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副業で経費計上できる費用とは?雑所得の確定申告や節税対策についても解説

副業で経費計上できる費用とは?雑所得の確定申告や節税対策についても解説

経費とは、事業を行う上で必要と判断された費用を指します。副業でも経費の計上は可能で、やり方によっては納める税金を少なくすることも可能です。

申告できる経費に上限はありませんが、正しい内容で経費の計上をして、効果的な節税対策を目指しましょう。

副業で経費計上ができる所得区分

副業で経費計上ができる所得区分

副業をしている方で確定申告をする際、経費計上ができる所得区分として以下の3つが挙げられます。正しく計算して申告することで、課税所得額を減らすことが可能です。

【副業で経費計上ができる所得区分】
  • 事業所得
  • 不動産所得
  • 雑所得

それぞれの所得区分について詳しく見ていきましょう。

事業所得

事業所得とは、農業やサービス業などの事業から発生する所得を指します。ただし、どんな仕事も事業所得として認められるわけではありません。

事業者がリスクを負い、自分自身の判断で事業を行い、事業を反復継続することで事業所得と認められます。また、営利目的で職業として社会的に認知されているなど、複数の条件に該当することも必要です。事業所得で経費計上できるものは、売上原価や給料、交際費、交通費や旅費、時代家賃など、売上を得るために必要となる経費が該当します。

ただし、事務所と自宅が一緒になっている場合、家事関連費は案分して経費計上する必要があり、私生活と業務を明確に区分して計上しなければなりません。

不動産所得

不動産所得とは、土地や建物などの不動産の貸付け、船舶や飛行機などの貸付けによって得た所得を指します。アパートやマンションの場合は家賃や更新料も不動産所得に該当するため、経費計上が可能です。

不動産所得として認められるものは、1年間の事業活動で得た全ての収入に必要経費を差し引いたものが該当します。収入に勘定されるのは地代家賃や名義書換料、更新料や共益費、住人に返還しなくていい敷金や保証金などです。

固定資産税や損害保険料、修繕費や借入金の利息、減価償却費などは必要経費といえます。

雑所得

雑所得とは、所得税法で分類されているものに該当しない所得を指します。例えば、事業的な規模として行っていないようなネットショップ販売やフリマアプリでの販売、ネットオークションでの売却やFXといった副業は、雑所得の分類です。また、年金収入も雑所得に該当します。

雑所得として経費計上できるものは、例えばパソコンやタブレットなどの購入費やネット利用料、打ち合わせ時の飲食代や交通費が挙げられます。

自宅で副業をしている場合、家賃や光熱費の一部も経費計上が可能です。収入を得るために要した費用や、業務上の費用を必要経費として計上しましょう。

副業はいくらから確定申告が必要?

副業はいくらから確定申告が必要?

副業は、副業を含む給与以外の所得が20万円以上となった場合、確定申告が必要となります。

業務にあたる雑所得額の計算方法

業務に当たる雑所得額は、総収入額から必要経費を差し引いて計算します。例えば、ハンドメイド作品で40万円の収入があった場合、材料費や宣伝費で15万円の経費がかかると、40万円から15万円を差し引いた25万円が雑所得額になります。

ただし、雑所得額が20万円以下でも、一時所得などほかの所得があり、合計金額が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。

雑所得は青色申告ができない

雑所得は青色申告ができません。青色申告は、最大で65万円の控除が受けられる節税効果が高い申告方法です。しかし、雑所得の場合は青色申告ができない決まりになっているので、白色申告で確定申告を行う必要があります。

白色申告は特別控除が受けられず、赤字の繰り越しができません。そのため、経費で必要となった支出を正確に把握して計上する必要があります。

ただし、白色申告は青色申告と比べて節税効果は低いですが、簡単な記帳のみで申告手続きはシンプルです。また、青色申告は事前に手続きが必要ですが、白色申告は事前の手続きが必要ないのですぐに始められます。

経費として計上できる費用の例

経費として計上できる費用の例

経費計上できる費用には以下のものがあります。

【経費として計上できる費用の例】
  • 家賃
  • 通信費
  • パソコンなどの備品

自宅で副業をしている場合、家賃や光熱費の一部を経費として計上することが可能です。これを家事案分と呼びます。全体の費用のうち、事業としてかかった分だけ合理的に案分を行い、経費として計上しましょう。ただし、白色申告の場合は事業にかかわる部分が50%を超えなければ経費として計上できません。

通信費は副業で使用した通信費などが該当します。インターネット料金だけでなく、切手代や商品発送以外の宅急便代、商品発送以外の郵便代も通信費として計上が可能です。

副業をするためにパソコンなどの備品を購入した場合、これらも経費として計上できます。ですが、10万円以上の備品を購入した青色申告か白色申告かで処理の選択肢が変わってきます。確定申告の際などにしっかりと確認しておきましょう。

副業の経費として認められない可能性がある費用

副業の経費として認められない可能性がある費用

経費として計上できるものはたくさんありますが、中には経費として認められない可能性がある費用も存在します。計上する前に確認しておきましょう。

【副業の経費として認められない費用の主な例】
  • 家族への給料(青色事業専従者給与の場合を除く)
  • 生活費
  • 医療費(医療費控除の対象になる)

家族への給与支払いは節税対策になる方法の一つとして挙げられますが、副業の場合は経費として認められない場合があります。また、プライベートの生活費は事業と関りがないため、経費として認められません。普段の食事や普段の買い物、プライベートで利用した分の家賃や光熱費は経費として計上しないように気を付けましょう。

副業で経費計上する際の注意点

副業で経費計上する際の注意点

副業で経費の計上をする場合、いくつかの注意点があります。経費として計上できれば節税対策につながりますが、ルールを守らなければペナルティが与えられ逆効果です。副業で経費として計上する場合、以下の3点に特に気を付ける必要があります。

【副業で経費計上する際の注意点】
  • 領収書は5年間保存しておかなくてはいけない
  • 個人用と事業用の口座を混合しない

これらの注意点について、詳しく見ていきましょう。

領収書は5年間保存しておかなくてはいけない

2022年に税制が改正され、副業でも領収書の保存が義務化となりました。領収書は5年間の保存が必要です。紙媒体の場合は封筒に入れて保管したりノートに貼ったりするなど、管理しやすい方法で保存しておきましょう。電子媒体の場合、電子帳簿保存法に従い保存する必要があります。

ただし、領収書の保存は前々年度の副業の収入金額が300万円を超える場合に限ります。300万円以下であれば領収書を保管しておく必要はありません。

また、領収書を紛失してしまった場合、再発行の依頼をしましょう。再発行には期間が設けられていることがあるため、なるべく早めに対応する必要があります。再発行ができない場合は、出金伝票の支払い記録に必要項目を記入して保存してください。税務署から調査が入った際、伝票から支払い事実が確認できれば経費として認めてもらえます。

個人用と事業用の口座を混合しない

個人用と事業用で口座を分けておくと便利です。口座の記録からそれぞれの科目の集計がしやすくなり、計上する際の手間が省けます。確定申告の経費計上は煩雑な作業となるため、手間が減ることで計算間違いのミスを防ぐことが可能です。申告内容に間違いがあると、後から税金の過不足を指摘される可能性があります。

こうしたリスクを避けるためにも、個人用と事業用の口座は混同せずに分けて使いましょう。

経費以外でのおすすめの節税対策

経費以外でのおすすめの節税対策

経費計上以外にも節税対策は複数の方法があります。自分に合った方法を選んで、賢く節税対策をしましょう。

【経費以外でのおすすめの節税対策】
  • iDeCo(イデコ)
  • ふるさと納税(寄附金控除)
  • NISA
  • 青色申告特別控除

これらの節税対策方法について、詳しく見ていきましょう。

iDeCo(イデコ)

iDeCoとは、毎月一定の金額を積み立てて運用していく個人で行う年金制度です。自分で金融商品を選択して運用ができ、60歳以降に積み立てたお金を受け取れます。iDeCoは、掛け金を積み立てた際と積み立てたお金が増えたとき、60歳になりお金を受け取る際の3つのタイミングで節税ができます。

掛け金を積み立てると、月々の掛け金の全額が所属控除の対象となり、所得税と住民税を減らすことが可能です。積み立てたお金が増えると、iDeCoの場合は非課税となります。

運用でお金が増えると、通常は20.315%の課税がされますが、iDeCoの制度を利用すれば非課税となるのです。60歳になりお金を受け取る際にも、控除が適用されて効果的に節税ができます。

ふるさと納税(寄附金控除)

ふるさと納税とは、自治体を選択して寄付して返礼品を受け取る制度のことです。自分で好きな自治体を選ぶことができるため、返礼品の内容によってはお得な制度となります。

また、ふるさと納税を利用すれば寄付金額から2,000円を差し引いた金額が、翌年の所得税や住民税から控除されます。居住地の自治体に納税しても返礼品はもらえませんが、ふるさと納税を利用すれば2,000円の自己負担で好きな返礼品が受け取れるため人気の制度です。

NISA

NISAは投資支援制度の一つで、利用することで分配金や譲渡益が非課税の対象となります。NISAの非課税期間は最長で5年間、年間120万円の投資上限額が定められています。

運用益の全額が非課税となるため、投資で資産運用をしたい方に効果的な節税対策方法といえるでしょう。また、引き出しはいつでも可能で、最低投資金額は100円からと柔軟性が高いのもメリットの一つです。

青色申告特別控除

青色申告特別控除は、確定申告をする際に青色申告を選択することで利用できる控除のことです。最大で65万円の控除が受けられるため、効果的な節税対策が期待できます。

副業の場合、自身が事業主となり開業すれば青色申告で特別控除を受けることが可能です。ただし、青色申告をするには、青色申告承認申請書を提出する必要があります。適用を受けたい3月15日までに提出する必要があるので、制度を活用して節税したい場合は早めに申告をしましょう。

また、申請書の提出だけでなく、実体として事業的な規模でやっていることや、経理業務を簿記の原則に従って記帳するなどの要件があることもしっかりと認識しておきましょう。

まとめ

まとめ

本業のほかにも、副業を始めて資産形成を試みる方は少なくありません。とはいえ、副業で一定の収入が得られると確定申告をする必要があります。確定申告の経費計上で節税対策をすれば、手元に残るお金を増やすことが可能です。ただし、経費計上は正しい内容で行う必要があります。

副業を始める場合は後々のトラブルを防ぐために、この記事を参考にどの範囲まで経費計上できるのか事前にしっかりと確認しておきましょう。

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記事監修
中野裕哲
中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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