フリーランスは住宅ローンが組めない?審査に通らないときの対処法や通りやすいサービスの選び方
フリーランスとして働いている人の中には、会社員と比べて収入が安定しづらいことから、「ローンは組めるのか?」と不安に思う人もいるでしょう。
フリーランスは企業に属しておらず仕事も決して安定的とは言えないため、銀行やクレジットカードの審査も厳しいと耳にすることがあります。
中でも、人生最大の買い物とも言われる住宅の購入については、フリーランスでも住宅ローンを組めるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、フリーランスの住宅ローン事情について、詳しく解説していきます。
- 【この記事のまとめ】
- フリーランスでも住宅ローンを組むことは可能で、職業だけで審査されることはありませんが、審査基準は会社員よりも厳しいです。
- 住宅ローンの借入可能額は年収に比例し、一般的に年収の5倍から7倍が目安です。収入の安定性が重要視されます。
- 独立して3年以上の継続的な収入実績、クレジットカードや公共料金の支払い滞納がないこと、自己資金を多く用意することがポイントです。
2024年11月1日より、フリーランス保護法が施行されます。
組織に所属せずに働くフリーランスが安心して働ける環境を整備するために、フリーランスと企業などとの発注事業者間の取引の適正化(契約書等により取引条件を明示する)が主な目的です。
詳しくは次の記事をご覧ください。フリーランス保護法の概要、制定された背景や具体的な内容などを解説しています。
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フリーランスでも住宅ローンは組める!
結論から言うと、フリーランスでも住宅ローンを組むことは可能です。
ローンにおける審査において、「正社員だから可」「フリーランスだから不可」というように、職業だけで判断されることはほとんどありません。ローン会社が定める条件をクリアできていれば問題ないのです。ただし、審査基準が、会社員よりもフリーランスの方が厳しくなることは事実です。
まず、一番の審査基準となるのは収入です。住宅ローンの借入可能額は収入に比例しますが、一般的には年収の5倍~7倍が目安と言われています。
また、月々の返済額については、返済負担率が年収の25~35%に収まるよう設定されるのが一般的です。
フリーランスと言っても、スキルや分野、業界によって収入は大きく異なるので、年収別にどのくらいの金額を借り入れできるのか紹介します。
ここで紹介する借入可能額は、無理なく返済できる目安の最低ラインとして、年収の5倍で計算した金額です。
年収 | 借入可能額 |
---|---|
300万円 | 1,500万円 |
400万円 | 2,000万円 |
500万円 | 2,500万円 |
600万円 | 3,000万円 |
700万円 | 3,500万円 |
800万円 | 4,000万円 |
900万円 | 4,500万円 |
1000万円 | 5,000万円 |
フリーランスが住宅ローンを組むには?
住宅ローンを組むためには、ローン保証会社や金融機関が定めた条件をクリアすることが必須です。
フリーランスでも住宅ローンを組むことは可能ですが、審査基準や条件が、企業に勤める会社員よりも厳しくなる傾向です。
具体的に、フリーランスでも住宅ローンを組みやすくなる条件を紹介します。
独立してから3年以上の年数が経っている
まず一つ目の条件は、独立してから3年以上の年数が経っていることです。
フリーランスの場合は、一般的に、事業期間が3期(1期=1年)以上あることが審査をするうえで必要となります。企業に属している会社員よりも収入が安定しにくいため、継続的な収入の実績を証明できることが大切です。
審査の際には、3年分の確定申告書の写しなどの提出を求められることも多く、実際には収入よりも所得金額で返済可能額を判断されることが多いです。
クレジットカードや公共料金の支払いを滞納していない
二つ目は、クレジットカードや公共料金の支払いを滞納していないことです。これは、きちんと返済してもらえるか、ローン保証会社からの信用問題に関わるためです。
住宅ローンの審査をする際には、金融機関が個人信用情報を確認しています。この個人信用情報には、過去のクレジットカードや公共料金の支払い状況が記録されており、直近や多額の滞納履歴がある場合には審査が通らなくなる可能性が高くなるため注意が必要です。
自己資金額を多く用意する
三つ目は、自己資金額を多く用意することです。
住宅ローンが組めても、借入希望額に届かないことは少なくありません。その場合、自己資金から頭金を多めに払うことも一つの方法です。
借入金額を減らすことでローンを組める可能性が高くなります。月々の返済負担率も抑えられるため、自己資金額を多く用意しておくに越したことはないでしょう。
フリーランスでも審査に通りやすい住宅ローン
フリーランスが住宅ローンを組むための条件がわかったところで、次に気になるのが住宅ローンを契約するための審査基準でしょう。
たしかにフリーランスは会社員よりも審査を通過する条件は厳しくなりますが、その条件は金融機関によって異なります。
ここからは、フリーランスでも審査に比較的通りやすい住宅ローンを紹介します。
メガバンクよりも地方銀行や信用金庫を選ぶとよい
住宅ローンを組む際は、メガバンクよりも地方銀行や信用金庫を選ぶとよいでしょう。
一方、地方銀行や信用金庫は地域の繁栄や貢献を理念とした経営を行っています。借入希望者の事情を考慮してくれたり、ある程度融通が利いたりするなど、親身に相談に乗ってくれることが多い傾向です。
フラット35なら直近1期分の確定申告書でも審査を受けられる
フラット35も、フリーランスにとっては魅力的な商品です。
フラット35は、民間の金融機関の住宅ローンよりも審査基準が比較的緩いと言われています。
実際に、フリーランスであれば一般的には3期分の確定申告書の写しの提出が求められることが多いですが、フラット35では1期分でも審査を受けることができます。
事業・自宅兼用の住居に住宅ローンは使える?
フリーランスの中には、自宅を事業所として兼用している方もいるでしょう。
このような方も、要件を満たしていれば、事業・自宅兼用の住居でも住宅ローンは利用することができます。
ただし、事業用部分が半分以上を占める場合は、住宅ローン控除の対象にはならないため注意が必要です。
事業所としての占有比率 | 住宅ローン控除利用の可否 |
---|---|
50%以上 | 不可 |
50%未満 | 可 |
フリーランスが住宅ローン審査に落ちたときの対処法
上記で紹介した条件を満たしていても、住宅ローンの審査に落ちてしまうことはあります。
そんなときはどのように対処するべきなのか、再度審査を受ける際には以下のポイントを意識してみてください。
- 収入証明書類を充実させる
- 返済能力を見直す
- 専門家に相談する
収入証明書類を充実させる
一つ目は、収入証明書類を充実させることです。
フリーランスが住宅ローンの審査に落ちる最大の原因の一つに、収入の不安定が挙げられます。金融機関からの懸念をクリアするために、確定申告書や青色申告の控えに加え、事業計画書や請求書、売上見込みなどの書類も提出するとプラスになる場合もあるでしょう。
収入の安定性をアピールすることで、信用度を上げられるかもしれません。
「起業の窓口」の特集ページ「AI×起業」では、AIを活用して事業計画書を簡単に作成する方法を紹介!
詳しくは「【できるのか?】ChatGPTを使ってたった1時間で事業計画書を書くアラフォー起業家。《小説「AI起業」シリーズ#01》」をご覧ください。
返済能力を見直す
二つ目は、返済能力を見直すことです。
住宅ローンの審査に落ちるもう一つの原因は、返済能力が低いと判断されることです。これは収入に比例します。
具体的な対処法としては、そもそもの借入希望額を減らすことと、収入を増やすことが挙げられます。本業での収入を増やすことが難しい場合は、副業をしてみるのもよいでしょう。
また、自己資金準備のためにも、事業の経営だけでなく家計簿をつけて収支を把握することも大切です。
専門家に相談する
三つ目は、専門家に相談することです。フリーランスで仕事をされている方の中には、お金の制度や仕組みについて知識が乏しく、自分ではどのように解決したらよいのかわからない方もいるでしょう。
本業が忙しいと、自分で勉強をする時間をなかなか取れず、独学で身につけられる知識には限界があると思います。
お金に関する不安の解消には、FREENANCEがおすすめです。フリーランスや個人事業主に特化した、資金繰りや保険のサービスが充実しています。
資金が足りない場合はGMOフリーランスファクタリングがおすすめ!
フリーランスの場合、業務を受託してから、納品、請求書を発行し、実際に支払いが行われるまでに1~2か月ほど時間がかかることも少なくありません。
その間にも経費の支払いや他の資金繰りがあり、口座に入金されるのを待っていられないケースもあるでしょう。そんなときにおすすめなのが、GMOフリーランスファクタリングのサービスです。
入金待ちの請求書を売却することで、すぐに現金化することが可能です。会員登録は必要なく、最短30分で審査が可能なので、すぐに現金が必要な場合にもスムーズに取引できます。
また、手数料も9.5%とリーズナブルな上に一律のため、非常にシンプルで分かりやすいサービスです。
まとめ
今回は、フリーランスの住宅ローン事情について解説してきました。金融機関によって審査条件は異なるものの、フリーランスでも住宅ローンを組めることがおわかりいただけたかと思います。
フリーランスは労働環境の特性上、収入が不安定だったり、実際に収入が口座に振り込まれるまでに時間がかかったりすることも多いため、お金の面で何かと不都合を感じる場面も多いでしょう。とはいえ、近年のフリーランス人口増加に伴い、そのような困りごとを解決するサービスも充実してきています。ぜひ参考にしてみてください。
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- 記事監修
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- 中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
- 起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
- ※本記事は、起業の窓口編集部が専門家の監修のもとに制作したものです。
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