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学生起業は何から始める?何も決まっていない人が最初の1か月でやること

学生起業は何から始める?何も決まっていない人が最初の1か月でやること
INDEX
  1. 学生起業は何から始める?最初の1か月は4週で小さく試します
  2. 1か月で目指すのは1人に買ってもらうことです
  3. 始める前に使う時間とお金の上限を書いておきます
  4. 1週目は身の回りの困りごとを集めます
  5. 1週間で困りごとを10個書き出します
  6. アルバイトの経験から事業を思いついた西村さんの例
  7. 2週目は誰の何を解決するかを1文にして人に聞きます
  8. 1文には誰の困りごとをどう解決していくらかを入れます
  9. 5人に最近困ったときの話を聞きます
  10. 3週目はお金をかけずに試しに売ってみます
  11. お金をかけない試し方を選びます
  12. 断られながら声をかけ続けた佐藤さんの例
  13. 18歳未満の人はお金や契約が動く前に親に話します
  14. 4週目は結果を振り返って次の1か月を決めます
  15. 振り返るのは3つの数字です
  16. 続ける・変える・やめるを次の1か月で選び直します
  17. 最初の1か月でやらなくてよいこと
  18. 会社を作る手続きや開業届は試したあとで間に合います
  19. お金を借りることや高額の講座への申し込みは控えます
  20. 親や学校に黙って進めることは避けます
  21. 1人で迷ったときの相談先
  22. 大学の起業支援の窓口や先輩に聞きます
  23. よろず支援拠点や商工会議所の無料相談を使います
  24. 学生起業の最初の1か月のよくある質問
  25. Q. 高校生でも同じ順番で進められますか?
  26. Q. お金はいくら用意すればいいですか?
  27. Q. 困りごとが1つも思いつかないときはどうすればいいですか?
  28. Q. 授業やアルバイトと両立できますか?
  29. Q. 1か月で1人にも売れなかったらどうすればいいですか?
  30. まとめ

【この記事のまとめ】

  • 何も決まっていない学生が最初にやるのは、会社を作ることではなく、身の回りの困りごとを集めることです。
  • 最初の1か月は、集める、1文にして人に聞く、お金をかけずに試しに売る、振り返るの4週で進めます。
  • 会社を作る、お金を借りる、高額の講座に払う、の3つは、1か月目にはまだやらなくて大丈夫です。

学生起業は、何も決まっていない状態から始めて大丈夫です。最初の1か月は、身の回りの困りごとを集め、誰の何を解決するかを1文にし、お金をかけずに試しに売ってみて、結果を振り返るの4週で進めます。会社を作る手続きや資金の準備は、試して反応を見てからでも間に合います。

起業の窓口が取材した起業家2人の、最初の一歩もあわせて紹介します。

何から始めればいいか迷う学生に、案内役が、会社を作るより先に1か月で小さく試し、まず困りごとを集めようと伝える3コマ漫画

記事監修
 起業の窓口 編集部
「起業の窓口」編集部は、GMOインターネットグループが運営する起業支援メディア「起業の窓口」にて、起業家やこれから起業を目指す方々に向けて、有益で信頼性の高い情報を提供する専門チームです。会社設立、資金調達、補助金・助成金、税務・法務、マーケティング、IT活用など、起業にまつわる幅広いテーマを網羅し、実務に役立つノウハウや最新トレンドをわかりやすくお届けしています。

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学生起業は何から始める?最初の1か月は4週で小さく試します

学生起業は、何から始めるかで迷う人が多いですが、最初の1か月は4週に分けると動きやすくなります。1週ごとにやることを1つに絞り、1か月後に、続けるか、変えるか、やめるかを決めます。

学生起業の最初の1か月を、困りごとを集める、1文にして人に聞く、お金をかけずに売ってみる、振り返って決める、の4週に分けた図

1か月で目指すのは1人に買ってもらうことです

最初の1か月のゴールは、会社を作ることでも、大きく稼ぐことでもありません。自分が用意したサービスや商品に、1人でいいので実際にお金を払ってもらうか、断られた理由を聞くことです。

1人に買ってもらえれば、事業の種があると分かります。断られても、何が足りないかが分かれば、次の1か月で直せます。どちらの結果でも、1か月前より判断の材料が増えています。

始める前に使う時間とお金の上限を書いておきます

始める前に、1週間で事業に使う時間と、1か月で使ってよいお金の上限を、紙に書いておきます。お金の上限は、失っても学費や生活費に響かない額にします。授業や試験、アルバイトの予定を先に書き込み、残った時間で試すと、学業との両立を崩しにくくなります。

上限は、親に話すときにもそのまま使えます。親や学校への話し方、親の扶養と税金の考え方、開業の手続きまでの全体像は、学生起業のやり方でまとめています。社会人を含めた起業全体の順番は、起業のために最初にやることで確認できます。

1週目は身の回りの困りごとを集めます

1週目にやるのは、アイデアを考えることではなく、身の回りの困りごとを集めることです。事業は、誰かの困りごとを解決してお金をもらうことなので、困りごとが集まれば、アイデアはそこから出てきます。この週は、まだ良し悪しを判断せず、数を集めることだけに集中します。

1週間で困りごとを10個書き出します

授業、アルバイト、サークル、家族、一人暮らしなど、自分が毎日いる場所で、不便だと感じたことや、人から頼まれたことを書き出します。1週間で10個を目安にすると、1日に1〜2個で届きます。

書くときは、いつ、誰が、何に困ったかを1行にします。たとえば、試験前に同じ学部の1年生が過去の授業ノートを探して困っていた、のように書くと、あとで誰に聞けばよいかが分かります。自分が困ったことでも、友人から聞いた話でも構いません。

あわせて、自分が人より少し得意なこと(動画編集、語学、楽器、料理、SNSの運用など)と、使える時間を並べておくと、2週目に1文にするときの材料になります。アイデアの候補を一覧で見たいときは、学生が始めやすい起業アイデアも参考にしてください。

アルバイトの経験から事業を思いついた西村さんの例

起業の窓口が取材した株式会社穴熊の西村成城さんは、大学時代、家庭教師のアルバイトを個人契約で受けていました。派遣ではなく個人で契約する良さをほかの仕事にも使えないかと考え、家政婦の個人契約を結ぶマッチングサイトを作りました。

西村さんは大学時代に複数のWebサービスを作り、需要がなく伸びなかったものもあったと話しています。困りごとの種は自分のアルバイトのような身近な経験にあり、試してみて初めて需要の有無が分かります。詳しくは西村さんのインタビュー記事をご覧ください。

2週目は誰の何を解決するかを1文にして人に聞きます

2週目は、集めた困りごとから1つを選び、誰の何をどう解決するかを1文にします。1文ができたら、その相手に近い人に話を聞いて、本当に困っているかを確かめます。

事業を1文にするときに入れる、誰の、困りごと、解決の仕方、値段の4つの要素と、それぞれの決め方を並べた図

1文には誰の困りごとをどう解決していくらかを入れます

1文に入れるのは、誰の、どんな困りごとを、どうやって解決し、いくらで提供するか、の4つです。たとえば、履修の組み方に困っている同じ学部の1年生に、先輩として相談に1回500円で乗る、のように書きます。

相手は、1人の顔が浮かぶまで絞ります。大学生全員、のように広げると、誰に聞けばよいかも、どこで知らせればよいかも決まりません。値段は仮で構いません。値段を書いておくと、話を聞いたときに、その金額なら払うかを確かめられます。最初の計画は、この1文と、使う時間とお金の上限があれば足ります。計画書の基本は事業計画書とはで確認できます。

5人に最近困ったときの話を聞きます

1文の相手に近い人を5人選び、話を聞きます。友人や同じ学部の人、サークルの後輩など、声をかけやすい人からで十分です。

聞くときは、こんなサービスがあったら使いますか、とは聞かないようにします。相手は気をつかって、使うと答えがちです。かわりに、最近その困りごとがあったのはいつか、そのときどうやって解決したか、お金や時間をいくら使ったか、を聞きます。すでに無料の方法で解決できており困っていない人が多ければ、1文の相手か困りごとを変えます。聞いた内容は、1人ずつメモに残しておくと、4週目の振り返りに使えます。

3週目はお金をかけずに試しに売ってみます

3週目は、2週目で確かめた困りごとに対して、試しにサービスや商品を出してみます。作り込む前に、今ある道具とお金をかけない方法で、払ってもらえるかを確かめるのが目的です。完成度は低くて構いません。知り合いだけでなく、知り合い以外の人にも1人は見てもらうと、検証の精度が上がります。

お金をかけない試し方を選びます

試し方は、扱うものによって選びます。どれも、始めるためのお金をほとんどかけずにできます。

試し方 向いているもの 確かめられること
知り合いに有料で頼んでもらう 写真撮影、家庭教師、動画編集など、手を動かすサービス 値段に納得してもらえるか、何に時間がかかるか
SNSで予約や申し込みを受け付ける 教室、イベント、相談などの日時が決まるもの 知り合い以外からも申し込みが来るか
申し込みフォームだけを先に作る まだ形のないサービス 作る前に、関心を持つ人がどれくらいいるか
少量を作って手渡しやフリマで売る アクセサリーや雑貨などの手作り品 買ってくれる人が誰で、いくらなら売れるか

食品の製造や販売、中古品の売買を仕事として続けるなど、許可や届出が要る分野もあります。扱うものが決まったら、始める前に必要な手続きを確認してください。元手をかけない事業の例は、0円起業のアイデアでも紹介しています。

断られながら声をかけ続けた佐藤さんの例

株式会社Epaceの佐藤駿介さんは、大学1年のときから、独学で身につけたSNSの運用やWebライティングなどの仕事を、個人で請け負い始めました。路上での靴磨きにも挑戦し、最初は何度も断られながら、声をかけ続けたそうです。

佐藤さんは、自分から提案するより、相手から頼まれることのほうが多かったと振り返り、頼まれた内容をのちに法人の事業にしています。小さく試していると、自分が考えたものより相手が求めるものが見えてきます。詳しくは佐藤さんのインタビュー記事をご覧ください。

18歳未満の人はお金や契約が動く前に親に話します

成年は18歳です。18歳未満の人が契約などをするときは、原則として親権者の同意が必要で、同意のない契約は、あとで取り消されることがあります(民法第4条・第5条)。

お客さんからお金を受け取る、ネットの販売サービスに登録する、材料を買う、のようにお金や契約が動く前に、何をするかと使う金額の上限を親に話して、同意をもらっておきます。販売サービスの利用規約に、年齢や保護者の同意についての決まりが設けられている場合もあるので、登録の前に読んでおきます。

4週目は結果を振り返って次の1か月を決めます

4週目は、3週間で起きたことを数字で振り返り、次の1か月に何をするかを決めます。うまくいったかどうかを気持ちで決めず、3つの数字を並べて判断します。2週目のメモと3週目の結果を見返しながら、思っていたことと違った点を1つずつ書き出しておくと、次の1か月で何を変えるかが決めやすくなります。

振り返るのは3つの数字です

1つ目は、話を聞いた人数と、そのうち本当に困っていた人の数です。2つ目は、申し込みや購入をしてくれた人の数と、断られた理由です。3つ目は、実際に使った時間とお金で、始める前に書いた上限と比べます。

見る数字 分かること
話を聞いた人数と、困っていた人の数 困りごとが本物か
買ってくれた人の数と、断られた理由 値段と中身が合っているか
使った時間とお金 学業や生活と両立できる続け方か

数字は小さくて構いません。5人に聞いて1人が買ってくれた、という結果でも、次に何を変えるかを決める材料になります。

続ける・変える・やめるを次の1か月で選び直します

買ってくれた人がいて、時間とお金が上限の中に収まっていれば、同じ1文のまま、次の1か月で相手を少し広げます。困っている人はいたのに買ってもらえなかったときは、値段か解決の仕方を変えて、もう一度試します。

困っている人がほとんどいなかったときは、1週目のメモに戻り、別の困りごとを選びます。これはやめることではなく、選び直すことです。授業や試験に響いていたり、上限を超えていたりしたときは、規模を小さくするか、いったん止めます。止める基準を始める前に決めておく方法は、やめる基準の決め方で詳しく扱っています。

最初の1か月でやらなくてよいこと

学生起業を調べると、会社の作り方や資金の集め方、起業向けの講座の情報が次々に出てきます。最初の1か月には、まだやらなくてよいことがあります。先に手を付けると、試す前に時間とお金を使ってしまいます。

最初の1か月にやること(困りごとを集める、人に話を聞く、小さく売ってみる)と、まだやらないこと(会社を作る、お金を借りる、高額の講座に払う)を並べた図

会社を作る手続きや開業届は試したあとで間に合います

会社を作るには、定款の作成や登記などの手続きと費用がかかります。売れるかどうか分からないうちに会社を作る必要はありません。まず個人で小さく試し、事業が続きそうになってから、個人事業主の開業届を出したり、法人を検討したりする順番でも間に合います。

開業届の提出期限は、2026年から、事業を始めた年分の確定申告期限までになりました(国税庁の新たに事業を始めたときの届出など)。書き方は開業届とはで確認できます。

お金を借りることや高額の講座への申し込みは控えます

最初の1か月は、自分で決めた上限の中で試します。借りたお金は、事業がうまくいかなくても返す必要があります。売れるかどうか確かめる前に借りると、失敗したときの負担が大きくなります。

起業を目指す学生向けに、高額な講座や塾、もうけ話への勧誘が行われることもあります。申し込む前に、何にいくら払い、何が手に入るのかを書き出し、その場で決めずに、親や大学の窓口に相談してください。契約してしまって困ったときは、消費者ホットラインの188に電話すると、近くの消費生活センターなどを案内してもらえます。

親や学校に黙って進めることは避けます

お金や契約が動く前に、親と学校には話しておきます。親には、何をするか、使う時間とお金の上限、いつ振り返るかを伝えると、反対されたときも話し合いやすくなります。学校には、学生が事業で収入を得ることについての決まりがないかを確認します。

親の扶養への影響は、税金と健康保険で基準が別です。収入が出始めたら、親や学校への話し方と扶養の考え方で確認してください。

1人で迷ったときの相談先

何から始めるかで迷ったときは、1人で調べ続けるより、人に相談したほうが早く進むことがあります。相談するときは、1週目のメモと2週目の1文を持っていくと、話が具体的になります。学生が無料で使える相談先は、学内と公的機関の両方にあります。有料の相談を選ぶ前に、まずこの2つを当たってみてください。

大学の起業支援の窓口や先輩に聞きます

大学によっては、起業の相談窓口やインキュベーション施設、学内のビジネスコンテストがあります。キャリアセンターや学生課に聞くと、学内にどんな支援があるかを教えてもらえます。

起業した先輩や、授業で起業を扱っている教員に話を聞くのも1つの方法です。2週目の1文を見せて、自分ならどこで試すかを聞いてみると、試し方の選択肢が増えます。

よろず支援拠点や商工会議所の無料相談を使います

国が設置しているよろず支援拠点は、経営の相談に何度でも無料で対応しており、創業を予定している人も相談できます。近くの拠点は、よろず支援拠点のサイトで探せます。地域の商工会議所や商工会にも、創業の相談窓口があります。

相談に行く前に、誰の何を解決したいかを1文にしておくと、窓口でも具体的な助言をもらいやすくなります。2週目までを終えてから相談に行くと、相談の時間を有効に使えます。

学生起業の最初の1か月のよくある質問

最初の1か月の進め方について、よく寄せられる質問をまとめました。どれも、始める前に決めておく時間とお金の上限に立ち返ると、答えを出しやすくなります。学生起業の全体像についての質問は、学生起業のやり方のよくある質問でも扱っています。

Q. 高校生でも同じ順番で進められますか?

A. 困りごとを集める、1文にする、人に話を聞く、までは同じ順番で進められます。試しに売るときは、18歳未満の人の契約に親権者の同意が必要なので、お金や契約が動く前に親に話して同意をもらってください。校則でアルバイトや事業が制限されていることもあるので、あわせて確認してください。

Q. お金はいくら用意すればいいですか?

A. 最初の1か月は、ほとんどお金をかけずに試せる方法から選ぶので、まとまったお金を用意する必要はありません。上限は、失っても学費や生活費に響かない額で、自分で決めます。仕入れや設備が要る事業に進むときは、売れると分かってから、クラウドファンディングなどの方法を検討します。

Q. 困りごとが1つも思いつかないときはどうすればいいですか?

A. 自分が困ったことだけでなく、人から頼まれたこと、友人の愚痴、アルバイト先でお客さんに聞かれたことも書いてみてください。それでも出ないときは、得意なことから、誰の役に立てそうかを考える順番にしても構いません。考え方は起業したいけどアイデアがないときでも紹介しています。

Q. 授業やアルバイトと両立できますか?

A. 始める前に、1週間で事業に使う時間の上限を決めておけば、両立しやすくなります。試験の期間は、事業の時間を減らすか止めると、先に決めておきます。上限を超える週が続くときは、試す規模を小さくします。休学や中退を考えるのは、1か月試して結果を見たあとでも遅くありません。

Q. 1か月で1人にも売れなかったらどうすればいいですか?

A. 売れなかった理由が、困りごと、相手、値段、知らせ方のどれにあるかを、話を聞いたメモから探します。理由が分かれば、そこだけを変えて次の1か月で試すことができます。何も分からないまま終わらないよう、断られたときは理由を聞いておきましょう。

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まとめ

学生起業は、何も決まっていない状態からでも、1か月で小さく試すことから始められます。1週目に困りごとを集め、2週目に誰の何を解決するかを1文にして人に聞き、3週目にお金をかけずに試しに売り、4週目に3つの数字で振り返ります。会社を作ること、お金を借りること、高額の講座に払うことは、試して反応を見てからで間に合います。

迷ったときは、大学の窓口や、よろず支援拠点に、1文を持って相談してください。起業の窓口に会員登録すると、特典として、起業・経営支援のV-Spiritsによる1時間の無料相談(初回のみ)を受けられます。起業全体の流れは起業は何から始める?でも確認できます。まずは今日、身の回りの困りごとを1つ、書き出してみてください。

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