パラレルキャリアと副業の違いは働く目的!メリットや注意点を徹底解説
働き方が多様化している現在、パラレルキャリアや副業に興味を持つ方が増えてきています。しかし、パラレルキャリアや副業に興味があってもどのようなメリットがあるのか、「自分にはどちらが向いているのか?」など悩まれている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、パラレルキャリアと副業の違い、それぞれのメリットや注意点を解説していきますので是非最後までご覧ください。
- 【この記事のまとめ】
- パラレルキャリアはスキルやキャリア形成を重視し、副業は収入増加が主な目的です。
- パラレルキャリアは自己実現や成長を追求し、副業は生活費補填や貯蓄を目指します。
- 働き方の目的に応じて、キャリアアップ型や収入重視型を選ぶことが重要です。
パラレルキャリアと副業の違い
パラレルキャリアと副業の大きな違いは「目的」にあります。パラレルキャリアはキャリアアップやスキルアップを目指す活動であり、収入は二の次です。一方、副業は収入を増やすことが主な目的で、スキルアップやキャリア形成を主としないことが多いです。それぞれの特徴について、以下で詳しく解説します。
パラレルキャリア
パラレルキャリアとは、本業を続けながら、第2の活動としてもうひとつのキャリアを築く活動のことを指します。通常、パラレルキャリアの目的はキャリアアップやスキルアップであり、収入を得ることはあくまで二次的なものです。パラレルキャリアの主な例として、NPOやボランティア活動、専門知識を活かした講師やコンサルタントなどが挙げられます。これにより、自身の市場価値を高めたり、新しい分野での人脈を広げたりすることができます。
パラレルキャリアには大きく分けて7つのタイプがあります。
- 起業準備型
将来的に独立や起業を考えている人が、本業を続けながら別の活動を通じてスキルや経験を積む形です。例えば、将来の開業を見据えて、週末に小規模ビジネスを試みるようなケースです。このタイプのパラレルキャリアは、リスクを抑えつつも実践的な経験を得ることができ、起業に向けた準備をスムーズに進められる点が魅力です。 - 自己実現型
個人の夢や目標を達成するために、本業と並行して別のキャリアを追求する形です。本業で満たせない欲求や興味を、第二の活動を通じて満たすことが目的です。たとえば、平日は企業で働きながら、週末はアーティストや作家として創作活動に取り組むケースです。これにより、多様な自己実現の可能性を探ることができます。 - キャリア備え型
予期しないライフステージの変化や本業の不安定さに備えるために、第二のキャリアを築いておくタイプです。たとえば、子育てや介護が必要になったときに本業を続けられなくなるリスクを軽減するために、あらかじめ別のスキルや仕事を身につけておくケースです。このタイプのパラレルキャリアは、不測の事態に対するリスクマネジメントの一環といえます。 - 相乗効果型
複数のキャリアを同時に進めながら、相互に補完し合うタイプです。本業と別の活動をお互いに影響させることで、両方の仕事においてシナジーを生み出します。例えば、企業でのマーケティング経験を活かしながら、個人でコンサルティング業務を行うことで、それぞれのスキルが相乗効果を発揮する場合です。 - 社内フィードバック型
別の活動で得た経験や知識を本業に還元するタイプです。たとえば、ITエンジニアが副業で講師活動を行い、その経験から得たプレゼンテーションや教育スキルを本業のプロジェクト管理に活かす場合です。これにより、会社全体の価値向上にも寄与することができます。 - キャリア拡張型
本業の延長線上で、別の活動を通じてキャリアの幅を広げるタイプです。例えば、エコに関連する企業で働きながら、ボランティアとして環境保護活動に参加し、双方の活動をリンクさせることで専門分野の知識と経験をさらに深めることができます。 - ライフワーク充実型
本業以外での活動を通じて生活の質や満足度を高めるタイプです。このタイプでは、特に収益やキャリアアップを目的とせず、充実感や自己満足を得ることに重きを置きます。たとえば、趣味を活かして地域コミュニティに貢献するなど、ライフワークを豊かにする活動が含まれます。
副業
副業も本業を続けながら他の仕事を行う点ではパラレルキャリアと似ていますが、目的が大きく異なります。副業は主に「収入を増やす」ことを目的とした活動です。たとえば、アルバイト、インターネットビジネス、投資など、さまざまな形態があります。最近では、リモートワークが普及する中で、副業をする人も増えてきています。
副業をすることで、月々の生活費を補ったり、貯金を増やしたりすることが可能です。しかし、収入を上げるためには、スキルアップも必要です。たとえば、プログラミングやデザインの副業を始めるためには、一定の技術や知識が求められます。そのため、スキルを磨くことが間接的に副業の成功につながる場合もあります。副業は、あくまで「収入を得ること」を目的としていますが、そのプロセスで新しいスキルを身につけることも少なくありません。
パラレルキャリアが注目されている理由
パラレルキャリアが注目される理由は、多様な働き方を実現できる点にあります。
エン・ジャパンが行ったアンケート調査によると、パラレルキャリアに取り組んでいるミドル世代が一定いることがわかります。
※出典:エン・ジャパン|ミドル世代1700人に聞いた「パラレルキャリア/副業」実態調査ー『ミドルの転職』ユーザーアンケートー
近年、多くの企業が副業やパラレルキャリアを推進する動きが見られる中、働き方の自由度が求められています。働きながら別の活動を行うことで、自分の興味や関心を追求し、新しいスキルや経験をすることが可能です。これは特に、自己成長を求める人々にとって大きな魅力となっています。
また、パラレルキャリアは、収入源を複数もつことで経済的リスクを分散させることもできます。これにより、1つの仕事に依存するリスクを減らし、ライフイベントや経済の変動に柔軟に対応できるのも魅力です。さらに、パラレルキャリアを通じて、さまざまな業界や人とのつながりを持つことができるため、新しいビジネスチャンスや人脈の形成にもつながります。
パラレルキャリアのメリット5つ
ではパラレルキャリアのメリットには具体的にどのようなものがあるのでしょうか。ここからは以下の5つのメリットについて解説していきます。
- 本当に自分がやりたいことができる
- スキルアップにつながる
- 視野が広がる
- 人脈が広がる
- 社会貢献につながる
本当に自分がやりたいことができる
パラレルキャリアのメリットとして、本当に自分がやりたいことができるということが挙げられます。
すべての人が本業で自分のやりたいことをできているわけではありません。現実的な理由や生活の問題から、多くの人は安定した収入を得るために、本当に好きなこととは別の仕事に就いていることが少なくありません。一方パラレルキャリアは、自分の情熱や興味を注げる活動に取り組むことができ、本当に自分がやりたかったことを実現する機会を持てるのです。
たとえば、普段は会社員として働きながら、週末には趣味の写真撮影やイラスト制作に時間を費やすというように、自由な発想で活動を行うことができます。パラレルキャリアによって、本業で発揮できない創造性や情熱を別の形で表現することができ、日々の仕事のストレスを解消する手段にもなります。
また、パラレルキャリアを通じて、自分が本当に何を大切にしたいのかを見つめ直す機会にもなるでしょう。本業では得られない経験や達成感を求めて活動することで、新たな自分を発見することも少なくありません。これにより、人生における仕事の位置づけや優先順位が変わる可能性もあります。また、パラレルキャリアで得た経験は、本業のモチベーションアップにもつながり、業務に対する姿勢や働き方を見直すきっかけにもなります。
スキルアップにつながる
パラレルキャリアによって本業以外の新しいスキルを身につけることができ、スキルアップにつながります。
本業以外の分野での活動を通じて、これまで経験したことのない知識やスキルを習得することができます。たとえば、IT企業で働くエンジニアが、週末にはボランティアで子ども向けのプログラミング教室を運営することにより、教えるスキルやコミュニケーション能力を鍛えることができます。これらのスキルは、本業に直接役立つだけでなく、個人の市場価値を高める要素ともなります。
また、スキルアップは単なる知識の習得にとどまらず、実践を通じてよ深くスキルを磨くことができる点もパラレルキャリアの魅力です。例えば、デザインやマーケティングの副業を行う場合、それぞれのクライアントやプロジェクトに応じた柔軟な対応力や問題解決能力が求められます。これにより、臨機応変な思考や行動力が養われ、本業での業務改善や新たな企画提案にも活かせるようになります。
視野が広がる
パラレルキャリアを実践することで、視野が広がり、より多角的な思考が養われます。
本業だけに専念していると、どうしても業務内容や組織の考え方に縛られがちですが、異なる分野での経験は、全く新しい視点が生まれます。たとえば、企業での営業職と並行して、地域のコミュニティ活動に参加することで、社会課題に対する理解が深まり、より広い視野でビジネスや社会を捉えることができるようになります。
また、異なる業界や文化に触れることで、柔軟な発想や問題解決力が身につきます。たとえば、IT企業の社員が、地元の環境保護活動に参加することを通じて、持続可能なビジネスの在り方について考えるきっかけを得ることもあります。このような経験は、従来の業務では得られなかった洞察やアイデアを提供し、本業においても新たな価値を生み出すきっかけとなります。
人脈が広がる
パラレルキャリアを実践することで、今まで出会うことのなかったさまざまな人と交流する機会が増え、人脈が広がります。
これは特に本業とは異なる分野での活動を行う場合に顕著です。異業種や異なる立場の人々と関わることで、自分とは違った価値観や視点に触れることができ、新たな気づきや学びを得られます。これにより、自分の考え方や行動に変化が生まれ、より広い視野を持つことができるようになります。
社会貢献につながる
パラレルキャリアは社会貢献にもつながります。
パラレルキャリアの中には、ボランティア活動や地域貢献といった社会的な側面を持つものもあります。これらの活動は、収入を目的とせず、社会に貢献することを目的とするため、収入目的では得られない達成感ややりがいを感じることができます。たとえば、週末に子ども向けの読書会を主催する教師や、企業で働きながら地域の清掃活動を行う会社員など、様々な形で社会貢献が可能です。
社会貢献活動を通じて得られる達成感ややりがいは、日常の業務では得られないものです。地域社会の一員としての自分を再認識することで、個々の活動がより大きな社会的価値を持つことを実感できます。これにより、自分の存在意義を確認し、社会全体のために役立つ喜びを感じることができます。
また、こうした社会的活動を行うことで、信頼関係やコミュニティ内での評価を高めることができます。人々の役に立つことで得られる感謝などは、自己肯定感の向上にもつながります。こうした活動を続けることで、自分自身が社会に対して持つ責任感や意識も高まり、それがさらに多くの人々に良い影響を与える循環を生み出します。
社会貢献活動を通じて得られる経験は、自己成長のための大きな糧となり、同時に本業にも好影響をもたらすことが多いです。例えば、ボランティア活動を通じてリーダーシップやチームワークのスキルを向上させることで、これらのスキルを本業で活かすことが可能になります。パラレルキャリアは、個人の成長だけでなく、社会全体に対しても多大な貢献をもたらす手段です。
パラレルキャリアを行う際の注意点
ここからはパラレルキャリアを行う際の注意点について解説していきます。特に注意をするべき以下の3つのポイントについて解説していきます。
- 勤め先の就業規則を確認する
- 本業に支障が出ないようにする
- 自分で事務作業を行う必要がある
勤め先の就業規則を確認する
勤め先によってはパラレルキャリアや副業を禁止している場合があります。
仮に禁止であることを知った上でパラレルキャリアをしていることがバレると、処分の対象になる可能性があるため注意が必要です。そのためパラレルキャリアや副業を始める際には、まず勤め先の就業規則を確認することが重要です。
本業に支障が出ないようにする
パラレルキャリアは原則、本業の時間外で行うことが基本です。しかし、夜遅くまでや週末に過度な活動を行った結果、体調を崩したり、睡眠不足で本業に支障をきたしたりすることがないように注意が必要です。自分の体力と時間をうまく管理し、バランスを取ることが重要です。
自分で事務作業を行う必要がある
パラレルキャリアは収入が目的ではないものの、一定の収入が発生する場合、帳簿をつけたり、確定申告を行ったりする必要があります。年間の収入が20万円を超えた場合は、税務署への確定申告が必要です。
このような事務作業は時間がかかるため、事務作業の効率化ツールなどを導入し効率化を図ることが大切です。例えば、クラウド会計ソフトのfreeeを活用することで、簡単に経理や税務処理を行うことができます。freeeは、使いやすいインターフェースと自動化機能を提供しており、経理の負担を軽減することができます。
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まとめ
本記事ではパラレルキャリアのメリット、デメリット、注意点について解説してきました。パラレルキャリアは自分が本来やりたかったことを実現できるほか、自分の可能性を広げてくれる非常に魅力的なものです。そのため、上手く活用できれば人生をより豊かなものにしてくれるといえるでしょう。
パラレルキャリアを始める際には、勤め先の規則確認を行ったり、事務処理の効率化を行ったりすることも忘れないようにしましょう。経理の効率化には、freeeのようなツールの活用が有効です。本記事で解説してきた注意点やポイントをしっかりと理解し、充実したパラレルキャリアを実現しましょう。
- 記事監修
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- 中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
- 起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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