無料で今すぐできるセキュリティ対策10選!

インターネットの普及に伴い、企業を狙ったサイバー攻撃が増加しています。
セキュリティ対策の重要性は理解しているものの、コストや手間がかかるため後回しにしてしまっているという方も多いのではないでしょうか。
無料のセキュリティ対策ソフトを導入するなどで、コストをかけずに企業のサイバーセキュリティを強化できます。
この記事では、無料で今すぐできるセキュリティ対策を10選紹介し、詳しく解説します。
- 【この記事のまとめ】
- IoTの普及により攻撃対象が拡大しているため、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。
- 無料のセキュリティ対策はコストを抑えつつ基本的な防御を実現でき、中小企業にとって導入しやすいメリットがあります。
- 重要なデータを扱う場合は、有料のセキュリティ対策と組み合わせて総合的な防御を検討することが重要です。
セキュリティ対策の重要性

企業を取り巻くサイバーセキュリティリスクは日々高まっています。
ここでは、セキュリティ対策の重要性について詳しく解説します。
企業が直面するセキュリティリスク
企業が直面するセキュリティリスクは、ランサムウェアによるデータ暗号化や身代金要求、フィッシング詐欺による機密情報の窃取、マルウェア感染によるシステム障害など、多岐にわたります。
これらの脅威は、企業の業務停止や信用失墜、財務的損失につながる可能性があります。さらに、IoTデバイスの普及により、攻撃の対象が拡大しているのが現状です。
こうしたリスクに対して、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠となっています。
無料セキュリティ対策のメリット
無料のセキュリティ対策には、いくつかのメリットがあります。
まず、コスト面での負担が少ないため、特に中小企業やスタートアップにとっては導入のハードルが低いという点が挙げられます。
また、無料ツールでも使いやすいものもあり、専門知識がなくても基本的な対策を実施することが可能です。
さらに、有料版への段階的な移行が可能な場合も多く、企業の成長に合わせてセキュリティレベルを向上させられます。
ただし、無料版には機能の制限があることも多いため、企業の規模や業種に応じて適切な選択が必要となります。
無料で今すぐできるセキュリティ対策10選
無料でできるセキュリティ対策には様々なものがあるため、必要に応じて導入しましょう。
ここでは、無料で今すぐできるセキュリティ対策を10選紹介します。
無料アンチウイルスソフトの活用
無料アンチウイルスソフトは、基本的なウイルス対策として有効です。多くの無料ソフトは、ウイルスやマルウェアの検出・駆除、リアルタイム保護機能を備えています。
例えば、「アバスト無料アンチウイルス」は、AIを活用した高度な脅威検出能力を持ち、世界最大の脅威検出ネットワークを利用しています。「AVG無料アンチウイルス」も、高い検出率と軽快な動作が特徴です。
これらのソフトを導入することで、マルウェアやフィッシング詐欺からの基本的な防御が可能になります。
ただし、無料版は機能が限定されている場合があるため、企業の規模や要件に応じて選択することが重要です。
ファイアウォールの設定と管理
ファイアウォールは、外部からの不正アクセスを防ぐ重要な防御線です。WindowsやmacOSには、基本的なファイアウォール機能が標準で搭載されています。
これらの設定を適切に行うことで、無料でネットワークセキュリティを強化できます。具体的には、不要なポートの閉鎖、アプリケーションごとの通信許可の設定、ログの定期的な確認などが重要です。
また、オープンソースのファイアウォールソフトを活用することで、より詳細な設定や監視が可能になります。
ただし、設定ミスによってセキュリティホールを作ってしまう可能性もあるため、慎重に管理する必要があります。
パスワード管理の徹底
強力なパスワード管理は、セキュリティ対策の基本です。無料のパスワード管理ツールを活用することで、複雑で一意のパスワードを簡単に生成・管理できます。
例えば、「LastPass」や「Bitwarden」などのツールは、暗号化されたデータベースでパスワードを安全に保存し、自動入力機能も備えています。
これらのツールを使用することで、従業員がパスワードを使い回すリスクを軽減できます。
また、定期的なパスワード変更やパスワードポリシーの策定も重要です。パスワードの長さや複雑さの基準を設け、全社で徹底することで、セキュリティレベルを向上させることができます。
二段階認証の導入
二段階認証は、パスワードに加えて別の認証要素を使用することでアカウントのセキュリティを強化する方法です。多くのクラウドサービスやSNSプラットフォームが、無料で二段階認証機能を提供しています。
例えば、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントでは、スマートフォンアプリを使用した認証コードの生成や、SMSを通じた認証コードの送信などが可能です。
この機能を導入することで、パスワードが漏洩した場合でも、不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。
特に、重要なビジネスアカウントや管理者権限を持つアカウントには、必ず二段階認証を設定することをおすすめします。
オープンソースの脆弱性スキャンツールの活用
オープンソースの脆弱性スキャンツールを活用することで、システムやネットワークの脆弱性を無料で検出できます。
例えば、「OpenVAS」や「OWASP ZAP」などのツールは、広範囲のセキュリティチェックを自動化し、潜在的な脅威を特定します。
これらのツールを定期的に使用することで、セキュリティホールを早期に発見し、対策を講じること可能です。
ただし、スキャン結果の解釈や対策の実施には、ある程度の技術知識が必要となる場合があります。また、誤検出の可能性もあるため、結果を慎重に分析し、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
メールアドレスのパスワード漏洩チェック
メールアドレスのパスワード漏洩チェックは、自社のアカウントが過去のデータ漏洩に巻き込まれていないかを確認する重要な対策です。
例えば、「GMOセキュリティ24」の無料診断を利用することで、メールアドレスのパスワードが漏洩しているかどうかを簡単に確認できます。
このチェックを定期的に行うことで、潜在的なセキュリティリスクを早期に発見し、対策を講じることができます。
漏洩が確認された場合は、直ちにパスワードの変更を行い、同じパスワードを使用している他のアカウントも併せて変更することが重要です。
また、この機会に全社的なパスワードポリシーの見直しを行うことも効果的です。
クラウドストレージのセキュリティ強化
クラウドストレージは便利なツールですが、適切な設定を行わないとセキュリティリスクとなる可能性があります。多くのクラウドストレージサービスは、無料でセキュリティ機能を提供しています。
例えば、Google DriveやDropboxでは、ファイルの共有設定を細かく管理したり、二段階認証を有効にしたりすることができます。また、暗号化機能を活用することで、データの機密性を高めることも可能です。
重要なのは、アクセス権限の適切な設定と定期的な見直しです。必要最小限のアクセス権限を付与し、退職者のアカウント削除を徹底するなど、人的ミスによる情報漏洩を防ぐ対策も重要となります。
OSやソフトウェアのアップデート
OSやソフトウェアの定期的なアップデートは、無料で実施できる重要なセキュリティ対策です。多くのセキュリティ脆弱性は、最新のアップデートで修正されています。
Windows UpdateやmacOSのソフトウェア・アップデートを自動化することで、常に最新の状態を維持できます。また、Adobe ReaderやJavaなどの一般的なソフトウェアも、定期的なアップデートが必要です。
ただし、アップデートによって既存のシステムに問題が生じる可能性もあるため、重要なシステムの場合は事前にテスト環境でアップデートの影響を確認することをおすすめします。
アップデート管理を組織的に行うことで、セキュリティレベルを効果的に向上させることができます。
セキュアなコミュニケーションツールの導入
セキュアなコミュニケーションツールの導入は、情報漏洩のリスクを低減する効果的な方法です。多くの無料のメッセージングアプリやビデオ会議ツールが、エンドツーエンドの暗号化機能を提供しています。
例えば、Signalは高度な暗号化技術を採用しており、プライバシーを重視したコミュニケーションが可能です。また、Zoomの無料版でも、ミーティングのパスワード設定や待機室機能など、基本的なセキュリティ機能が利用できます。
これらのツールを適切に活用することで、社内外とのコミュニケーションをより安全に行うことができます。
ただし、ツールの選択時には、データの保管場所や利用規約なども考慮し、企業のセキュリティポリシーに適合しているかを確認することが重要です。
データのバックアップ
定期的なデータバックアップは、ランサムウェア攻撃や機器の故障に備える重要な対策です。WindowsやmacOSには、無料のバックアップツールが標準で搭載されています。
これらを活用することで、重要なデータを定期的にバックアップできます。また、クラウドストレージサービスの無料プランを利用することで、オフサイトバックアップも実現することが可能です。
バックアップを行う際は、3-2-1ルール(3つのコピー、2種類の媒体、1つはオフサイト)を意識することが重要です。
さらに、バックアップからの復元テストを定期的に行うことで、緊急時に確実にデータを復旧できるよう備えることができます。
バックアップは、セキュリティ対策の最後の砦として、非常に重要な役割を果たします。
無料セキュリティ対策の限界と注意点

無料のセキュリティ対策には一定の効果がありますが、限界もあります。
ここでは、無料セキュリティ対策の限界と注意点について詳しく解説します。
無料版と有料版の違い
無料版のセキュリティソフトは、基本的な保護機能を提供しますが、有料版と比較すると機能に制限があることが一般的です。
例えば、無料版では、リアルタイム保護やウイルススキャンなどの基本機能は利用できますが、高度な脅威検出、ネットワーク監視、自動アップデートなどの機能が制限されている場合があります。
また、無料版では広告が表示されたり、サポートが限定的であったりすることも多いです。
企業のセキュリティニーズに応じて、無料版で十分か、有料版へのアップグレードが必要かを慎重に検討する必要があります。
重要なビジネスデータを扱う場合や、規模の大きな組織では、より包括的な保護を提供する有料版の導入を検討することをおすすめします。
企業におけるセキュリティ投資の重要性
無料のセキュリティ対策はコスト面で魅力的ですが、企業のセキュリティニーズを完全に満たすことは難しい場合があります。
セキュリティへの投資は単なるコストではなく、ビジネスの継続性と信頼性を確保するための重要な投資と捉えるべきです。
適切なセキュリティ投資により、データ漏洩やシステム障害のリスクを軽減し、顧客からの信頼を維持することができます。
また、セキュリティ対策の不備による損害賠償や復旧コストを考えると、事前の投資は長期的にはコスト効率が高いと言えます。
企業の規模や業種、取り扱うデータの重要性に応じて、無料ツールと有料ソリューションを適切に組み合わせ、バランスの取れたセキュリティ対策を構築することが重要です。
セキュリティに関するご相談なら「GMOセキュリティ24」へ!
セキュリティ対策が重要と分かっていても何からすべきなのか、自社の課題に対して何が最適なのか不安がつきものです。
「GMOセキュリティ24」では24時間、漏洩やサイトリスク診断や相談が無料できます。
気軽にご利用いただけるサービスなので、セキュリティ対策の手始めとしてぜひご活用ください!
「GMOセキュリティ24」はこちら。
- 記事監修
-
-
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、国内最大級のホワイトハッカー集団によるサイバーセキュリティ専門企業です。「世界一のホワイトハッカーの技術力を身近に」を掲げ、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、セキュリティコンサル、SOCサービス、フォレンジック調査など包括的なセキュリティ対策を提供しています。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社
https://gmo-cybersecurity.com/
- ※本記事は、起業の窓口編集部が専門家の監修のもとに制作したものです。
- ※掲載している情報は、記事の公開・更新時点における商品・サービス、法令、税制に基づいており、将来これらは変更される可能性があります。
- ※記事内容の利用・実施については、ご自身の責任と判断でお願いいたします。
- ※本記事は一般的な情報提供を目的としております。個人の状況に応じた具体的な助言が必要な場合は、専門家にご相談ください。