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会社設立にかかる期間の目安とは?手続きのスケジュールを紹介

会社設立にかかる期間の目安とは?手続きのスケジュールを紹介
会社設立という大きな一歩を踏み出すにあたって、事前準備や登記申請にかかる期間が気になる方も多いのではないでしょうか。

法人形態や業種、場所、申請時期などによって必要な書類や手続きは異なりますが、予備知識を入れておくことで会社設立までの期間を短縮することも可能です。

本記事では、会社設立までの期間や法人形態の違い、登記完了の期間や目安などを詳しくご紹介します。
【この記事のまとめ】
  • 会社設立の期間は法人形態で異なり、株式会社は約2週間、合同会社は約1週間です。合同会社は定款認証不要で手続きが簡略化されています。
  • 会社設立のスケジュールは、事前準備から始まり、定款の作成や資本金の振込、登記申請までが必要です。
  • 会社設立日を決めることで手続きをスムーズに進められ、ビジネス計画の明確化にも役立ちます。

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会社設立にかかる期間とは

会社設立にかかる期間とは

会社設立にかかる期間は、法人形態が株式会社か合同会社かで異なります。

株式会社の設立にかかる期間は、事前の準備から登記申請までおよそ2週間程度です。一方、合同会社の場合には1週間程度となります。

株式会社と比較して合同会社が短期間で申請できる理由としては、事前準備の段階で決定する事項が少ないためです。

また、合同会社は定款の認証手続きが不要であるという理由から、短期間で設立することができます。

なお、登記の申請から完了までにかかる期間は、いずれも約1週間程度となっています。

会社設立までのスケジュールと期間

会社設立までのスケジュールと期間

会社設立までのスケジュールを簡単に説明すると、以下のような流れになります。

  1. 事前準備をする
  2. 定款を作成・認証する
  3. 印鑑証明書を取得する
  4. 代行者口座に資本金を振り込む
  5. 登記を申請する

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事前準備をする

会社設立の際には、事前準備として以下の基本事項を定める必要があります。

  • 会社の商号
  • 事業目的
  • 会社の所在地
  • 資本金
  • 出資者
  • 事業年度
  • 役員構成
  • 株式譲渡制限の有無

これらは先の手続きにおいて欠かせない事項であり、会社設立のプロセスで最も多く時間を要します。

この段階で書類の記載事項を定めておくことで、会社設立までの期間を短縮することが可能です。

また、書類の準備と並行して、法務局に届ける必要のある代表印も合わせて準備しておくことをおすすめします。

定款を作成・認証する

定款とは、会社の商号や資本金、事業目的や組織について規定した会社の憲法のようなものです。

株式会社設立の際には、定款を作成して公証人から認証を受ける必要があります。

オンラインで取得できる無料テンプレートを利用すれば、定款の作成時間を短縮できます。

定款の作成が完了した後は、会社の所在地を管轄する公証役場で認証作業を行います。

このとき定款とは別に以下の書類が必要になります。

  • 身分証明書
  • 印鑑証明
  • 実印
  • 収入印紙
  • 委任状

なお、公証人の認証の際には認証代として5万円、定款の収入印紙・謄本交付代金として約4万2千円が必要です。

また、電子定款の場合では、定款の収入印紙にかかる費用は不要になります。

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印鑑証明書を取得する

設立する会社が株式会社から合同会社かによっても異なりますが、会社設立の際には設立発起人や取締役、出資者などの印鑑証明が必要になります。

個人の印鑑登録が完了していない場合は、あらかじめ市区町村役所で登録手続きを済ませておきましょう。

なお、定款認証と登録申請の際に、個人の印鑑証明書を提出する必要があるため、2通発行しておくと良いでしょう。

代表者口座に資本金を振り込む

定款の認証が完了した後は、代表者個人の銀行口座に定款に記載した資本金を振り込み、「払込証明書」の作成を行う必要があります。

払込証明書とは、会社設立の際に必要となる書類の1つです。

また、発起人が複数人いる場合には、誰がいくらの金額を払込したのか明確にしておくために、「預け入れ」ではなく「振込み」の形で入金することをおすすめします。

なお、代表者個人の銀行口座に振り込んだ資本金は、会社設立後に開設することができる、会社名義の銀行口座へ移動することになります。

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登記を申請する

資本金の振込みが完了したら、次に必要となるのは法務局への登記申請です。

登記申請とは、会社の存在や事業内容などを社会に公示するための制度で、申請書を法務局の窓口に提出した日が会社の設立日となります。

なお、会社設立後には、法人設立届けや社会保険届けを行う必要があります。

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会社設立に必要な印鑑はいつまでに用意すればいい?

代表者印(実印)は、法人登記を行うまでに必ず用意する必要があります。その他の印鑑は、必要に応じて作りましょう。

ただし、代表者印(実印)だけを作成するよりも、セットで印鑑を作成した方が安く購入できる場合が多いです。そのため、代表者印(実印)を作成する際に、銀行印や角印、ゴム印をセットで購入をおすすめします。

起業の窓口」では、「会社設立印鑑セット」を販売しています。法人登記に利用する代表印・銀行印・角印・電子印影などが全て揃っています。

印鑑をまだ作っていない方は、ぜひ「会社設立印鑑セット」を購入しましょう。

登記完了の予定と期間の目安について

登記完了の予定と期間の目安について

先述の通り、会社の設立日は申請書を法務局の窓口に提出した日となります。

株式会社設立の際にもっとも急いだ場合、法務局での会社設立登記申請までを、最短3営業日で行うことが可能です。

なお、会社設立が3日で行うことができた場合でも、登記事項証明書や印鑑証明書が取得できるまでには、法務局での登記手続きが完了してからとなります。

そのため、登記申請をした日に会社としては成立するものの、登記が完了するまでは登記事項証明書を取得することができません。

以下では、登記完了の予定日と期間の目安を詳しくご紹介します。

登記完了予定日とは

登記完了予定日とは、申請日の時点でいつ登記が完了するのかを事前に知ることが可能になるものです。

なお、登録完了日に関しては法務局によって異なり、時期により左右される場合があります。

時期によっては登記完了日が2週間程度かかる場合があるため、事前に「法務局のホームページ」で登記完了予定日を確認しておくことをおすすめします。

また、会社を設立ができたとしても、取引を開始するためには法人口座の開設等が必要になります。

そのためには、登記事項証明書が必要になり、会社設立の期間を考慮するにあたり、登記完了日が重要となるでしょう。

登記完了までの期間の目安

登記完了までの期間の目安は、それぞれの管轄法務局によって異なりますが、東京法務局では申請日からおよそ1週間程度が登記完了までの目安となります。

登記事項証明書や印鑑証明書の取得は、会社設立日から1週間程度かかると想定しておきましょう。

また、オンライン上で登記申請し、添付書類を郵送した場合は、オンライン申請が受理された日が申請日とみなされます。

株式会社と合同会社の設立期間や費用の違い

株式会社と合同会社の設立期間や費用の違い

株式会社と合同会社で根本的に異なる点は、「所有者と経営者が分離しているかどうか」です。

株式会社は、基本的に出資者と経営者が異なる方で構成され、所有者と経営者が分離しています。

一方で合同会社は、所有者と経営者が一致しており、出資者と経営者が同じであることが違いとして挙げられます。

ここでは、株式会社と合同会社の設立にかかる費用や期間の違いを解説します。

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合同会社の方が設立期間が短い

株式会社と合同会社の設立で大きく異なる点は、株式会社の場合、公証役場で定款の認証を受けなければならないということです。

一方で合同会社は定款の認証が不要なため、定款の作成後に公証役場に足を運ぶ必要がなく、法務局で登記申請を行うのみとなります。そのため、合同会社設立にかかる期間は、株式会社と比べて短いです。

合同会社の設立の早さはメリットでもありますが、商号や事業目的については、定款を作成して登記を行うと簡単に変更できないため注意してください。

合同会社の方が設立費用が安い

会社設立の際にかかる費用は大きく分けて、定款にかかる収入印紙の費用、定款の認証費用、登録免除税の3つがあります。

合同会社の設立の際には定款の認証必要がないため、その分費用が抑えられます。

項目 株式会社 合同会社
定款にかかる
収入印紙の費用
40,000円 40,000円
定款の認証費用 50,000円 0円
登録免除税 150,000円

または

資本金×0.7%のうち高い方

60,000円

または

資本金×0.7%のうち高い方

合計金額 およそ240,000円〜 およそ100,000円〜

このように、株式会社の設立と比較して、合同会社の設立にかかる費用は安くなります。

なお、合同会社は決算公表の義務がないため、官報への併載費用も必要ありません。

さらに、株式会社の役員任期は原則として2年と定められていますが、合同会社はとくに定められていないため、役員任期終了の際に発生する重任登記費用も不要です。

会社設立を最短1日で行う際の注意点

会社設立を最短1日で行う際の注意点

会社設立にかかる期間に関しては、スムーズに進めば最短1日で完了する場合があります。

ただし、これは会社の登記申請が完了するまでの期間という意味で、全ての手続きが1日で終わるわけではありません。

会社の登記申請を法務局に提出してから、登記完了までに要する期間は約1週間ほどです。さらに会社を設立するためには所定の書類を用意し、複数の機関で手続きをする必要があります。

そのため、会社設立に要する期間は、事前準備を含めて最短でも3営業日程はかかるでしょう。

また、登記申請があくまで最短1日というだけで、書類の不備や定款の認証に時間かかってしまった場合には、想定していた以上に時間を要してしまうことも少なくありません。

どうしても最短で会社を設立したいという方は、事前に専門家へ相談することをおすすめします。

会社設立日を決めておくメリットとは

会社設立日を決めておくメリットとは

ここでは、会社設立日を決めておくことで生まれる以下の2つのメリットについて解説します。

  • 法的な手続きをスムーズに行える
  • ビジネス計画を明確化できる

法的な手続きをスムーズに行える

法的な手続きをスムーズに行うには、会社設立日を決めておくことが重要です。

例えば、会社設立の際には商号の登記や設立登記申請、定款の作成、印鑑登録などの複数の手続きが必要です。

手続きによっては時間を要する場合があり、期限が設けられていることもあります。

各種手続きにかかる期間を把握し、会社設立日を先に決めておくことで、余裕をもって手続きを完了させられます。

また、申請書類や必要書類に対する準備にも時間をかけることができ、これにより会社設立のための手続きをスムーズに行うことが可能になります。

ビジネス計画を明確化できる

ビジネス計画の明確化は、事業の成功にとって非常に重要です。

会社設立日を先に決めておいてビジネス計画を立てる期間を十分に設けることで、将来の事業展開の方向性の明確化や具体的な目標・戦略を定めることができます。

計画を明確化する際には、市場動向や競合状況、自社の強みや弱みを分析し、事業戦略を立てることが重要です。

また、財務面の計画を策定することで、資金調達の必要性やキャッシュフローの予測を行い、リスクマネジメントにもつながるでしょう。

まとめ

事前準備から登記申請までを会社設立のプロセスとした場合、株式会社の設立にかかる期間はおよそ2週間程度、合同会社の設立にかかる期間はおよそ1週間程度です。

各種手続きを事前に把握し、会社設立日を先に決めて準備を進めることで、会計報告の負担が軽減され、ビジネス計画を十分に練ることができます。

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記事監修
中野裕哲
中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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