スタートアップとは?定義やベンチャー企業との違いを徹底解説!
この記事では、スタートアップ企業の概要や定義について紹介します。また、ベンチャー企業やスモールビジネスとの違い、成功事例などについても併せて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- 【この記事のまとめ】
- スタートアップは、革新的なビジネスモデルを考え、新市場を開拓し、短期間で成長を目指す企業です。規模や設立年数は問わず、社会を変えるビジネスを追求します。
- スタートアップは新しい価値を創造し、短期間で急成長を目指す一方、ベンチャー企業は既存のビジネスモデルで安定した成長を目指します。また、スタートアップはM&Aも出口戦略に含むことが多いです。
- 基本的な起業の流れ、スタートアップ企業の成功事例、必要なメンバーなどを把握し、しっかりとした準備を整えることで、スムーズな起業につながります。
「起業の窓口」では、AIインフルエンサーの茶圓氏とコラボをおこない、AIを活用してビジネスの効率化を図るための貴重な知識を提供しています。
特集ページ「AI×起業」では、最新のAI技術やツールを使った実践的なアプローチを紹介しており、起業家や個人事業主の業務をよりスマートにサポートします。
AIの力で業務の負担を軽減し、ビジネスの成長を加速させたい方に最適な情報が満載です。ぜひご覧ください。
「起業の窓口」の特集ページ「起業家インタビュー」では、実際に成功を収めた起業家たちの貴重なインタビューが充実しています。リアルな体験や苦労、成功までの道のりを通じて、これから起業を目指す方々に向けた実践的なアドバイスを提供しています。
さまざまな分野で活躍する起業家の声を通して、ビジネスのヒントやインスピレーションを得られるコンテンツが満載です。ぜひインタビューを参考にして、自分のビジネスに活かしてみてください。
スタートアップとは?定義はある?
「スタートアップ」とは、IT企業が集まるアメリカ・シリコンバレーで使われ始めた言葉です。革新的な新しいビジネスモデルを考え、今までになかったビジネスや市場を新たに切り開き、短期間で成長が見込める企業やビジネスを指しています。
明確な定義はないものの、「規模や設立年数を問わず、社会を変えるようなビジネスモデルを構築し、スピーディーな成長を目指す企業」を「スタートアップ企業」と言います。
技術革新を通して新たな商品やシステム、サービスなどを提供し、社会課題を解決し、世の中に影響を及ぼす企業スタイルとして注目を集めています。
日本政府は、2022年を「スタートアップ創出元年」と位置付け、同年11月に「スタートアップ育成5か年計画」を策定しました。この計画では、スタートアップへの投資額を5年間で10倍以上に拡大することを目指しています。具体的な支援策としては、税制上の特例措置、補助金・助成金、融資などの資金調達手段、知的財産保護の強化、海外展開のサポートなどが含まれています。これにより、創業ブームの実現を目指しています。
参考:「スタートアップ育成5か年計画」
ちなみに、スタートアップ企業は「設立されて間もない企業」というイメージがありますが、中には設立から長い年月を経た企業でも、革新的なビジネスモデルを作った上で急成長が見込める場合はスタートアップ企業と捉えられる場合もあります。
とはいえ、一般的には設立から2~3年ほどの中小企業であることが多いです。
そして、スタートアップ企業の特徴の1つとして、事業をスタートした直後は赤字ながらも、数年で黒字に変わり、投資を回収することが挙げられます。
最初に赤字になるのは、新たなビジネスモデルを構築するために多くの資金を必要とするためです。資金調達については次の記事をご覧ください。
ベンチャー企業とは
「ベンチャー企業」とは、新しい商品やサービスなどを提供する設立年数の短い企業のことを指します。
比較的社歴の浅い若い企業で、大企業では行わないような独自の商品やサービス、技術を提供する企業です。成長過程にありベンチャーキャピタルから出資を受けている企業もあります。
また、ベンチャー企業の一種として「ユニコーン企業」というものがあります。
ユニコーン企業とは、設立から10年以内で評価額10億円を突破した非上場企業のことです。
スタートアップ企業は設立年数や評価額に明確な基準はありませんが、ユニコーン企業には設立10年以内、評価額10億円以上という明確な定義があるところが両者の違いとされています。
ベンチャー企業の詳しい内容は、下記の記事で解説しています。
スタートアップ企業とベンチャー企業の違い
スタートアップ企業とベンチャー企業について説明しましたが、上述の内容だけだと違いが分かりにくいかと思います。
一見同じように見えますが、「ビジネスモデル」「スピード感」「収益性」「出口戦略」といった点で違いがあり、それぞれ別の企業スタイルとして捉えられることが多いです。
ここからは下記の項目に沿ってスタートアップ企業とベンチャー企業の違いを説明していきます。
- ビジネスモデルの違い
- スピード感の違い
- 収益性の違い
- 出口戦略の違い
ビジネスモデルの違い
ベンチャー企業は、既にあるビジネスモデルを基盤に着実に収益を得て成長できる手法を採用するのが特徴です。
そのため、基本的にはバランス感とゆとりのある組織運営を大切にします。
一方で、スタートアップ企業は新しい商品やサービスを世に出すだけでなく、社会に新たな価値を創造するイノベーターとしてのビジネスモデルを採用している点がベンチャー企業との違いです。
高い技術や即戦力を持った従業員を積極的に採用し、短い期間でしっかりとした成長を遂げるための組織運営を行います。
スピード感の違い
前述した通り、ベンチャー企業は、他社も採用してきた既存のビジネスモデルを用いてゆっくりと成長していくのが特徴です。
一方で、スタートアップ企業は今までにないビジネスモデルを確立し、数年で急激に成長を遂げます。
つまり、ベンチャーは長期的な組織運営、スタートアップはスピーディーで短期的な組織運営を目指す点が両者の違いといえるでしょう。
収益性の違い
既存のビジネスモデルを採用して長期的な成長を目指すベンチャー企業は、設立当初から比較的安定した収益を得やすいです。
設立からすぐに飛躍的な収益を得られるわけではありませんが、時間をかけて少しずつ収益を上げて成長を遂げます。
一方で、スタートアップ企業は今までにないビジネスモデルを構築するため、設立当初は投資によって赤字であることが多いです。
事業が評価されて成功すれば一気に赤字から黒字へと変わり、短期間で大きな収益を得られるのがベンチャーとの違いとされています。
しかし、赤字である時期に資金を調達できるか、あるいはきちんと評価されているかによって企業の命運が分かれていきます。
出口戦略の違い
ベンチャー企業は、「新規株式公開を経て上場を果たすこと」を出口戦略とすることが定番です。
一方で、スタートアップは株式公開を行うのはもちろん、合併・買収も出口戦略に設定する場合が多いのも両者が異なる点といえるでしょう。
近年では、「短期間で急激に成長させたスタートアップ企業を売却して収益を得る」という事業スタイルを繰り返し行う起業家も増えています。
スタートアップとスモールビジネスの違い
スモールビジネスとは、個人事業主やフリーランスが1人で事業を行うことや、少人数で形成される小規模な会社のことを指します。
スタートアップ企業は成功すれば短期間で巨額の収益を得られるのに対して、スモールビジネスは一定の収益を長期的に得ながら成長します。
また、スモールビジネスは、既に確立されたマーケットで安定したビジネスを行います。
一方で、スタートアップは確立されていない市場を切り開くため、スピード力とタイミングが重要視されるのもスモールビジネスとの違いとして挙げられます。
関連する言葉の違いを次のようにまとめました。場面に応じて使いわけましょう。
用語 | 意味 | 特徴 | 具体例 |
---|---|---|---|
創業 | 事業や会社を新しく立ち上げること。特に歴史や規模を意識する場合に使われる。 | ・歴史や伝統を感じさせるニュアンスが強い ・長期的な視点で語られることが多い |
「創業50周年を迎えた老舗企業」 |
起業 | 新しい事業を開始すること。特に個人や小規模事業で使われる場合が多い。 | ・独立して新しいビジネスを始める行為全般を指す ・規模や分野を問わず幅広い場面で使用 |
「彼は医療業界で起業した」 |
開業 | 店舗や事務所、診療所などを開設し、営業を開始すること。 | ・実店舗やサービス業で多く使われる ・店舗の設置や営業開始を伴うニュアンスが強い |
「飲食店を開業を開業しました」 |
スタートアップ | 革新的なアイデアや技術を活用し、高い成長を目指す新興企業。 | ・ITやテクノロジー分野が多い 初期段階でリスクが高いが、急成長の可能性を持つ ・資金調達やスケールを重視 |
「AI技術を活用したスタートアップが注目を集めている」 |
ベンチャー | 新しいアイデアや技術で成長を目指す企業。スタートアップを含むが、ある程度成長した企業も含まれる。 |