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起業に失敗する原因とは?失敗しないためのポイントを徹底解説

起業に失敗する原因とは?失敗しないためのポイントを徹底解説

起業は、成功するケースがあれば失敗するケースもあります。失敗を恐れて起業に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。そこで、こちらでは起業に失敗する原因や失敗しないためのポイントを紹介します。これから起業を考えている方や、自分が起業に向いているか知りたい方に役立つ情報を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

起業に失敗する確率

起業に失敗する確率

「中小企業のライフサイクル」によると日本における起業5年後の生存率は81.7%であり、約20%が起業に失敗していることが分かります。また「中小企業白書」の調査では、2009年以降の倒産件数は減少傾向にあるものの、倒産件数の大部分は小規模企業が占めており、起業間もない会社の倒産リスクは決して低くないと考えられるでしょう。

そもそも起業に失敗するとは、資金繰りがうまくいかず事業が破綻することを指します。そのため、資金繰りに関する中小企業の動向をチェックしておくことも重要です。

「中小企業白書」によると、新型コロナウイルス感染症流行による売上の減少とキャッシュフローの悪化により、2020年第2四半期に中小企業の資金繰りが大きく下落しました。2020年第3四半期には回復の兆しが見えましたが、2021年以降は回復テンポが鈍化し、特に小規模事業者は感染症流行前の水準には戻っていません。そのため、今後も起業時の資金繰りについては注意が必要です。

参考:「中小企業白書」企業規模別倒産件数の推移

参考:「中小企業のライフサイクル」起業後の企業生存率

起業に失敗する4つの原因

起業に失敗する4つの原因

起業に失敗する主な原因は、以下の通りです。

  • 開業資金不足
  • 集客力や営業力の不足
  • 組織トラブル
  • 放漫経営

起業で成功するためには事前に原因を把握し、回避するための対策を取る必要があります。それぞれの具体的な内容を確認し、起業に活かしましょう。

原因①開業資金不足

開業資金とは、起業するにあたり必要な設備資金や運転資金のことをいいます。収入が支出を下回ることが続くといずれ必要経費が支払えなくなり、廃業へと繋がります。起業時には一時的に発生する設備資金ばかりに目が行きがちですが、売上が安定的に上がるまで余裕を持って事業を続けるための運転資金をしっかり確保し、収支が安定してきた後も資金繰りに困らないよう注意することが大切です。

原因②集客力や営業力の不足

集客力とは顧客を惹きつけて呼ぶ込むための力、営業力とは顧客に商品・サービスの魅力をアピールし、会社の売上を生む力を指します。「世の中の役に立つ」と確信を持てた商品やサービスでも、集客力や営業力がなければ世間に周知させることはできません。いずれ売上が伸び悩み、十分な収益を得られないまま事業が破綻することになります。

原因③組織トラブル

起業後、利益が安定してくると組織内のトラブルが起きやすくなるといわれています。例えば、役員や創業者の間で報酬配分の不満が発生したり、事業方針に齟齬が起きたり、仲間の裏切りで他社に仕事を取られたり、トラブルの内容はさまざまです。たとえ事業がうまくいっていても、運営組織が崩壊すれば企業として成り立たなくなります。そのため、お金だけでなく人間関係も起業する上での重要なポイントと捉えられるでしょう。

原因④放漫経営

放漫経営とは、迂闊な経営判断や資金繰りの見通しの甘さが現れている状態を指します。特に、計算上は損失より利益が上回っているのに倒産に至るパターンでは、放漫経営が原因の可能性が高いです。

例えば、商品やサービスが売れたとしても売掛金を回収するまでには時間がかかります。入金を待っている間に仕入れ代金などの支払い期限が訪れた場合、手元に十分な現金がなければ支払いが滞り事業運営が困難になるでしょう。そのため、設備投資や仕入れを行う際には売掛金の回収バランスを考慮に入れ、冷静に判断を下す必要があります。

事例から学ぶ、起業に失敗する人の特徴

事例から学ぶ、起業に失敗する人の特徴

起業で失敗しないためには、過去の事例から学習することが大切です。続いては、起業に失敗する人の特徴をチェックしましょう。

  • 事業計画の立て方が甘い人
  • 起業すること自体が目的になっている人
  • 経営感覚の薄い人
  • 決断がなかなかできない人
  • 他責思考になりがちな人
  • ギャンブル思考がある人

各項目の詳細は後述していますので、自分に当てはまるものがないか確認しながら起業を検討してください。

事業計画の立て方が甘い人

事業を成功させるためには、初期費用を調達したり、資金繰りを考えたり、さまざまな面で事業計画を立てる必要があります。事業計画の立て方が甘い人は初期費用にばかり集中して、運転資金の準備が疎かになることも珍しくありません。初期費用の調達はうまくいっても、運転資金が足りなくなれば事業は失敗に終わります。

起業後、少なくとも1年間は事業を継続できる運転資金を確保できるよう、事業計画を立てることが大切です。見通しが甘いとすぐに資金がショートし、お金の工面に困ることになるでしょう。

起業すること自体が目的になっている人

「独立に憧れる」「社長になってみたい」など、起業すること自体が目的になっている人も失敗しやすいです。「もう会社に勤めたくない」と考えたサラリーマンが起業した場合、会社を辞めて事業を起こしたことだけで満足してしまい、事業を成功に導くまでのモチベーションを失ってしまうことがあります。

起業には「この商品で社会の役に立ちたい」「自分が考えたサービスで人々の生活を向上させたい」など、将来的なビジョンが必要です。ビジョンがなければ起業への情熱もすぐに冷め、事業で苦しい局面を迎えた際に「もう事業は失敗だ」とすぐに諦めてしまうでしょう。

経営感覚が薄い人

経営感覚が薄い人とは、収益を伸ばし、事業を滞りなく進めていくための能力が足りず、お金の流れに鈍い人のことを指します。例えば、現時点の売上ばかりを見て将来的なキャッシュフローに無関心だと、いずれ収入と支出のバランスが崩れ、事業に失敗する可能性が高まるでしょう。

優れた経営感覚は、優れた商品・サービスに並んで起業に求められる要素です。自社のお金の流れはもちろんのこと国内外の経済情勢にも敏感な人でないと、チャンスが訪れた時に的確な経営判断を下すのは難しいと考えられます。

決断がなかなかできない人

失敗を恐れたり、慎重すぎたりする人は、なかなか決断できないことが多いです。トラブルが発生した際に判断を下せず、いつまで経っても改善策を実行できない状態へと陥るでしょう。しかし、新規事業の立ち上げにトラブルはつきものであり、スピーディーに改善策を実行しなければ事業は立ち行かなくなります。普段から優柔不断な人は、決断力を高める努力が必要です。

他責思考になりがちな人

他責思考とは、トラブルが起きた際に「自分ではなく周りの人が悪い」と考えることです。悪いことを取引先やスタッフのせいばかりにしていると周囲の信頼がなくなり、経営者としての求心力が落ちていくでしょう。

求心力のない経営者は、事業運営に関わる決定的なトラブルが起きても誰も協力してくれず、事業が失敗に終わる可能性が高まります。起業の際には、自分の全責任において事業が回っていることをしっかり認識するのが大切です。

ギャンブル思考がある人

ギャンブル思考がある人とは、論理的に考えず運に任せて判断を下す人のことを指します。例えば、しっかりとした収益の見通しが立っていないのに一か八かの賭けで多額の設備投資をしたり、たくさんのスタッフを雇い入れたりすると、結果的に資金繰りが苦しくなり事業が失敗してしまうでしょう。起業は、運ではなく冷静な経営判断と入念な市場・顧客分析に基づいていなければ成功し難いと考えられます。

起業に失敗するとどうなる?

起業に失敗するとどうなる?

起業では、成功ビジョンだけでなく失敗した時のリスクも検討しておく必要があります。起業に失敗すると、金銭面で苦労したり、家族に迷惑をかけたりといった事態に陥る場合があるでしょう。そうならないために、失敗のリスクにも目を向けながら起業について考えることが大切です。

自己破産する

金融機関などから借入していて、事業が失敗し会社で返済できなくなった場合、社長が連帯保証人であれば社長が返済することになります。社長が支払えない場合は自己破産に至ることになります。

自己破産すると金融機関からの信頼がなくなり、次回起業する時に融資を受けるのが難しくなります。「起業で失敗しても自己破産してまたやり直せばよい」と安易に考えず、きちんとした資金管理を行うことが重要です。

家族や周囲に迷惑がかかる

起業失敗後に借金を背負ったり自己破産したりすると、家族や起業を手伝ってくれた人達から評判も落ちるかもしれません。また、配偶者や子供がいる場合は借金によって家族の生活を支えるのが難しくなるでしょう。

再就職が厳しくなる

起業で失敗したとしても、生活費を稼ぐためには他社で働く必要があります。しかし、企業側は「いったん経営者の立場になった人はサラリーマンとして扱いづらい」と感じて採用を見送るケースも考えられます。

また、40代以上の人は年齢がネックとなって再就職先を見つけるのが難しくなることもあります。ただし、ベンチャー企業など起業・独立に理解のあるところが受け入れてくれる場合もあるので、会社選びにこだわってみるとよいのではないでしょうか。

起業に失敗しないためのポイント

起業に失敗しないためのポイント

失敗を避けるためには、ポイントを意識した上で起業の準備を進めるのがおすすめです。主なポイントについて確認しましょう。

  • どうして起業したいのか理由を明確にする
  • 事業計画を立てる
  • スモールビジネスで始める
  • 副業や週末起業から始める
  • 十分な資金を確保する
  • 起業準備には十分に時間をかける

ここからは各ポイントの詳細を解説しますので、新たな事業を立ち上げる際に役立ててみてください。

どうして起業したいのか理由を明確にする

前述の通り、起業自体が目的だと失敗のリスクが高まりますので、まずはなぜ起業したいのか熟考してみてください。例えば「家族の介護に困っている人に役立つ介護用品を開発したい」「サラリーマン時代に培ってきた営業スキルをコンサルティング業に生かしたい」など、具体的な理由があれば目標を達成するために何をすべきなのか自ずと見えてきます。

理由が曖昧だと軸がぶれて、次第に自分が何をしたいのか分からなくなることもあるでしょう。起業の理由は、これから事業を続けるための重要な道標になると考えてください。

事業計画を立てる

事業計画とは、今後の事業運営を具体的に示すための計画書のことです。自分の頭の中にあるビジョンを具体化し、論理的な文章や数値に落とし込むことで周囲の人にも事業を理解してもらいやすくなります。

綿密な事業計画書は、出資者を集めたり、融資を受けたりする際に不可欠なものです。事業で収益を上げる見込みがあり、借りた資金を問題なく返済できることを事業計画書で示す必要があります。事業計画書に穴があると信頼が低下し、資金繰りに苦慮する可能性が高いでしょう。誰もが納得できる事業計画書を作ってください。

スモールビジネスで始める

スモールビジネスとは、設備費や人件費などを抑え、なるべく小規模で事業を始めることを指します。どんなに綿密に事業計画を立てたとしても、トラブルが発生したり、思ったような利益を得られなかったりする場合もあるため、まずは小規模の事業から始めてリスクを下げることが重要です。

ビッグビジネスは大きなリスクがあるため、トラブルが起きた時に冷静な経営判断ができず、失敗する可能性があります。スモールビジネスでローリスクに始めれば気持ちに余裕が生まれ、問題が起きても冷静に改善策を考えられるでしょう。

副業や週末起業から始める

勤め先を辞めてから起業するのではなく、本業はキープしつつ副業や週末起業から始めるのも1つの方法です。いきなり独立すると大幅に収入が減り、利益を得るまでに金銭的・精神的余裕がなくなることがあります。副業や週末起業なら本業の収入を維持できるため、無理なく事業を進められるでしょう。

また、これから始める事業に本当に見込みがあるのか見極めてから、本格的な起業に繋げられるのも副業や週末起業のポイントです。失敗のリスクを避けるためにも、まずは小さなことからスタートしてみてください。

十分な資金を確保する

前述の通り、起業には初期の設備資金や当面の運転資金が必要です。資金がなければ、設備費、人件費、光熱費などの運転資金や商品の開発費などを捻出できず、事業が行き詰まってしまいます。

業種によって必要な資金は変わるため、自分が事業を起こす分野ではどのくらいの額が必要なのかあらかじめリサーチしてください。自己資金で全てを賄うことは難しいので、日本政策金融公庫や金融機関からの融資などで資金を確保する必要があります。

起業準備には十分に時間をかける

起業は1日でできるものではなく、入念な準備を行った上でスタートできるものです。起業までに、少なくとも1年は時間をかけるとよいでしょう。

事業計画書の作成や資金調達、各種届出など、起業時にやるべきことはたくさんあります。1つでも抜け漏れがあると事業がうまく展開せず、失敗のリスクが高くなるため、準備に必要なことをリストアップするのがおすすめです。準備が整っていれば万が一トラブルが起きても対策を立てやすいので、余裕を持って計画してください。

まとめ

まとめ

開業資金不足や集客力・営業力不足、組織トラブルなど起業が失敗する原因は多種多様です。失敗を避けるためには何がリスクになり得るのか理解し、回避するための対策を立ててください。順序立てて起業の準備を整えていけば、失敗の確率は下がるはずです。ぜひ、新たな事業を始めるために一歩踏み出してみてください。

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記事監修
中野裕哲
中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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