【株式会社ぐるわん】わんちゃんとの人生をもっと”ワン”ダフルに!ペットが家族と認められる未来を目指して

愛犬と一緒に行ける店舗・施設の情報アプリ「ぐるわん」を運営する「株式会社ぐるわん」の経営者、岩田うのさん。
岩田さんは大学卒業後、役員秘書として「株式会社spread with(スプレッドウィズ)」に入社しました。同社では、SNS/インフルエンサーマーケティングに深く関わり、自らもインフルエンサーとして活動することで、実践的なノウハウを身につけていきました。
2023年、ペット事業の創設メンバーとして立ち上げに携わった岩田さんは、ペットインフルエンサーへのヒアリングや市場調査をもとに、愛犬と行けるお店に特化した情報アプリ「ぐるわん」をリリース。2024年8月に「株式会社ぐるわん」の代表取締役に就任しました。
現在、ペットが“正式に家族と認められる社会”の実現を目指している岩田さんに、起業までの道のりや、経営者として大切にしているマインドなどを伺いました。
- 岩田うのさんのご経歴
- わんちゃんと楽しめる店舗情報を、より詳しくチェックできるのが「ぐるわん」
- ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
- エアライン業界への夢を諦め、秘書として社会に飛び出した
- ー学生時代から会社経営に憧れを抱いていたのでしょうか?
- ー航空系の仕事を諦めて、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
- ーベンチャー企業のどのようなところに魅力を感じたのでしょうか?
- 自らもインフルエンサーとなり、SNSマーケティングを深く学んだ
- ー「株式会社spread with」では、どのような業務を担当されていたのでしょうか?
- ーSNS/インフルエンサーマーケティングに携わり、どのような成長体験を得られましたか?
- ーご自身もインフルエンサーとしての活動を始めた理由をお聞かせください。
- ペット事業の立ち上げに携わり、「株式会社ぐるわん」を創業
- ーペット事業の立ち上げから「株式会社ぐるわん」で独立するまでの経緯をお聞かせください。
- ー「株式会社ぐるわん」と「牧之原市」が連携した事業活動について、簡単にお聞かせください。
- ー「ぐるわん」の開発において、どのようなところで競合優位性を確立されたのでしょうか」?
- こだわりの登記日を逃さないように、起業の準備を完璧に整えた
- ー起業に際する課題をどうやって乗り越えましたか?
- ー起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?
- 「ぐるわん」を通じて、ペットが家族と認められる世の中を創りたい
- ー「株式会社ぐるわん」が掲げるミッションについてお聞かせください。
- ーわんこと旅する情報メディア「ぐるわん」の特徴を教えてください。
- ー「ぐるわん」のターゲット層や対象エリアを教えてください。
- エリアの特性やフォロワーの属性に応じて、アプローチを最適化している
- ー「ぐるわん」の認知拡大に向けて、どのようなところに力を入れていますか?
- ー今後、「ぐるわん」をどのように進化させたいと考えていますか?
- ベンチャーならではの柔軟さと身軽さで、何にでも挑戦してみたい
- ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
- ー「ぐるわん」に関わるメンバーやインフルエンサーに対して、どのような接し方を心がけていますか?
- 「ぐるわんがないと困る!」と思われる存在を目指したい
- ー「株式会社ぐるわん」と岩田さんご自身の将来ビジョンをお聞かせください。
- 優柔不断だからこそ、「挑戦する心」と「決断力」が大切だと感じた
- ー起業してよかった、経営者になってよかったと思えたことをお聞かせください。
- ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
- どんどん壁にぶつかり、挑戦し続けることでよりよい事業を実現できる
- ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
- 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
岩田うのさんのご経歴
- 2022年3月:明治学院大学文学部を卒業。
- 2022年4月:SNSマーケティングやインフルエンサーマーケティングを行う「株式会社spread with」に新卒で入社。役員秘書やSNS運用サポート、コンサルティング、ペット事業の戦略立案などに従事。並行してインフルエンサー活動も開始。
- 2024年8月:ペット事業の拡充に伴い、同社の子会社となる「株式会社ぐるわん」を設立し、代表取締役に就任。愛犬と一緒に楽しめる店舗に特化したグルメ口コミアプリ「ぐるわん」を運営。
わんちゃんと楽しめる店舗情報を、より詳しくチェックできるのが「ぐるわん」

ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
現在、「株式会社ぐるわん」という会社を経営しています。これは、“グルメ”と”わんちゃん”を掛け合わせて誕生した社名です。
弊社の主な事業は、わんちゃんと一緒に行ける飲食店や宿泊施設の情報を、より見やすく、分かりやすく提供する情報アプリ「ぐるわん」の運営です。
今はわんちゃんと楽しめるグルメ情報だけでなく、トリミングサロンや動物病院などの店舗・施設情報も掲載させていただいています。
ですから、ユーザーさんからは「わんちゃんに関する情報をぐるっとひとまとめにしたアプリなのかな?」と思われることもありますね。「ぐるわん」は、わんちゃんをこよなく愛する飼い主さんたちと一緒に、想いを込めて創り上げているアプリなんです!
「ぐるわん」の運営をメインとして、最近では物販も始めています。2024年12月からは、「ペットのための防災ボックス」の販売もスタートしました。
また、Instagramでの発信力も弊社の強みなので、SNS/インフルエンサーマーケティングなどの分野も含めて、事業の柱になってきているところです。
エアライン業界への夢を諦め、秘書として社会に飛び出した
ー学生時代から会社経営に憧れを抱いていたのでしょうか?
起業には少し興味がありましたが、「大学を卒業したら絶対に起業するぞ!」とまでは思っていませんでした。
ただ、父が自営業をしていることもあって、請求書の処理や経理の手伝いなどを学生の頃からちょっとだけやっていたんですね。そういう姿を間近で見ていたこともあって、「いつか自分でもできたらいいな」と、なんとなく思ってはいました。
一方で、実は大学時代は航空系の仕事、たとえばCAやグランドスタッフを目指していたんです。高校時代に留学していたこともあって、そういう進路に憧れがあったんですよね!
でも、ちょうど大学を卒業する2022年はコロナ禍の真っただ中で、航空業界が完全にストップしてしまって……。それでその夢は諦めざるを得なかったという経緯があります。
ー航空系の仕事を諦めて、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
大学時代の後半はずっとリモート授業が続いていて、キャンパスにも行けない状態だったんです。
そんななかで、「バイトだけじゃなくて、何か資格も取っておきたいな」と思うようになり、どんな職業でも活かせる秘書検定を取得しました。
最初から秘書を目指していたわけではないんですが、就活のギリギリまで自分が何をやりたいのか分からなかったですし、起業にも興味はあってもまだ知識が足りなかったんです。ですから、社長の近くで仕事ができる環境に身を置いて、ベンチャー企業で学びたいと思いました!
そんな想いがあって、「株式会社spread with(スプレッドウィズ)」に秘書として応募し、新卒で入社したという背景があります。
ーベンチャー企業のどのようなところに魅力を感じたのでしょうか?
やっぱり、自分がやったことがダイレクトに将来に繋がったり、ちゃんと評価されやすかったりするところにすごく魅力を感じていました!
逆に言うと、新卒でベンチャー企業に入ったとき、周りから「なんで大手じゃなくてベンチャーに行ったの?」って聞かれることが多かったんですけど、私はむしろ「新卒だから大手に行く」っていう考えがまったくなかったんですよね。なので、「大手かベンチャーか」みたいな線引きは、あまり気にしていませんでした。
それよりも、ベンチャーならではの社長の近くで事業を見られる環境だったり、自分の取り組みがすぐに反映されたり評価されたりする点に、大きな魅力を感じていました。いろんなことに挑戦できるのってすごくワクワクしますよね!
もちろん、事業としてもSNS/インフルエンサーマーケティングに興味があったので、そこに惹かれて応募したのが大きな理由です。
自らもインフルエンサーとなり、SNSマーケティングを深く学んだ

ー「株式会社spread with」では、どのような業務を担当されていたのでしょうか?
役員秘書として働いていたのですが、一般的な秘書と比較してどうなのかは正直あまり分かりません。
ただ、よくあるスケジュール管理中心の事務的な仕事というよりは、ベンチャー企業ならではのスタイルで「もっと現場に近い仕事」が多かった印象です。
特に、SNS/インフルエンサーマーケティングの業務に関わることが多く、実務にも深く携わらせてもらいました。
たとえば、インフルエンサーマーケティングでは、クライアント企業様の要望をヒアリングするところからスタートして、提案書の作成、インフルエンサーのキャスティング、それから決定後のディレクションまで一貫して担当していました。
インフルエンサーの投稿内容がクライアント様の意図に合うよう、細かく指示を出したり、最終的には成果のレポート提出まで行う形です。
SNSマーケティングでは、主に「口頭コンサル」と「投稿代行」という2つのプランを業務領域としていました。
口頭コンサルは、1時間程度のオンラインミーティングを通してアドバイスを行います。投稿代行の方は、投稿企画の立案からデザイン作成、実際の投稿、その後のDM対応やコメント返信まで含めて、まるっと対応します。そして、月に1回、運用レポートも提出しています。
こうしたマーケティング領域における企画から実行、振り返りまで、すべての工程を経験させていただきました。
ーSNS/インフルエンサーマーケティングに携わり、どのような成長体験を得られましたか?
SNS/インフルエンサーマーケティングをメインとする会社ですから、入社後すぐに自分のSNSアカウントをゼロから立ち上げて、運用を始めました。
インフルエンサーマーケティングや、SNS運用のサポートを提供する立場として、まずは自分がその体験をすることが大事だと思ったからです。たとえば、InstagramやTikTokでは、ライブ配信を含めて一通りの機能を試してみました。
実際に体験してみることで得た学びをクライアント様へのサポートに活かせたと思いますし、自分自身にとっても大きな経験になりましたね!
ーご自身もインフルエンサーとしての活動を始めた理由をお聞かせください。
やっぱり、インフルエンサーマーケティングをやっている会社にいるからこそ、「自分がSNSの知識を得るだけで終わらせるんじゃなくて、自分のインフルエンサーとしての活動が会社の利益にも繋がったらいいな」と思ったのが、発信を始めたきっかけです。
今では、わんちゃんと一緒に行ける施設を取材させていただく機会も増えました。そういったスポットのお役立ち情報に加えて、日常的な出来事も発信しています。
将来的には、私のSNSから「ぐるわん」にも集客できるような、相互作用のある形をつくれたらいいなと思っています!
ペット事業の立ち上げに携わり、「株式会社ぐるわん」を創業
ーペット事業の立ち上げから「株式会社ぐるわん」で独立するまでの経緯をお聞かせください。
spread withに入社した当初は、正直ペットの「ペ」の字もないような状態で(笑)、完全に別の事業領域でスタートしていたんです。
でも、ベンチャーならではというか、急に新しい事業が立ち上がることになり、それが「ペット事業」でした。
私自身、実家でわんちゃんを2匹飼っていたこともあり、すごく親しみのあるテーマだったんですよね。社内にもペットを飼っているスタッフが多くて、自然と共感の声が集まりました!
同社ではインフルエンサーマーケティングもやっていたので、ペットインフルエンサーの方々と関わる機会も多く、その方たちからも「わんちゃんと一緒に行ける場所って限られてるよね」「もっと事前に調べられると助かるよね」といった声を多くいただいていたんです。
私自身もまったく同じ悩みを感じていたので、「それなら、わんちゃんと一緒に行ける場所が事前に調べられるアプリがあったらいいよね!」という想いから、「ぐるわん」の立ち上げに至りました。
独立に関しては、当時、さまざまなビジネスコンテストに参加していたんです。 そのなかで、2023年に静岡県牧之原市で開催されたコンテストに出場した際、市長特別賞をいただくことができました!
そのご縁もあって、牧之原市の方々から温かいバックアップをいただけることになり、「株式会社ぐるわん」を同地で登記し、正式に起業することを決めたという経緯があります。
ー「株式会社ぐるわん」と「牧之原市」が連携した事業活動について、簡単にお聞かせください。
静岡県牧之原市は、実はわんちゃんを飼っている方がとても多い地域なんです。
そういった背景もあって、「日本初のペット共生型タウンをつくりましょう!」という構想を市にご提案させていただきました。
具体的には、市内の飲食店をすべて、わんちゃんと一緒に行けるお店にしていこうというアイデアです。最初から「店内OK」にするのではなく、たとえば「テラス席の一部だけでもOKです」というところから、少しずつ浸透させていく計画ですね!
ー「ぐるわん」の開発において、どのようなところで競合優位性を確立されたのでしょうか」?
皆さんがよくご存じの大手グルメレビューサイトにも「ペット可」といった記載はあるにはあるんですが、実際にはペットに関する詳細情報まではほとんど書かれていないんです。
たとえば、わんちゃんを連れてお店に行ってみたら、「実はテラス席の一部だけしかOKじゃなかった」「小型犬はOKだけど大型犬はNGだった」とか。そういったケースは結構あって、現場とのギャップで残念な思いをされる飼い主さんが多いんですよ。
だからこそ「ぐるわん」では、そうした不安やギャップをなくすために、事前に“ペット可の詳細情報”をしっかり可視化することを大切にしています。この「詳細可視化」が、何よりの競合優位性だと感じています。
仕事上、ペットインフルエンサーの方々とご一緒させていただく機会も多かったこともあり、今後も「ぐるわん」との連携を引き続き強化していきたいと考えていました。
具体的には、ぐるわんの提携店舗に関するPRをお願いしたり、実際に使ってみた感想をSNSやアプリ内で口コミ投稿していただいたりといった形で、積極的にご協力いただく予定です。
こうしたインフルエンサーとの連携を軸にしたプロモーション戦略も、立ち上げ当初から意識して取り組んでいました。
こだわりの登記日を逃さないように、起業の準備を完璧に整えた

ー起業に際する課題をどうやって乗り越えましたか?
起業の準備を振り返ると、課題は本当にたくさんあったなと思っています。
たとえば、静岡県で登記する際、登記日にあわせて自分で書類を提出しに行きました。東京から静岡までの移動なので、書類に不備があるとその日に手続きができなくなってしまうんですよ。
私は登記日にこだわりがあって、”一粒万倍日”などの縁起の良い日に登記したかったので、絶対にその日を逃したくありませんでした。だからこそ、提出するすべての書類に不備がないか何度も見直しながら、当日を万全の状態で迎えられるように入念に準備を重ねました!
ただ、私の場合はどちらかというと「社内起業」に近い形だったので、spread withの代表にもいろいろと相談させていただきながら、比較的スムーズに進められた部分もあったかなと思っています。登記の手続きは「freee会社設立」を活用して自分で進めて、定款だけ外注した形です。
今も引き続き感じている課題としては、「マネタイズポイントをどう設計していくか」という部分です。「ぐるわん」のなかで「より大きな収益の柱をどう築いていくか」は、今後の大きなテーマだと捉えています。
ー起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?
オンラインセミナーにはかなり積極的に参加していましたし、親会社の代表から直接お話を伺う機会も多くありました。
ただ、起業前に他の経営者の方々と密に交流する機会があったかというと、そこまで多くはなかったと思います。とはいえ、秘書として働いていたこともあり、社長の会食に同行させていただく機会はたくさんありました!
そうした場でお仕事や事業に対する多くの学びを得られたので、結果的に自分の起業にも大きく活かされていると感じています。
「ぐるわん」を通じて、ペットが家族と認められる世の中を創りたい
ー「株式会社ぐるわん」が掲げるミッションについてお聞かせください。
一番の根底にあるミッションは、「わんちゃんとのお出かけ時の不安をなくすこと」です。
ただ、それはあくまで目の前の課題であって、もっと大きな視点で見ると、私が今一番問題だと感じているのは「ペットが法律上で“モノ”として扱われている」という現状なんです。
今、家族の一員としてペットと暮らしている方がほとんどなのに、法律上ではまだ”モノ”としてしか見なされていません。そうすると、事業としても動きづらい部分がありますし、飼い主としても「まだまだペットが社会に受け入れられていないのかもしれない」と感じてしまう瞬間があるんですよね。
実際に、ペットと一緒に入れる場所もまだまだ少ないのが現状です。だからこそ、「法律を変えたい!」というのが、今の私にとって一番大きな目標です。ちょっとスケールが大きく聞こえるかもしれませんが、それくらい本気で考えています。
私自身、今は実家で9歳と7歳のわんちゃんを飼っていて、会社でも保護犬を1匹迎え入れているんです。その子も9歳になります。この3匹が元気で生きているうちに、少しでも世の中を変えたい。それが、今一番強く願っていることです。
ーわんこと旅する情報メディア「ぐるわん」の特徴を教えてください。
「ぐるわん」は、わんちゃんと一緒に飲食店や施設にお出かけする際、必要な詳細情報を事前にしっかり確認できるアプリです。
たとえば、わんちゃんと行けるお店の名前が載っているだけではなく、「店内OKなのか」「テラス席だけなのか」「わんちゃん用メニューがあるか」「水飲み場などの設備があるか」といった、飼い主さんが気になる情報を細かく掲載しています。
お出かけ前に「ぐるわん」をチェックしていただければ、「ここなら安心して行けそう!」と不安なくスケジュールを立てられます。わんちゃんとのお出かけがもっと楽しくなり、もっとスムーズになる情報メディアですね!
ー「ぐるわん」のターゲット層や対象エリアを教えてください。
ターゲットとしているのは、わんちゃんを飼っていて、日常的に一緒にお出かけを楽しんでいる飼い主さんです。
「ねこちゃん向けはやらないんですか?」といったお声も多くいただいています。ただ、お散歩の文化や市場規模から考えたときに、まずはわんちゃんのお出かけに特化したメディアにニーズがあると思ったので「ぐるわん」を運営しています。
現在、関東エリアを中心に「ぐるわん」を展開していて、おかげさまで東海地方や北陸地方のユーザーさんも少しずつ増えてきました。Instagramのアカウントもエリアごとに分けて運用していて、関東・東海・北陸と、地域に応じた情報を発信するようにしています。
今は主に関東・東海・北陸を中心にユーザーさんを広げている段階ですが、将来的には全国展開していきたいですね!
エリアの特性やフォロワーの属性に応じて、アプローチを最適化している

ー「ぐるわん」の認知拡大に向けて、どのようなところに力を入れていますか?
一番力を入れているのは、やっぱりSNSでの発信ですね!
自社アカウントの運用はもちろん、インフルエンサーの方々とも連携しながら、Instagramなどを中心にインフルエンサーマーケティングを展開しています。
その延長で広告運用にも取り組んでいて、デジタルマーケティング全体としては、SNSを軸にした施策がメインになっています。なかでも、地域ごと・フォロワー属性ごとにアカウントを分けて運用しているのが大きな特徴です。
たとえば、関東地方では、港区・世田谷区・横浜など、比較的浮遊層が多くてペット関連の関心も高い地域にフォロワーさんが集中している傾向があるので、そういったエリアに向けた情報発信を強化していますね!
東海地方であれば、愛知、岐阜、三重、静岡に在住のフォロワーさんが多いので、そこに向けた投稿内容やトーンも工夫しています。
こうしてエリアごとの特性や、フォロワーさんの属性に合わせてアカウントを最適化し、今あるリソースを最大限に活かしながらSNS運用を行っている形です。
ー今後、「ぐるわん」をどのように進化させたいと考えていますか?
「ぐるわん」では、たくさんの飲食店や宿泊施設、トリミングサロンなどの店舗さんを掲載させていただいていますが、アプリから直接予約できるシステムが作れたらいいなと考えています。
今の「ぐるわん」は、検索してお店を見つける。情報確認をしてお店に行く。お店で口コミ投稿してポイントゲットする。このような流れになっているので、予約システムを導入して一連化することが理想的です。そうすれば、もっとスムーズに「ぐるわん」を活用していただけると思います!
ベンチャーならではの柔軟さと身軽さで、何にでも挑戦してみたい
ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
何でも挑戦することですね!
これは親会社の代表の背中を間近で見てきたからこそ、強く影響を受けている部分だと思います。
ベンチャーならではの柔軟さというか、ありがたいことに動きやすい環境にあるので、やりたいと思ったことや少しでも可能性があると感じたことには、「まず飛び込んでみる」というスタンスを大切にしています。
ー「ぐるわん」に関わるメンバーやインフルエンサーに対して、どのような接し方を心がけていますか?
一番意識しているのは、弊社と関わるメンバーやインフルエンサーの方々に、「ぐるわん」のミッションや方向性をしっかり伝えることです。
たとえば、インフルエンサーさんに何かPRのご協力をお願いする際には、「ぐるわんがどんな未来を目指しているのか」といったビジョンをしっかりお伝えするようにしています。
Instagramの運用などを業務委託でサポートしていただいている方々とは、週に1回ほど定期的にミーティングを設けて、こちらの想いや方向性を共有するようにしています。
関わってくださる皆さんが同じ方向を向いて進めるように、ビジョンや価値観をぶらさずに、丁寧に伝えることを心がけていますね!
「ぐるわんがないと困る!」と思われる存在を目指したい

ー「株式会社ぐるわん」と岩田さんご自身の将来ビジョンをお聞かせください。
会社としての将来的な一番大きな目標は、「ペットに関する法律を変える」というところにあります。
ただ、今の「ぐるわん」は、わんちゃんと行ける場所の詳細可視化サービスアプリという形でやらせていただいているものの、まだ「なくてはならないもの」にはなれていないかなと感じています。「あったら便利だよね〜」くらいの存在にとどまっていると思うんです。
でも、たとえば予約機能だったり、いろんなシステムを取り入れることで、「もっとわんちゃんとの暮らし全体に寄り添える存在になれるんじゃないかな」と感じるところはあります。「ぐるわんがないと困るよね!」と思っていただけるようなサービスをこれからも目指していきたいです。
あとは、いろんな分野と組み合わせていきたいなと思っていて。たとえばヘルスケアの分野ですね。お散歩機能を活用して、わんちゃんの歩数や飼い主さんの歩数も計測できるようになっていて、今は「飲食店に向かうときに万歩計のスタートボタンを押して、お散歩距離が記録できる」といった機能もアプリ内で実装しています。
こうしたヘルスケアをはじめ、さまざまな機能を組み合わせていくことで、もっと日常的に使っていただけるアプリにしていきたいと思っています!
優柔不断だからこそ、「挑戦する心」と「決断力」が大切だと感じた
ー起業してよかった、経営者になってよかったと思えたことをお聞かせください。
起業してよかったと感じることは、本当にたくさんあります!
一番大きいと感じているのは「出会える人が圧倒的に増えたこと」です。
いろんな方の生き方や経営スタイルに触れる機会が増えて、学べることも本当に多くなりました。そこは、間違いなく「起業してよかった!」と感じられる大きなポイントだと思っています。
とはいえ、起業初期ならではの大変なことを多く経験している段階なので、「本当によかったな」と実感できる場面は、これからもっと増えていくのかなという感覚ですね。
経営者としての視野に関しては、親会社の方で秘書をやっていたので、「状況が大きく変わった」とまでは感じていないんです。結構、社長と一緒に行動することも多かったので、見ている景色自体は、今とそれほど変わらないのかなというふうに思っています。
でもやっぱり、今は自分の「やりたいこと」を事業に落とし込んで、「こういう方針で進めます!」と自分の意思を反映できる場面が増えたなと実感しています。
ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
「挑戦する心」と「決断力」ですね!
私はもともと本当に優柔不断なタイプで、友だちにも「今まで出会ったなかで一番優柔不断だよね」って言われるくらいなんです(笑)。何かを選ぶときも、自分で決められないタイプで……。そういうところがずっと懸念点だと思っていました。
実際、経営者になってからも迷う場面はたくさんあります。でも、迷っているうちに時間はどんどん過ぎてしまって、「あの期間にやれたことがあったな……」と思うこともすごく多くありました。
そういうときに、親会社の代表の姿を見ると、本当に「即決する」タイプで、決断力があるなと感じるんです。やっぱりそのスピード感や判断力は、事業を進めていくうえでも、経営していくうえでもすごく大事なんだなと思います。
知識に関しては、挑戦する分野だけでもしっかり持っておいたほうがいいなって思います。私の場合はペット事業になりますが、その業界に関する情報は、本当に「集められるだけ集めておくべき」だなという印象でした。
というのも、業界のことをちゃんと理解していないと、経営していくうえで「ペット業界の中でも、どの市場を狙うべきか」が見えづらくなると思うんです。たとえば、フード、保険、お出かけなど、ペット業界の中にもいろんな分野があります。
だからこそ、市場調査だったり、業界そのものの構造だったり、そういった知識は、起業前の段階からある程度は蓄積しておくといいのかなと思っています。
どんどん壁にぶつかり、挑戦し続けることでよりよい事業を実現できる

ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
少しでも「起業してみたい」という気持ちがあるのなら、思い切って挑戦してみるのがいいんじゃないかなと思います。
今はありがたいことに、起業そのものは比較的しやすい時代だと感じています。ただ、起業したあとには、必ず課題や壁が出てきます。私自身も、マネタイズの部分ではたくさん悩みましたし、誰でも何かしらの壁に一度はぶつかると思うんです。
だからこそ、「起業=ゴール」ではなくて、「起業してからが本番」だと捉えることが大事なんです。
少しでも起業への想いがあるなら、まずは一歩を踏み出してみましょう。そして、目の前の課題や壁と向き合いながらも、理想の事業に近づいていく。
それが、経営者として一番成長できるプロセスなんじゃないかなと、私は感じています。
起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!

起業には個人事業主としての開業と会社設立の2種類があり、事業形態に合わせて選ぶことが大切です。また、起業のアイデアをまとめたり、事業計画書を作成したりといった起業の流れを把握し、十分な準備を整えるようにしてください。
一度起業すると、資金や従業員の管理、納税など多くの責任を負わなければなりません。過去の成功事例も参考にしながら、自分なりのビジネスを展開できるよう起業アイデアを練ってみましょう。
起業や開業、独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
「起業の窓口」では、起業に必要なノウハウや成功者のインタビューなど、さまざまなコンテンツを完全無料で提供しています。
会員特典として、起業・経営支援のプロ「V-Spirits」が監修するオリジナル冊子『会社設立完全ガイド』を無料プレゼント。さらに、V-Spritsによる1時間の無料起業相談や、GMOインターネットグループが展開するビジネスの立ち上げや拡大に役立つ各種サービスをおトクな特典付きでご紹介します。
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- ※本記事の内容は取材時点の情報に基づいて作成されたものであり、今後変更される可能性があります。
- ※本記事は一般的な情報提供を目的としております。個人の状況に応じた具体的な助言が必要な場合は、専門家にご相談ください。
- ※本記事に掲載された情報によって生じた損害や損失に対し、弊社は一切の責任を負いません。