コンサルタントで起業する6つのメリット・デメリットを徹底解説!
コンサルタントで起業して成功するためには、入念に事業計画を立てたうえで判断することが重要です。
この記事では、コンサルタント起業のメリット・デメリットや成功するためのポイント、開業までのステップや注意点について解説します。コンサルタントとして起業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 【この記事のまとめ】
- コンサルタント起業は資格不要で初期費用も少なく、副業から始められる点がメリットです。ただし、常に学ぶ姿勢が求められます。
- メリットとして利益率が高く、運転資金が少ないことが挙げられます。ライバルとの差別化と市場の徹底分析が成功の鍵です。
- デメリットとして競争が激しく、自己の労働力に依存する点が挙げられます。常に手法の改善と提案力の強化が必要です。
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コンサルタントとして起業する4つのメリット
はじめに、コンサルタントとして起業する4つのメリットについて解説します。
資格が必要ない
コンサルタントには専門的な技術や知識が必要ですが、資格は必要ありません。自ら「コンサルタント」と名乗れば始められるため、誰でも始められる点がメリットです。
もちろん、コンサルタントを名乗っていながら実績が伴わなければ継続的に仕事を依頼してもらうことは難しいため、常に自ら学ぶ姿勢が必要となります。
一方、コンサルタントの起業に役立つ資格には以下のものがあります。
- 中小企業診断士
- ファイナンシャルプランナー
- ITやWebに関する資格
他に、資格ではないものの学位としてMBA(経営学修士号)を取得しておけば、よりコンサルタントとして活躍の幅が広がる可能性があります。
初期費用が必要ない
コンサルタントは、本人の技術と知識のみで始められる仕事であるため、初期費用がほとんど必要ありません。
広告費や役員報酬などは必要ですが、家賃や他者への給与などの固定費があまりかからない点はメリットといえます。
起業後にすぐ仕事があるとは限らないため、まとまった売上が立たなくても事業を続けやすいのが魅力です。
また、利益率も比較的高い職業とされているため、軌道に乗れば誰でも成功できるチャンスがあるというのもコンサルタント起業の強みといえるでしょう。
利益率が高い
コンサルタントは、利益率が高い点もメリットです。
例えば飲食店経営では、売上に対して仕入が必要となるため、利益率は下がります。実際に飲食店は、数年で廃業するところも少なくありません。
コンサルタントは飲食店や製造業のように仕入が必要ないため、売上のほとんどが利益となります。
もちろん、仕事の内容によって売上はは変わるものの、軌道に乗れば長期的に続けやすい仕事といえるでしょう。
副業から始められる
コンサルタントは固定費がほとんどかからず、事務所を構える必要もないため、副業から始められるのもメリットといえます。
1つの仕事で起業するにはリスクが伴いますが、副業として始めるのであればリスクを最小限に抑えつつ、本業を残したまま経営が可能です。
いきなり起業して失敗するとリスクが大きくなるため、まずは副業として始め、軌道に乗ったら本格的に事業化していくのが良いでしょう。
副業時代に一定の人脈ができれば、本業に転向してからも継続的に仕事がもらえる可能性もあるため、まずは副業から始めてみることを推奨します。
コンサルタントとして起業する2つのデメリット
次に、コンサルタントとして起業する2つのデメリットについて解説します。
ライバルとの競争が激しい
コンサルタントは、資格や初期費用が必要なく比較的始めやすい仕事だけに、ライバルとの競争も激しい点がデメリットです。
事業として運営していく場合、ライバルとの競争は避けられませんが、コンサルタントのように個人単位で名乗れる職業は常に熾烈な仕事の奪い合いに巻き込まれます。
実績を作ろうにもライバルが多すぎて仕事が奪われる他、コンサルタントとして起業する人が増えれば競争が激しくなり仕事がとれず、安定した稼働が難しい場合もあります。
仕事自体は豊富でも、コンサルタントとして生きていくにはライバルとの差別化が必要です。
自分自身の労働力頼り
コンサルタントに限った話ではありませんが、個人で活動する場合はどうしても自分自身の労働力頼りになってしまう点もデメリットです。
いわゆる一人親方の場合、肉体的な怪我や精神的な病気によって働けなくなると収入が途絶えるため、健康管理が欠かせません。
常に体調管理には気を付けておくことが重要です。
コンサルタントで起業する際の成功ポイント
コンサルタントで成功するためには、いくつかのポイントを知っておくことが重要です。ここでは、コンサルタント起業で成功するポイントについて解説します。
市場を分析する
コンサルタントは、まず市場を分析するところから始めるのが良いでしょう。業界の内情に詳しくなければ、コンサルタントとして結果を出すことは難しいです。
業界で働いていた人がコンサルタントとして起業するパターンもあるため、どうしても業界に精通した人に先を越されてしまいます。
そのため、市場の動向を分析し、どのようなコンサルタントが求められているのかを徹底的に研究しましょう。
強みを明確にする
コンサルタントは、強みを明確にすることも重要です。
組織を運営している側の人間がコンサルタントのアドバイスを求めていても、自分自身の強みを把握していなければアピールできません。
経営状況が芳しくない経営者にとっては、「コンサルタントに依頼することでどのような成果につながるのか」が最も気になる部分であるため、強みを明確にしてリーチしましょう。
無料相談から始める
実績がないコンサルタントは、まず無料相談から始めるのも1つの手といえます。
実績のないコンサルタントにいきなり仕事を依頼する経営者は少ないため、起業当初は無料相談から始めて実績作りに注力するのが賢明です。
一定の実績が蓄積すれば「このような仕事に着手してきました」と自己アピールにもつながり、新たな顧客を紹介してもらえる可能性も出てくるでしょう。
広告や集客に注力する
ゼロからコンサルタントとして起業する場合、広告や集客に注力することも大切です。
例えば、ホームページを作成して顧客の目に止まりやすくしたり、SNSで定期的に情報発信したりすることで、不特定多数のターゲットに認知してもらいやすくなります。
セミナーを開催してより認知度を高めるなど、コンサルティングの内容に併せて幅広い人に知ってもらえる戦略を立てることも欠かせません。
口コミを活用する
コンサルタントとして活動する際は、口コミを活用することも忘れてはいけません。
コンサルタントへ依頼する際は口コミを見てから判断する方もいるため、口コミで高評判を集めることで自然と顧客からの信頼も得られるようになります。
口コミは宣伝費をかけずに不特定多数のターゲットにアプローチできるため、新規顧客獲得にも貢献してくれる可能性が高いです。
既存顧客が新規顧客を紹介してくれる可能性もあるため、口コミも重要な戦略の1つとして考えましょう。
コンサルタントの開業ステップ
コンサルタントで起業する際は、開業までのステップを知っておくことも重要です。ここからは、コンサルタントの開業ステップについて解説します。
運転資金を調達する
コンサルタントとして起業する際は、まず運転資金を調達しなければなりません。
初期費用はそれほどかからないコンサルタントですが、事業のやり方によっては運転資金が必要となります。例えば、次のような費用が代表的です。
- 外注費
- 広告費
- 人件費
- 法人登記費用
ホームページを作って宣伝する場合、自分で作成することも可能ですが、専門家に外注すると数万円~数百万円ほどかかります。
また、事業を拡大する際は広告費や人件費も必要となるため、規模に併せて資金調達が必要となるでしょう。
さらに、法人化する場合は法人登記費用として約15万円〜25万円ほどかかります。
個人事業主として起業する場合は不要ですが、法人として起業する場合は法人登記費用が別途必要となるため要注意です。
運転資金は金融機関からの融資や投資家からの出資で賄えるため、返済の有無などを加味しながら最適な方法を選びましょう。
事業計画書を作成する
資金調達する際は、事業計画書を作成する必要があります。
事業計画書とは、事業の運営方針や財務計画などを記載した書類で、金融機関や投資家に提示することで資金調達がスムーズになります。
事業の方向性を確認して将来的なビジョンを見通すためにも、事業計画書は早い段階で作成しておきましょう。
「起業の窓口」の特集ページ「AI×起業」では、AIを活用して事業計画書を簡単に作成する方法を紹介!
詳しくは「【できるのか?】ChatGPTを使ってたった1時間で事業計画書を書くアラフォー起業家。《小説「AI起業」シリーズ#01》」をご覧ください。
個人事業主の場合は開業届を税務署に提出する
最終的な計画が決まったら、個人事業主の場合は開業届を税務署に提出すれば諸々の手続きは完了です。
個人事業主としてコンサルを行う場合も法人としてコンサルを行う場合も、所得に応じて納税の義務が発生します。
個人で開業した人のなかには「確定申告を忘れていた」という人も稀にいますが、申告する所得があるにもかかわらず申告していない場合は「脱税行為」とみなされます。
そのため、納税に関する手続きも一緒に済ませておきましょう。
コンサルタントで起業する際の注意点
最後に、コンサルタントで起業する際の注意点を見ていきましょう。
競争率・参入率が激しい
コンサルタント業界は競争率・参入率が激しく、個人でも法人でも起業可能なこともあって次々とライバルが参入してきます。
また、コンサルタントは時代に合わせた戦略で経営を建て直すのが主な仕事となりますが、時代の変化によって効果的な手法も次々と変わっていきます。
そのため、業界全体のサイクルの早さについていけず、廃業に追い込まれるコンサルタントも少なくありません。
副業で始めることも可能ですが、本業でやっているコンサルタントは次々と実績を積み上げているため、気づけばライバルに追い抜かれていることもあるでしょう。
コンサルタントとして活躍するためには、ライバルにはない強みが必要です。
営業力・提案力が欠かせない
コンサルタントには、営業力・提案力が欠かせません。
一見するとコンサルタントはデータ分析ができ、市場の動向を正確に捉えることさえできればうまくいく職業に思えます。しかし、コミュニケーション能力も必須です。
どれほど優秀な能力を持っているコンサルタントでも、そのスキルを営業でうまく伝えなければ契約にはつながりません。
成果を出すためには営業力や提案力が欠かせないため、トークスキルも磨く必要があります。
常に手法の改善が求められる
コンサルタントは、常に手法の改善が求められます。時代の流れは予想以上に早く、一昔前の手法が通用しなくなります。
現代で通用している手法も、5年後10年後に通用するとは限りません。そのため、コンサルタントは常に技術や知識のアップデートが求められるでしょう。
まとめ
コンサルタントは資格が必要なく初期費用も抑えられるため、比較的起業しやすい職業です。
しかし、コンサルタントは安定して案件を依頼されるとは限らず、なかにはあまりうまくいっていない方もいます。
成功するためには市場の分析や強みの明確化など、やるべきことは多々ありますが、他にも案件獲得方法を工夫することが重要です。
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- 記事監修
-
- 中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
- 起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。