾聴力がある
こうした特徴のある人は、フリーランスとして成功しやすいといえるでしょう。
フリーランスに向いていない人の特徴
フリーランスに向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 与えられた仕事だけをしていたい
- 安定した収入が欲しい
- 約束を守れない
- 責任感がない
特に「与えられた仕事だけをしたい」「安定した収入が欲しい」に当てはまる人は、フリーランスに向かないでしょう。約束を守ることや責任感を持つことは、フリーランスに限らず、社会人として大切なポイントでもあります。
フリーランスになる前に準備しておくべきこと
フリーランスになる前に準備しておくべきことは、下記のとおりです。
- クレジットカードの契約
- ローンを組む
- 賃貸契約
- 仕事用の銀行口座の準備
- 仕事に関する備品を備える
フリーランスになると「収入が不安定」と判断されやすく、クレジットカードやローン、賃貸契約の審査に通りづらい傾向があります。
また、銀行口座や備品など自分の業務に必要なものは何かリストアップしておきましょう。フリーランスになる前にやるべきことはこちらの記事で解説しています。
フリーランスになるまでの流れ
フリーランスになるまでの大まかな流れは以下のようになります。
- 仕事を獲得する
- 開業届の提出
- その他の開業関連書類の提出
- その他の手続き
以下でそれぞれについて見ていきましょう。
1.仕事を獲得する
まずはフリーランスとしての仕事を獲得しておくことが前提となります。最初は副業から始めて独立するフリーランスも多いものです。簡単な案件でもよいので、仕事を獲得するルートも確保しておきましょう。
2.開業届の提出
事業の開始等の事実があった日から1ヶ月以内に、開業届を提出します。
開業届は、個人事業主として働く際に納税地を所轄する税務署へ提出する書類です。開業届の用紙は税務署で手に入れられるほか、国税庁のホームページからもダウンロードが可能です。不明な点があれば、税務署へ問い合わせてみるとよいでしょう。
3. その他の開業関連書類の提出
その他の開業関連書類についても提出が必要となります。
青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出、消費税課税事業者届出、給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届け出などを行う必要があります。
4.その他の手続き
開業する際にやっておくと良い手続きとしては、以下のようなものも挙げられます。
- 【その他の手続き】
-
- 屋号での口座開設
- 屋号の印鑑作成
- 事務所を構える場合は物件の契約など
フリーランスを考えている方はこちらの記事で、事前に準備するべきことを詳しく解説しています。
フリーランスになって失敗しないためのポイント
フリーランスになって後悔しないためには、以下のポイントも参考にしてみましょう。
- 身元のしっかりしたクライアントから受注する
- 収入が少ない時のための自己資金や貯蓄を準備しておく
- 最初は副業から始めてみる
身元の確かなクライアントから継続して仕事の依頼を受けられるようになれば、フリーランスとしての収入も安定してくるでしょう。それまでの間は、自己資金や貯蓄が支えとなります。フリーランスには福利厚生もないため、金銭管理はしっかりとしておくことをおすすめします。
フリーランスとして働くうえで必要なお金の知識
フリーランスとして働く場合、不規則な収入により、年間の税金の予測が非常に重要になります。節税のためにも経費や確定申告の方法は事前に把握しておきましょう。
フリーランスになったら必要な確定申告
フリーランスとして働く場合、基本的には確定申告を行います。「確定申告」とは、1年間に生じた所得や税金の額を計算し、税務署に申告を行うことです。
ただし、所得金額が基礎控除額(所得控除から必ず差し引きをする控除)の48万円を下回る場合や、源泉徴収されている場合は、確定申告は不要となります。
確定申告のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。
フリーランスが経費計上できるもの
事業の準備をするなかで必要な備品や交通費などが、どこまで経費として計上できるのか、事前に勉強しておきましょう。
経費は確定申告で節税するために欠かせません。確定申告では、1年間の収入から経費や控除分を引き、所得を算出し、納めるべき税金が決まります。全ての経費をきちんと差し引けば納税額が下がる可能性があるのです。詳しくは、こちらの記事で解説しています。
フリーランスの売上額で決まる、消費税
フリーランスは、売上の額によって消費税が課税されるか否か決まります。主な課税条件は、以下のとおりです。
- 2年前の売上が1,000万円を超えている
- 2年前の売上が1,000万円を超えていないものの、1年前の1月1日〜6月30日までの売上もしくは従業員に支払った給与・賞与が1,000万円を超えている
- 消費税課税事業者選択届出書を出している
フリーランスの消費税の計算方法や申告から納税までの流れは、こちらの記事で詳しく解説しています。
確定申告を楽にしたいと悩む方へ
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フリーランスとして働くなら「起業の窓口」を活用しよう!
フリーランスとは、会社などの組織に属することなく、個人的に仕事を受注して報酬を得る働き方のことです。フリーランスになれば、さまざまなことを自分の裁量で自由に決められる反面、収入の不安定さや自己責任の重さなどがデメリットとなります。
フリーランスの仕事は、ライターやイラストレーター、プログラマーなど多岐にわたり、職種によってはフリーランスを目指すうえで非常に高いスキルが求められる場合もあるものの、中には未経験や副業からスタートできるものもあるため、興味のある人はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
「起業の窓口」では、フリーランスの方々に向けて、業務効率化のヒントや成功事例、最新のビジネス情報など、お役立ち情報を提供しています。
ぜひ、「フリーランス」に関する他の記事もご覧ください。
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- 記事監修
-
- 中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
- 起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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