【フラクタルワークアウト株式会社】フィットネスであなたの笑顔を守りたい!今日も命を燃やし続ける熱血男児
経営者、士業、医師などの専門職向けプライベートワークアウトを運営し、組織と個人の健康サポートで日本経済の活性化に寄与する「フラクタルワークアウト株式会社」の経営者、髙瀬雅弘さん。
人を笑顔にできる仕事に憧れていた髙瀬さんは、高校時代に病院での研修を経験し、予防治療に強く関心を寄せました。大学時代から、日本医療が抱える課題と向き合い、予防治療と密接な関係にある運動の研究を開始。その後、スポーツアパレル企業で法人向け営業を経験しました。
パーソナルトレーニングジムに転職後、経営者や医師などのトレーナーを担当しながら、その才能を存分に発揮。トレーナーとして、20ヶ月連続・顧客満足度1位を獲得しました。その確かな実績を持って、2020年4月に「フラクタルワークアウト株式会社」を共同創業。
現在、経営者向けプライベートジムの運営や、社員向けオンラインフィットネスサービスの提供などに精力的に励む髙瀬さんに、起業するまでの道のりや経営者として大切にしているマインドをお伺いしました。
- 髙瀬雅弘さんのご経歴
- 人を元気にすることで会社を元気にする。そして、日本経済の活性化に貢献したい!
- ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
- ー社名である「フラクタル」にはどのような意味があるのでしょうか?
- 予防医療に対して、自分ができることを探求していた
- ー学生時代、どのような経緯でメディカル分野に進まれたのでしょうか?
- ー大学進学の際、なぜ医学部以外を選択されたのでしょうか?
- ー大学卒業後、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
- トレーナーとして日本記録を獲得!さらなる可能性を求めて開業へ
- ー東京のパーソナルトレーニングジムでは、どのような経験を積まれたのでしょうか?
- ー個人として大きな実積を残したあと、パーソナルトレーニングジムを運営しようと思った背景をお聞かせください。
- 経営者向けパーソナルトレーニングジム開業の先に待っていたのは大きな逆境
- ーいよいよ起業するとなったとき、不安要素はありましたか?
- ー資金調達に関して苦労したことはありますか?
- ー経営者向けパーソナルトレーニングジムのオープンに向けて、どのような戦略を立てたのでしょうか?
- ー社会環境が大きく変化するなかで、どのように逆境を乗り越えようと考えたのでしょうか?
- 運動という素晴らしい非言語コミュニケーションで、健康経営を推進していきたい!
- ーフラクタルワークアウト株式会社が掲げるミッションをお聞かせください。
- ー経営者層をメインターゲットにした理由についてお聞かせください。
- ージムの設備・環境に関する優位性や強みについてお聞かせください。
- ー運動プログラムやボディマネジメントの優位性や強みについてもお聞かせください。
- 新時代のメディカルフィットネスを信頼できる仲間たちと創り上げたい
- ーサービスの認知拡大において、アプローチが重要だと考えていますか?
- ー時代の変化に合わせて、どのようにサービスをアップデートしていく必要があると考えていますか?
- ー今後、挑戦していきたいビジネスや取り組みはありますか?
- ひとりでも多くの人に笑顔になってもらいたいから、ビジネスに命を燃やし続けられている
- ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
- ー組織の成長を促すために心がけていることはありますか?
- ー髙瀬様ご自身とフラクタルワークアウト株式会社の将来ビジョンを、それぞれお聞かせください。
- 好きなことを1個やる為には、苦手な事を500個やらないといけない
- ー起業して良かった、経営者になって良かったと思えたことをお聞かせください。
- ーご自身のトレーニングに対しても、相当な情熱を注がれているのではないでしょうか?
- ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
- 経営は終わらない短距離マラソン。躓いてもまた立ち上がればいい!
- ー起業を目指している読者に対して、最後にメッセージをお願いします。
- 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
髙瀬雅弘さんのご経歴
- 郁文館高等学校在学中、大阪の病院とニュージーランドの病院で研修を経験。
- 横浜市立大学で身体運動論・運動生理学を専攻。自身のトレーニングを開始し、複数のボディコンテストで上位入賞。
- 大学卒業後、株式会社ゴールドウインに入社。法人営業部門を担当。
- 株式会社ゴールドウインを退職後、東京のパーソナルトレーニングジムに所属し、経営者、医師、弁護士などの士業のクライアントを数多く担当。20ヵ月連続120セッション達成し、顧客満足度1位を獲得。
- 2020年4月、フラクタルワークアウト株式会社を設立し、代表取締役に就任。
- 現在、ボディマネジメントパートナーとして、経営者向けプライベートワークアウトジムの運営およびトレーニングのサポート、企業向けオンラインフィットネスサービス「ボディパレット」の提供などを行なっている。
人を元気にすることで会社を元気にする。そして、日本経済の活性化に貢献したい!
ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
「フラクタルワークアウト株式会社」という会社を経営しており、toCとして経営者向けパーソナルトレーニングジムの運営、toBとして企業様に健康経営管理ツール「ボディパレット」の提供などを行なっています。
経営者向けパーソナルトレーニングジムは、いわゆるリッチ向けのジムではなく、「健康をサポートして日本経済を活性化させたい」という想いが根本にあります。
私たちが経営者の方々の健康をサポートするのはもちろん、その経営者の方から健康であることの重要性をトップダウンで社内に広めていただき、社員の健康意識を向上させたいという狙いがあります。そして、最終的には、日本経済にインパクトを与えられるフィットネスを目指しています。
ー社名である「フラクタル」にはどのような意味があるのでしょうか?
「フラクタル」という言葉は聞き馴染みがないと思いますが、これはフランスの数学者ブノワ・マンデルブロが提唱した「自己相似性」という幾何学的構造に由来しています。
一見無秩序に見える構造でも、ズームイン・ズームアウトすると同じパターンが繰り返される現象を指し、ビジネスにも当てはまると思いました。
「企業が元気になると、日本経済が活性化する。その企業を構成する経営者や社員の方々に元気になっていただきたい!」というのが、フラクタルワークアウトの構想がスタートした背景としてあります。
予防医療に対して、自分ができることを探求していた
ー学生時代、どのような経緯でメディカル分野に進まれたのでしょうか?
小学生の頃から、人を笑顔にする仕事をしてみたいと思っていました。笑顔には、人を幸せな気持ちにしたり、寂しい思いを忘れさせたりするパワーがあります。
沢山の人を笑顔にできる仕事として思い浮かんだのが、メディカル分野であり、医師・ドクターといった職業です。
高校は郁文館高等学校の医系特進コースに進み、大阪の病院での研修やニュージーランドへの語学留学を経験しました。
大阪の病院で研修をさせていただいたとき、人工肛門で適切な排便ができず苦しんでいる患者の姿を見ました。患者にとって本当にショックなことですし、そんなリアルな姿を見て、「そうなる前に何かできることがあったんじゃないか?」と真剣に考えるようになったんです。
日本では、不健康な患者様の数に対して、医師の数が不足しているのが現状です。そこで私は、医師不足の問題を解消する方法として、不健康な方を減らすための予防医療に強く関心を寄せるようになりました。
郁文館高等学校で医系特進コースだったメンバーは、私以外がドクターを目指すことになり、予防医療の分野に進むのは私だけになりました。そこで、「将来、一緒に手を組んでやっていこう」という言葉をメンバーと交わしたんです。
その後、横浜市立大学に入学し、身体運動論・運動生理学を専攻しました。
ー大学進学の際、なぜ医学部以外を選択されたのでしょうか?
運動に関する基礎知識とマイオカインという物質を学びたかったからです。
マイオカインは、運動によって筋肉から分泌されるという物質で、全身の様々な臓器に影響を与え、健康維持や疾病予防に関与する可能性があるといわれています。
ある論文では、マイオカインが日本人の5大疾病のリスクを下げる可能性があることを示しています。そこで私は、一人でも多くの人にマイオカインを分泌させるサポートをすれば、予防医療に貢献できるのではないかと考えたんです。
そういう背景があって、運動とマイオカインに関する知識を学ぶために横浜市立大学を選びました。
ー大学卒業後、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
実は就活のときに、予防医療とは全く関係のない畑に進もうと考えていた自分がいたので、これは良くないと思って考えを見直したんです。信念を持ってこの大学に進学し、学費も自分で全部払っていましたから。
ひとまず、「人に運動機会を与えるような仕事をしてみたい」という気持ちがあったので、ご縁のあったスポーツアパレル企業の「株式会社ゴールドウイン」に入社させていただきました。ゴールドウインは、ザ・ノース・フェイスをはじめとするスポーツ用品の製造・販売を行う会社で、ある調査で「離職する人が少ない大企業1位」に選ばれたこともある会社です。
そんな素晴らしい環境に恵まれた会社で、私は法人向けにプロダクトを販売する個人営業を担当させていただきましたが、早々に退職することになりました。ブランドの力をお借りしてプロダクトを販売するのではなく、「自分の好きなものを、自分の力だけで販売してみたい!」と強く想うようになったからです。
そして、ゴールドウインを退職後、こ゚縁があった東京のパーソナルトレーニングジムで働くことになりました。
トレーナーとして日本記録を獲得!さらなる可能性を求めて開業へ
ー東京のパーソナルトレーニングジムでは、どのような経験を積まれたのでしょうか?
東京のパーソナルトレーニングジムに勤め始めてから、20ヶ月連続で顧客満足度1位を取らせていただきました。ただ、会社のマーケティング費用での集客でご入会いただいた会員様のセッションでは、自分の力だけで実現できたとは思っていませんでした。
それでも、顧客満足度を上げるテクニックを身につけられましたし、それをテンプレート化して集客できることもわかったので、「次こそは自分だけで成し遂げたい!」と思ったんです。
そのジムでの活動と並行しながら、日本で1,000店舗以上を展開するエニタイムフィットネス秋葉原店で、業務委託という形でトレーナーを務めさせていただくことになりました。そのときは、マーケティングも含めて自分で手掛けた結果、当時のエニタイムにおける「年間セッション数・日本1位」を獲得できました。それは圧倒的な1位だったようで、26歳にして日本記録を残せたのですが、その後、自分の中で何かが燃え尽きてしまったんです。
ー個人として大きな実積を残したあと、パーソナルトレーニングジムを運営しようと思った背景をお聞かせください。
当時26歳だった私は、「いつまでこの仕事ができるんだろう?35歳くらいまでいけるのか?」と疑問に思いました。
ジムの会員様には、経営者の方や大手企業の重役の方が非常に多くおられて、その方々の健康はサポートできるものの、どうしても天辺があることに気づいたんです。たとえば、毎月250時間労働であれば、1セッション1時間で最大250名の会員様しかサポートできません。週5日来られる方もいますから、絶対的な母数がどうしても少なくなってしまうんですよ。
彼らの健康をサポートすることはもちろん大事ですが、彼がまとめる会社の社員の方々に運動の素晴らしさを伝えることで会社全体が元気になり、最終的に社会的なインパクトを与えられるんじゃないかと考えました。
そんな背景もあり、長年ベンチャーキャピタルとして、多くの企業の支援実績がある柴田とご縁があり出会い、最終的なビジョンが合致したのでフラクタルワークアウト株式会社を立ち上げ、経営者向けパーソナルトレーニングジムを始めました。
経営者向けパーソナルトレーニングジム開業の先に待っていたのは大きな逆境
ーいよいよ起業するとなったとき、不安要素はありましたか?
フラクタルワークアウト株式会社を柴田と共同創業するとなったとき、私にトレーナー以外の経験が不足していたので結構心配だったんです。
私の高校時代の部活の先輩から「10年以上一緒に仕事をしていたベンチャーキャピタリストの柴田さんというのがいて、フィットネスビジネス始めてみたいんだけど、高瀬話聞いてみない?」というのがきっかけで一回お会いさせてもらうことになりました。当時の僕は自信もあったのでチャラついた髪色でお会いしたことを今でも後悔しています。
ただ、そんな僕に対しても「日本の経済をフィットネスで活性化」させたいという想いを話をしてもらい、僕がやりたいことの具体的な方法が一緒にできる!と思い二つ返事で起業を決意しました。
当時、トレーナーとして日本記録も獲得した自分は、日本一のトレーナーだと自負していました。でも、それ以外の部分は本当にダメダメで……。
経験豊富な柴田がメンターとなって支えてくれたので、起業における様々な準備を乗り越えられました。PLやBSなどトレーナー時代は聞いたこともないですからね……(苦笑)。
ー資金調達に関して苦労したことはありますか?
会社として資金調達することなく、高瀬と柴田による自己資金で事業をスタートできました。
コロナ禍という事もあり向かい風であるし、企業向けのフィットネスサービスと類を見ないサービスなので「最初に赤を掘っていくだろうけど、基盤をしっかり固めていければ一気に加速するであろう」というアドバイスのもとスタートしました。
ー経営者向けパーソナルトレーニングジムのオープンに向けて、どのような戦略を立てたのでしょうか?
起業する前のトレーナー時代から、会員様に経営者・役員の方が多くいらっしゃいました。そのような方々への健康サポートを通じて得た経験やノウハウを、私がやりたかったB2Bサービスに落とし込めば、差別化を図れるだろうと思いました。
しかし、ようやく迎えたパーソナルトレーニングジムのオープン当日、緊急事態宣言が発令されてしまったんです。想像しうる感染のリスクを0に近づけるための施策は多く取り入れましたが、当時はジムに対しての風当たりが非常に強く、世の中の情勢には抗えないんだと、大きなショックを受けましたね……。
ジムのターゲットである経営者や重役の方々は、人前に出て自分がコロナ感染するようなリスクは取りませんし、そもそも外出すること自体を避けますから、当時の集客はかなり厳しかったです。それから4年経った今はだいぶ落ち着きましたが、もっとリスク管理を徹底するべきだったと思いますね。
ー社会環境が大きく変化するなかで、どのように逆境を乗り越えようと考えたのでしょうか?
世の中の情勢には抗えないと言いましたが、今の時代に適応できるサービスをつくっていこうと前を向きました。
今フィットネスジムのマーケットは拡大しています。中価格帯のジムが多く出店してきている中で、低価格帯のジムも増えてきていて、外資系ホテルでもインバウンド観光客のロングステイを狙ってホテル内にジム施設を作るのが広がっています。
一方で、在宅勤務の増加や運動不足が原因で、血糖値が高い、血圧が高いなどの理由で血糖値を安定する薬や血圧を下げる薬などを飲んでいる人口が増えています。
国内のシンクタンクが発表した資料によると、2050年には日本の医療費が100兆円を超えると言われています。現在も社会問題になっている医師不足と、今後発生する医療費の増加が懸念されています。
そんな中、厚生労働省は国民の健康づくりを推進する上で一定の基準を満たしたスポーツクラブやフィットネスクラブを認定しその普及を図るため運動型健康増進施設認定として、認定を行っています。
この認定を受けた施設のうち医療機関と連携が取れる施設は、医師監修運動療法として運動プログラムの提供ができ、こちらは医療費控除の対象となります。
今までは整形外科クリニックの隣などにある施設や、大手のプール付きの総合フィットネス施設が対象でしたが、2022年に条件緩和されました。それでもマンションのワンルームなどで行っているジムでは満たすことができない条件なのですが、トレーニングブースが合算30坪以上あり、完全個室で複数ルームで運営しているジムでは初めての申請となります。
規制が緩和された理由を厚生労働省の担当者様に確認したところ、高齢化と人口動態の変化に伴い、医療費が2050年に向けて100兆円を超えると予測される社会問題がその背景にあったんです。
人生100年時代といわれる現代において、予防医療や運動の注目度は高まってきています。厚生労働省では、週2回・1日30分の筋トレを生活習慣に取り入れることを推奨していますし、「将来、日本は筋トレ大国になるかもしれない」と感じました。
医師が運動が必要だと判断した疾患に対して専門的な知見を用いて指導する「メディカルフィットネス」として、指導させていただけることを非常に誇りに思っています。パーソナルトレーニング業界は無資格でもトレーナーを名乗りジムを運営することができる業界となっています。そのせいもあり消費者庁に多くのクレームが寄せられています。あなたの大切な体を無資格のただ筋トレが好きな人に長期に渡って任せられますか?
トレーナーが有資格者であるのは当然としてジムが厚生労働大臣の認可施設として運営していくことは、緊急事態宣言当日にジムのオープン日を迎えてどん底からのスタートを迎えた我々だからこそ、時代を先読みにしたことによってビジネスの可能性と今後の日本の社会問題解決への可能性を掴むことができたと思っております。
運動という素晴らしい非言語コミュニケーションで、健康経営を推進していきたい!
ーフラクタルワークアウト株式会社が掲げるミッションをお聞かせください。
フラクタルワークアウトは、「フィットネスを通じて日本経済の活性化に貢献する」という大きなミッションを掲げて活動している会社です。
中長期的なミッションとして、「1,000人の経営者と100,000人の社員の方々の健康をサポートすることで日本経済の活性化に貢献する。」を掲げています。
フラクタルワークアウト原宿店は、最大300名弱の方がご入会していただける規模で運営していて、今後、同じような店舗をあと3,4店舗作れば、1,000人の経営者の方々に寄り添ったサービスを提供できるだろうと考えています。
また社員の方々を100,000人に、運動の良さを伝えることができてそれを継続してもらうことで、初めて100,000人の社員の方々の健康をサポートできたと言えます。
ただ中には運動が好きではない人などもいるので、全体を通して運動の良さを訴求するのではなく、組織運営を推進するためのチームビルディングや、仲間との触れ合いをサポートできるような時間・環境の提供が必要だと思っています。
たとえば、グループ会社を多数持つ大企業様の場合、どうしても横の人とのつながりが薄くなりがちですよね。そんなときに、私たちの考案した運動プログラムに皆さんで参加していただければ、オフラインであれば運動時に空気を読んだり、全体とペースを合わせたり、隣の人とアイコンタクトを取ったり、なんとなく動きを合わせてみたり、と自然と言語を用いないコミュニケーションが生まれます。これは”非言語コミュニケーション”と呼ばれ、言語では補完できない事を補完するのに非常に役立つと言われています。
チームビルディングを実現する為には、こういった時間をメンバーと共有することも重要になると我々は考えています。またハードルは高いですが、エンターテイメント性を加えられれば、より充実したセッションになるとも思っています。
ここに運動することの意義を絡めながら、健康経営推進にも貢献できるサービスの提供で社会的なニーズにも応えていきたいですね。
ー経営者層をメインターゲットにした理由についてお聞かせください。
フラクタルワークアウトのメインターゲットは、経営者、医師、士業などの職種・ポジションの方々なんですが、その理由は二つあります。
一つは、私がもともと経営者や役員の方々のトレーナーをしていたこと。そしてもう一つは、日本経済の活性化に貢献するという点において、経営者からのトップダウンで健康意識を改善していく必要があると考えたからです。
弊社のジムは、早朝6時というものすごく早い時間からオープンしています。なぜなら、彼らのもっとも自由な時間は、平日の仕事前の時間しかないと考えているからです。アフターファイブは飲み会や家族との時間を優先する経営者の方が多いですから、彼らのニーズに最大限応えられるような運営体制にしています。
また、弊社では、会員様がいらっしゃる曜日や時間を毎回必ず固定していただいています。経営者の方は一度ルーティンになると、強い意志を持って継続し続けることができ、それが業界でも類を見ない圧倒的な継続率につながっていると思います。
ーフラクタルワークアウトが誇る圧倒的なLTVの高さについて、もう少し詳しくお聞かせください。
弊社は他のジムと比べて、顧客満足度と継続率がかなり高いと自負しています。
一般的なパーソナルトレーニングジムでは、1回のセッションにおける相場が大体6,000円〜7,000円です。そして、顧客の利用継続期間は業界平均で約4ヶ月といわれています。
そんななか、弊社は一般的なジムの2倍以上の金額でサービスを提供しているにも関わらず、顧客の利用継続期間は業界平均の4倍にもおよぶ約16ヶ月です。
初期の頃から約4年ご利用を継続されている方もいますし、その数字が継続率の高さを示していると思います。
特に、既存の会員様の満足度を非常に高くすることに力を入れていて、そこからリファラル営業につなげる戦略でLTV向上に努めています。
ージムの設備・環境に関する優位性や強みについてお聞かせください。
多くのジムでは、ウェアを持参したり水を用意したり、来店時にある程度の準備が必要です。フラクタルワークアウトでは、会員様にウェアやタオル、おしぼりなどを来店ごとにお渡しする形になっています。さらに、個室のシャワーブースもご用意しています。
マシンに関しても、オランダで医療機器として認定され、アメリカのNFLのチームも採用しているような最高級レベルのものを導入しています。パワープレートというマシンの場合、一般的なジムでは教科書的な使い方として30個くらいのプログラムが用意されていますが、弊社ではオリジナルの運動プログラムを200個ほど用意しています。
ジムの設備や環境というハード面に関しては、しっかり差別化を図っているポイントです!
ー運動プログラムやボディマネジメントの優位性や強みについてもお聞かせください。
充実した設備を活用しながら、専門家のサポートのもと、筋肉の可動域や動員率を徹底的に考慮した運動を行なっていただけるのが弊社の強みです。
近年、無資格のトレーナーの指導による怪我が問題となっていますが、トレーナーの研修をしっかりやっている弊社ではそのようなクレームは一切ありません。ですから、安全で持続可能なトレーニングを再現できるパーソナルトレーニングジムとして、優位性を確立できると思います。
ソフト面である運動プログラムに関しては、事情のある一部の会員様を除き、毎月筋肉量を増やし、体脂肪率を減らすことに成功しています。
たとえば、減量したいという方がいた場合、体重を落とすために食事制限を3ヶ月して仮に10kg落としても、その状態を維持できなければ全く意味がないと思います。
私たちが一番大切にしているのは「持続可能性」です。その実現には、日頃から何かしら小さな取り組みを継続していく必要があります。「揚げ物を食べない代わりに、糖質はいっぱい食べても大丈夫です」といった具体的な食事面のアドバイスをしたり、効率的な食事管理がわかるガイドを提供したりして、総合的なサポートを行なっています。
新時代のメディカルフィットネスを信頼できる仲間たちと創り上げたい
ーサービスの認知拡大において、アプローチが重要だと考えていますか?
まずは経営者の健康・運動習慣が企業にポジティブな効果をもたらすことができ、医師から運動が推奨とされている人は医療費控除の対象に一部することができるという、国も予防医療に対して予算を組み始めてきているということが認知されることが重要だと考えています。
マーケティングに関しては、Web広告を打つ一般的な戦略ではなくて、色んな場での登壇や、こういったインタビュー対応などの啓蒙活動で認知を広めていきたいです。
弊社の運動プログラムを実際に導入し、3ヶ月継続利用していただいた企業様では、生産性アップや腰痛・睡眠の質の改善といったポジティブな効果が現れています。弊社のサービスをさらに多くの人々に届けるには、やはり啓蒙活動が重要だと思います。
現段階は、起業したばかりの経営者の方々を対象としたナーチャリングのフェーズだと考えています。起業1年目の経営者の方にフラクタルワークアウトにご入会していただくのは、金額的に難しいと思います。でも、今の段階では「こういった特徴のジムがあるんだ」と認知していただくだけでいいんです。2年後、3年後となったとき、「そういえばあんなジムあったよな」と思い出していただくことが大事なフックとなりますから。
登壇に関しては、目の前で聞いていらっしゃるのが重役や経営者の方なので、そういった方々を上手く巻き込んで日本のムーブメントをつくり、そして文化に落とし込んでいけるのが理想です。
ー時代の変化に合わせて、どのようにサービスをアップデートしていく必要があると考えていますか?
2025年に向けて、医療的要素を取り入れたフィットネスである「メディカルフィットネス」に力を入れています。今は、各医療機関と提携を取るために、ドクターの方々に協力をお願いしている段階です。
医師の会員様をはじめ、高校時代の同じコースで学んだ同級生、大学時代にラグビー部で一緒に練習した友人、トレーニングルームで一緒にトレーニングした友人、そして医師である妹など周りの方々に多く協力してもらっています。
ドクターは自尊心が非常に高く、優秀な方が多いので、何でも率先してやる方が多いんですよ。皆さんから手厚いサポートをいただいていますし、将来的に解像度の高いメディカルフィットネスを提供できるだろうと期待しています。
ー今後、挑戦していきたいビジネスや取り組みはありますか?
パーソナルトレーニングジムの運営、BtoBで健康経営管理ツールの提供に加えて、経済産業省が推進するPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)と上手く絡めたソリューションもつくっていきたいです。
これらのサービスを、日本経済をリードする企業の方々に導入していただき、最終的に日本経済の活性化に貢献していければと思っています。
フラクタルワークアウトの拠点を原宿にしたのは、その周辺にある新宿区、渋谷区、港区がベンチャーやスタートアップなどの企業が多く、今後の日本経済の約6割を担っていくだろうと考えたからです。
たとえば、渋谷区のIT企業を集めた運動会を開催して、一番健康な会社を決めるようなイベントもやってみたいですね。将来的にそれを全国展開して、日本一健康な企業を決める運動会を開催したら面白いと思います。
多くの企業様を巻き込んで、人の温かみを感じられる機会を提供し、組織の活性化に貢献して会社を元気にしていきたいです!
ひとりでも多くの人に笑顔になってもらいたいから、ビジネスに命を燃やし続けられている
ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
人の顔色をうかがわないこと。そして、自分の信念を曲げないこと。この二つを大切にしてきました。
弊社のようなパーソナルトレーニングジムでは、セッション1回ごとに肉体労働が発生しますし、お客様の多くが経営者の方なので、言葉遣いにも細心の注意を払わなければならないです。それを月間170時間以上続けるのは、結構キツイんですよね。
それでも、「一人でも多くの人に笑顔になってもらいたい」という気持ちを大切にしてきたからこそ、このビジネスに命を燃やし続けられるんです。
ー組織の成長を促すために心がけていることはありますか?
同じ会社のメンバーに対しても、命を燃やして働いてほしいと思っています。ただ、それは私の背中を見せることだけで叶うものではないんです。
まだプレイングマネージャーのフェーズですし、メンバーを引っ張っていくうえで足かせになっているもの、つまり課題を洗い出して解決することで組織をコントロールしていけるようになりたいです。
実は、パーソナルトレーニングの料金は、年々安くなってきていて、3年後くらいには4,000〜5,000円になる可能性もあります。そのような状況になると、マーケティング費用もかさみ、顧客獲得コストがどんどん上がると想定されます。
そんな世界線を想定したとき、トレーナーの受給はおそらく東京の最低賃金くらいになると思います。「運動が好きだし、それを仕事にできるならいいや」と考えて、その想いを逆手にやりがい搾取する企業も出てくるかもしれませんが、私たちは国の政策に則ったフィットネスを提供する専門家という誇りを持って、今の立ち位置を守っていきたいです。
ー髙瀬様ご自身とフラクタルワークアウト株式会社の将来ビジョンを、それぞれお聞かせください。
最近のSNSでは、見た目の良さだけをアピールして、インプレッションやフォロワーを稼いでいる人も見られます。でも、それは個人の欲求を満たしているだけですし、私は日本経済のためになるアクションを続けていきたいです!
実は、過去にメディア活動をしたり、有名なテレビ番組に出たりして、成果を出した時期がありました。そこで感じたのは、個人で有名になっても一人ではムーブメントを起こせず、日本経済に何のインパクトも与えられないということです。だからこそ、私個人ではなく、フラクタルワークアウトという組織を成長させていきたいと強く思っています。
フラクタルワークアウトとしては、東京エリアだけで収まってしまうのではなく、地方に飛び出してサービス展開していければと考えています。
ただ、人の行動を喚起するには、そこに人の介入が必要です。まずは、BtoBのサービスを導入されている企業様に対して、弊社のメンバーを派遣してサービスを提供するところまでパッケージ化する。そして、そのパッケージ自体を地方のジムに展開して、私たちがコンサルティングするようなアプローチの仕方を考えています。
このビジネスの成功事例を徐々に増やしていき、最終的には根本にある「人を笑顔にできるサービス」で、人生100年時代の日本に足跡を残していきたいです。
企業を成長させる手段としてIPOやM&Aがありますが、それによって会社のメンバーから笑顔が失われてしまっては意味がないんです。
人の笑顔を求め続ける経営者人生こそ、私らしい生き方だと思います。
好きなことを1個やる為には、苦手な事を500個やらないといけない
ー起業して良かった、経営者になって良かったと思えたことをお聞かせください。
会社起業までの期間4年ほどプロジェクトを一緒にしていた会社の社長さんから、「来年から起業します」とお話ししている時に、耳にタコができるくらい言われたことが、「経営者というものは、好きなことで1つやる為に、嫌なことを500個やらないといけないんだよ。君にその覚悟があるなら、起業したほうがいいよ」と言われました。
その言葉もあって、会社を立ち上げる前から「起業はめちゃくちゃ楽しいけど、決して楽ではない」という認識を持っていたんです。
実際に今、朝4時から行動するような生活を毎日送っていますが、自分のパッションを大切にして、本当に日本を変えていきたいという強い想いがあれば、限界に挑戦し続けることができます。
楽ではないことを繰り返しながらも、そこに何らかの実績ができるとモチベーションがものすごく上がりますし、「頑張ってよかった!」と心から思えます。辛いけど、努力した対価をしっかり得られるのが起業というものです。
ーご自身のトレーニングに対しても、相当な情熱を注がれているのではないでしょうか?
実は、筋トレをするのは週に2〜3日で、1回で5〜60分しかやらないんですよ。
ただ、私なりの決め事として「泣くまでやる」と決めています。指先が筋肉痛になるまで、追い込みます。(笑)
1年間でデットリフト(床からバーベルを持ち上げるトレーニング)の使用重量を80kg伸ばして、240kgまで持ち上がるようになったんですね。「このままなら300kgも夢じゃない!」と思って、会社に300kgまで耐えられるバーベルを買おうと思って、業者に連絡したら「高瀬さんダメですよ、一般の建物は床が300kgに耐えられない構造なんです。今って体重何kgですか?80キロ!?240キロ上げるのも限界なので止めてください!」と注意されてしまいました(笑)。
でも、それくらい思い切ってガツッとやり、自分を限界まで追い込んだほうが結果として一番成長につながるんですよね。
ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
常に自信を持ち続けることですね!
私は人の笑顔のために、10年、20年と一貫して活動を続けていますが、常に自信を持ち続けることができています。その自信というのは、自分の行動に対して自問自答する習慣があるからこそ、生まれるものなんだと思います。
ビジネスに対しても同じで、なぜこの数字目標を目指すのか?何がボトルネックになってしまっていて伸びないのか?など自問自答して、回答をすぐに出せるような準備をするんです。それが結果として、物事を解決する近道になるんです。
先輩の経営者やメンターの方からのアドバイスを受ける機会があっても、自分事と捉えられなければ意味をなさないと思っています。大事なのは、自分の行動指針からブレないことです。
経営者になるまでは、トレーニングしか教えることができなかった人間なので、人一倍失敗してきました。でも、その経験を積んでこれたからこそ、今自信を持ってこういう活動ができています。
アクションして、失敗して、フィードバックがあって、次のステップに成長する。つまり、筋トレと経営は本質的には一緒なんです!
経営は終わらない短距離マラソン。躓いてもまた立ち上がればいい!
ー起業を目指している読者に対して、最後にメッセージをお願いします。
大中小、様々な企業の経営者の方と交流してわかったのが、経営は100m走などの短距離走ではなく、ゴールが見えないマラソンのようなものという事です。
常にトップスピードを出し続けて競争しなければならないんですが、失敗して躓き、たとえ追い越されたとしても、また這い上がって追い越せばいいんです。
ゴールが見えないマラソンを走り続けるためにも、時には肩の力を抜いて冷静に考え、失敗を恐れず色んなアクションを起こしてみてください!
起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
起業には個人事業主としての開業と会社設立の2種類があり、事業形態に合わせて選ぶことが大切です。また、起業のアイデアをまとめたり、事業計画書を作成したりといった起業の流れを把握し、十分な準備を整えるようにしてください。
一度起業すると、資金や従業員の管理、納税など多くの責任を負わなければなりません。過去の成功事例も参考にしながら、自分なりのビジネスを展開できるよう起業アイデアを練ってみましょう。
起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
「起業の窓口」では、起業に必要なノウハウや成功者のインタビューなど、さまざまなコンテンツを完全無料で提供しています。
会員特典として、起業・経営支援のプロ「V-Spirits」が監修するオリジナル冊子『会社設立完全ガイド』を無料プレゼント。さらに、V-Spritsによる1時間の無料起業相談や、GMOインターネットグループが展開するビジネスの立ち上げや拡大に役立つ各種サービスをおトクな特典付きでご紹介します。
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