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マイナ保険証とは?メリット・デメリットや登録方法を解説

マイナ保険証とは?メリット・デメリットや登録方法を解説
【この記事のまとめ】
  • マイナ保険証は健康保険証の機能がついたマイナンバーカードです。
  • マイナ保険証には医療サービスがお得で便利になるメリットがあります。
  • マイナ保険証は適切な管理が必要です。

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるマイナ保険証。
もともとマイナンバーカードは社会保障や税金、災害対策の3分野における情報連携や簡略のために導入されましたが、健康保険証はその一環ともいえます。
しかし、「メリットやデメリットは?」「登録方法は?」など、マイナ保険証についてさまざまな疑問を持っている方もいるでしょう。
この記事では、マイナ保険証のメリットやデメリット、登録方法について詳しく紹介します。

マイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険所利用)とは

マイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険所利用)とは

マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用することです。カードに保険情報を入れるのではなく、個人情報を紐づけることによって一体化させます。
デジタル庁と厚生労働省は、医療のDX化を通して医療保険事務の効率化や医療サービスの向上を図る目的で、マイナ保険証の推進をしています。

マイナ保険証に一本化されるのはいつから?

現行の健康保険証は2024年12月2日に廃止され、その後はマイナンバーカードに一本化します。
なお、同日以降はすでに発行済みの健康保険証については、有効期限内であれば最長1年間の使用が可能です。
マイナ保険証を持たない人には資格確認書を交付し、健康保険証として使うことができます。

マイナ保険証の活用状況について

マイナ保険証の活用状況について

マイナ保険証の一本化が迫っていますが、どれくらい活用されているのでしょうか。ここでは、マイナ保険証が利用できる医療機関の割合や利用者について解説します。

マイナ保険証が利用できる医療機関の割合

マイナ保険証が利用できる医療機関の割合は、2023年9月現在で95%ほど、診療所については84%となっています。
国の補助金制度もあってマイナ保険証に対応している医療機関は増えており、一本化に向けてさらに使用できるところは増えると考えられます。
なお、医療機関にマイナンバーカードを保険証として利用するオンライン確認のシステム整備は、2023年4月以降義務化されています。

マイナ保険証の利用者はどのくらい?

厚生労働省の第174回社会保障審議会医療保険部会の資料によると、2023年11月におけるマイナ保険証の利用者割合は以下のようになっています。

  • 薬局:2.24%
  • 医科診療所:4.86%
  • 歯科診療所:9.57%
  • 病院:10.76%

平均すると6.85%であり、現状ではあまり普及していません。また、病院では利用率が10%を超えているのに対し、薬局では2%と医療機関によって差が大きいことも特徴です。

マイナ保険証のメリット

マイナ保険証のメリット

マイナ保険証には多くのメリットがあります。ここではマイナ保険証のメリットについて詳しく紹介します。

高額な医療費の一時的な自己負担が不要になる

マイナ保険証を利用することで、高額な医療費が発生したときの一時負担金が不要となり、まとまったお金を用意する必要がなくなります。
従来、健康保険加入者が高額医療費制度を利用する際には、加入者が高額な医療費を一時的に自己負担し、限度額適用認定証の書類申請手続きをしたうえで金額の払い戻しが必要でした。
これに対してマイナ保険証を利用する場合は、加入者が情報提供することを原則に、限度額適用認定証の手続きをしなくても限度額を超える支払いが免除されます。

確定申告の医療費控除が簡単になる

マイナ保険証を利用する場合、マイナポータルを通じた医療費通知情報の自動入力の活用で、確定申告の医療費控除が簡単に行えるようになります。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が家族の分も含めて一定額を超えたときに、税務署に確定申告をすることで一定額の所得税を返してくれる制度です。
マイナポータルは国税庁の確定申告等作成コーナーと連携しているため、確定申告の書類作成時に自動転記できます。
また、マイナポータルを利用する場合、自動転記した医療費の領収書は保存する必要もありません。

引っ越しや転職の際も更新不要で利用可能

マイナ保険証は、引っ越しや転職をした際にも更新不要で健康保険証として利用できます。
これまでの健康保険証は住所が変わると切り替える必要があり、新しい健康保険証が手元に届くまでに時間がかかるという課題がありました。
マイナ保険証なら、新しい医療保険者への手続きを行っていればマイナンバーカードでそのまま受診できます。

これまでのデータに基づいた治療を受けられる

マイナ保険証を利用することで、口頭では説明しきれなかった事項も含め、これまでのデータに基づいた治療を受けられるメリットがあります。
なお、これまでのデータを治療に活かすためには、自身の薬の使用履歴や過去の特定検診の情報提供に同意しなければなりません。
情報提供することで医師から多くの種類の正確な情報に基づいた総合的な診断や、重複する投薬を回避した適切な処方を受けることができます。

医療機関での受付をスムーズに行える

医療機関では受付に顔認証付きカードリーダーが設置されており、マイナンバーカードのICチップから読み取った情報や顔写真を照合し、自動で本人確認ができるようになっています。
本人確認と医療保険の資格確認が一度にできるため、マイナ保険証を使用することで診察までの待ち時間を短縮できる場合もあるでしょう。
また、自動受付になることで、人との接触を抑えることもできるため、院内感染のリスクを減らせるメリットもあります。

従来の健康保険証よりも医療費が安く設定されている

マイナ保険証を利用すると初診で20円(保険適用で6円)が発生するのに対し、従来の健康保険証だと初診で60円(保険適用で18円)がかかります。
マイナ保険証の方が医療費が安く設定されており、再診料は診察情報取得に同意することを条件に追加費用は発生しません。
一方、健康保険証の場合は再診料が20円(保険適用で6円)かかります。

マイナ保険証のデメリット

マイナ保険証のデメリット

マイナ保険証は医療サービスが便利になるメリットがありますが、一方で以下のようなデメリットがあります。

マイナ保険証が利用できない医療機関・薬局もある

マイナ保険証はほとんどの医療機関や薬局で導入されていますが、一部非対応のところもあります。
マイナ保険証はシステムが導入されている施設でしか使用できないため、利用できない医療機関だと従来の健康保険証がなければ保険資格の確認が取れません。
この場合は、一時的に全額自己負担になる可能性もあります。

マイナンバーカードが有効期限切れの場合は健康保険証として利用できない

マイナンバーカードが有効期限切れになっている場合、健康保険証として利用できません。
ちなみに、マイナンバーカードを保険証として使用するときに必要な電子証明書は、発行の日から5回目の誕生日まで有効です。
また、保険証利用の申し込みは生涯で1回のみとなるため、加入する保険が変わってもそのまま利用可能です。
一方、システム上の切り替えに時間差があるため、リアルタイムで反映されない可能性がある点には注意しましょう。

システムの不具合などにより利用できないことがある

マイナ保険証はシステムで管理を行うため、システムに不具合が生じたときには利用できません。
システムの不具合が生じると受付ができないだけでなく、過去の医療データを参照できない可能性もあり、治療を受けられても適切に処置できないリスクもあります。
システムは自然災害や一時的な集中利用、停電など、さまざまな要因によって起こる可能性があります。

紛失時の再発行に手間がかかる 

マイナ保険証のデメリットは、紛失したときにマイナンバーカードを再発行する必要があり、さらに手続きをしてから受け取れるまでに1ヶ月から2ヶ月の時間がかかることです。
一方、デジタル庁ではマイナンバーカードを紛失した場合に市町村の窓口で申請をすれば、長くても10日間でカードの取得ができるように検討を進めています。
また、マイナンバーカードを再発行するまでの期間中についても、保険診療を受ける必要がある場合について、関係当局と連携しながら協議を進めている段階です。

個人情報漏えいリスクがある 

マイナ保険証のデメリットは、紛失した場合に個人情報の漏えいリスクがあることです。
マイナ保険証には個人の住所や氏名、マイナンバーなどが記載されており、これらが悪用される可能性もあります。
しかし、健康保険証も同様に個人情報が記載されているため、紛失したときの漏えいリスクはそこまで変わりません。
また、マイナンバーカードのICチップには税金や年金、医療などの情報は記録されておらず、これらの情報が漏れてしまう可能性はありません。

マイナ保険証の使い方

マイナ保険証の使い方

マイナ保険証は、どのようなシーンで活用が見込まれているのでしょうか。ここでは、マイナ保険証の使い方を紹介します。

顔認証による通院時の自動受付

マイナ保険証は、顔認証付きカードリーダーで受付が自動化されます。
マスクやメガネ、帽子をしていても、車いすに乗ったままでも顔認証は可能です。
これまでは再来受付機でも保険証提示のために対人受付に行く必要がありましたが、顔認証による自動受付ではこのような手間が不要です。

電子版お薬手帳との連携

マイナ保険証は、電子版お薬手帳との連携ができます。
これまでは薬局ごとに発行される調剤明細書に記載されている薬剤情報を、電子版のお薬手帳に登録をしていました。
マイナ保険証では、マイナポータルを通してレセプト情報に基づく薬剤情報を一括で取り込み、一次元的に閲覧や管理することが可能になります。

過去の医療情報の確認

マイナ保険証を利用することで、マイナポータルには以下のような情報が登録されて確認できるようになります。

  • 医療費通知情報
  • 薬剤情報
  • 特定健診情報

これによって「いつ・どこの病院で・どんな薬を処方されたか」などがいつでもチェックできるようになり、自分の体に関わる知っておくべき情報を確認できます。
また、これらの情報を医療機関と共有することでスムーズな治療が受けられます。

マイナ保険証の登録方法・作り方

マイナ保険証の登録方法・作り方

マイナ保険証は、さまざまな方法で登録ができます。ここでは、マイナ保険証の登録方法や作り方を以下に紹介します。

スマホで申し込む

スマホでマイナ保険証を登録する場合は、スマホアプリの「マイナポータルAP」をインストールします。
次にアプリを起動したら「健康保険証利用申込」のメニューから「利用を申し込む」をタップし、マイナンバーカードをスマホで読み取って数字4桁のパスワードを設定します。
上記の手順で申し込みは完了です。

パソコンで申し込む

パソコンでマイナ保険証の登録を行う場合は、マイナポータルの利用申し込みフォームで手続きを行います。
なお、パソコンで申し込む際にはICカードリーダーが必要です。
マイナポータルの利用規約を確認したあとは、手順に沿って必要な情報を入力します。その際にマイナポータルの利用者登録を行うことも可能です。

セブン銀行ATMで申し込む

セブン銀行ATMでも、マイナ保険証を登録できます。
マイナンバーカードを持参し、ATM画面の「各種お手続き」ボタンを押して、「健康保険証利用の申し込み」ボタンから画面の案内に沿って操作を行います。
ATMの操作に健康保険証は不要ですが、申し込みには4桁の暗証番号が必要です。

医療機関等のカードリーダーで申し込む

医療機関に設置されているマイナ保険証対応のカードリーダーからも登録ができます。
マイナンバーカードを顔認証付きカードリーダーに置き、顔認証や暗証番号認証で本人確認をし、画面に沿って簡単に手続きできます。
ただし、カードリーダーの設置数や受付の人数などによっては待ち時間が発生する場合もあるため注意が必要です。

その他の方法で申し込む

マイナ保険証は、以下のような方法でも登録できます。

  • 各市区町村に設置している住民向け端末
  • 全国に設置されているスポット

マイナポイント手続きスポットでは、コンビニやスーパー、家電量販店など全国9万箇所に設置している端末で手続きが可能です。
なお、マイナポイントの申し込み手続き第2弾は2023年9月末に終了しています。

まとめ

マイナ保険証は、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる便利なものです。
メリットとしては、医療機関の受付が自動化されることや高額な医療費の一時的な自己負担が不要になることや、データに基づいた医療サービスが受けられることが挙げられます。
電子版お薬手帳と連携したり、過去の医療情報の確認ができたりするため、自身の健康管理にも役立つでしょう。
一方、紛失時の再発行に手間がかかることやマイナ保険証が利用できない医療機関、薬局があったり、システムの不具合によって利用できなかったりなど課題もあります。
また、現行の健康保険証は2024年12月2日に廃止されるため、早めにマイナポータルサイトやセブン銀行、医療機関などでマイナ保険証の登録をおすすめします。
マイナ保険証について分からないことがあれば、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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記事監修
中野裕哲
中野 裕哲 HIROAKI NAKANO
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP 技能士。 V-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「あの起業本」の著者。著書16冊、累計20万部超。経済産業 省後援「DREAMGATE」で11年連続相談件数日本一。
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