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【Dool合同会社】採用戦国時代を生き抜く!地元中小企業の頼れるパートナー

【Dool合同会社】採用戦国時代を生き抜く!地元中小企業の頼れるパートナー
採用難が続く昨今において、中小企業の課題を個社ごとに汲み取り、最適な方法で採用支援を行う「Dool(ドゥール) 合同会社」。

代表である齊藤広樹さんと田中銀司さんは、東京都立高島高等学校のサッカー部で出会い、それぞれ別の道を歩みました。

会社経営者である親の背中を見て育った齊藤さんは、「いつか自分も社長に」と漠然と考えながらも、大学在学中にイタリア料理人やプロポーカープレイヤーを目指すなど試行錯誤。挫折を味わいながらも、2022年にサッカー部時代の仲間だった田中さんと共に、Dool合同会社を設立しました。

大東文化大学に進学した田中さんは、ゼミでビジネスコンテストにエントリーしたことをきっかけに、起業に対する熱意が芽生えました。そして、自身が持つスキルを活かし、Web制作の個人事業を始めるも半年で撤退。そんななか、齊藤さんから合同会社設立の誘いを受け、Dool合同会社の代表となりました。

現在、採用支援/採用コンサルティングをメイン事業として活動するお二人に、起業までの道のりや経営者として大切にしているマインドなどをお伺いしました。
INDEX
  1. 齊藤広樹さんのご経歴
  2. 田中銀司さんのご経歴
  3. 挫折から這い上がり、クールに成り上がる「Dool合同会社」
  4. ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
  5. 高校サッカー部で育んだ絆が紡ぐ、二人の経営者ストーリー
  6. ーお二人はどのような関係で出会ったのでしょうか?
  7. ー会社経営に憧れを抱いたエピソードをお聞かせください。
  8. 地元企業のリアルなニーズを汲み取った、採用支援/採用コンサルティング
  9. ー現在のビジネスモデルは、どのように形成されたのでしょうか?
  10. クラウド会計ソフトを活用しながら、二人で起業準備を進めた
  11. ー事業計画書や必要書類の作成で、苦労されたことやスムーズに進んだことをお聞かせください。
  12. ー起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?
  13. 地元の仲間のように、お互いを応援するような関係をお客様と築きたい
  14. ー「Dool合同会社」が掲げるミッションやバリューをお聞かせください。
  15. ー採用支援/採用コンサルティング事業における独自性や強みを教えてください。
  16. ー商談に繋がる飲みの席において、お客様と信頼関係を築くためのポイントはありますか?
  17. ー採用支援/採用コンサルティング事業で、今後も大事にしていきたい要素はありますか?
  18. 経営者の本音を引き出し、最適解を提示するオーダーメイド型の業務効率改善サービス
  19. ー採用支援と並行して展開されている、中小企業向けオーダーメイド業務効率改善サービスの特徴をお聞かせください。
  20. TikTokを活用して、Doolが刺さる層に効果的なアプローチをしたい
  21. ーDool合同会社の認知拡大に向けて、今後どのようなアプローチを強化したいと考えていますか?
  22. ー今後、活動エリアを板橋区以外にも拡大することは考えていますか?
  23. 板橋区全体の知名度を上げれば、地域活性化にも貢献できる
  24. ー今後、新たに展開しようと考えているビジネスがあれば簡単にお聞かせください。
  25. 奪わずに与える。そして、ありがとうを対価としていただく
  26. ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
  27. ー組織と社員の成長を促すために心がけていることはありますか?
  28. ー「Dool合同会社」とお二人の将来ビジョンをお聞かせください。
  29. 多様な価値観を持つ経営者との出会いが、自身を成長させてくれる
  30. ー経営者になってよかったと思えたことをお聞かせください。
  31. ー経営者を目指すうえで大切な要素とは何でしょうか?
  32. 人生最後の日に後悔しないように、失敗を恐れず挑戦してほしい
  33. ー起業を目指している人に対して、最後にメッセージをお願いします。
  34. 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!

齊藤広樹さんのご経歴

  • 2017年:東京都立高島高等学校を卒業後、武蔵大学に入学。
  • 2019年:イタリア料理人を目指して、イタリアへ渡航。/li>
  • 2021年:プロポーカープレイヤーを目指す。
  • 2021年:武蔵大学で半年間留年。
  • 2022年:「Dool合同会社」を創業。
  • 2025年:洋服シェアリングサービスやポーカー教室の失敗を経て、企業の課題を解決する採用支援事業を開始し、現在に至る。

田中銀司さんのご経歴

  • 2017年:東京都立高島高等学校を卒業後、大東文化大学経営学部に入学。
  • 2020年:大学のゼミでビジネスコンテストなどにエントリーし、起業を志す。
  • 2021年:大東文化大学を退学。
  • 2021年:Web制作の個人事業主をスタート。半年で撤退。
  • 2022年:「Dool合同会社」を創業。
  • 2025年:洋服シェアリングサービスやポーカー教室の失敗を経て、企業の課題を解決する採用支援事業を開始し、現在に至る。

挫折から這い上がり、クールに成り上がる「Dool合同会社」

挫折から這い上がり、クールに成り上がる「Dool合同会社」

代表である田中銀司さん(左)と齊藤広樹さん(右)

ー現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。

齊藤さん:現在、僕と田中で「Dool(ドゥール)合同会社」を経営しています。かつてはWebサイトの制作などに力を入れていましたが、現在は中小企業様向けに採用コンサルティングを行い、その実行支援までを主な事業としています。

社名の由来についてですが、起業する前から自分たちにはどこか怠惰な面があって、英語で「damn」=「クソ/ちくしょう」というニュアンスを含む言葉に引っかかりを感じていたんです。そこから「クソだった自分たちが、クールに成り上がる」という意味を込め、「damn」と「Cool」を掛け合わせた「Dool」という社名を採用しました。

高校サッカー部で育んだ絆が紡ぐ、二人の経営者ストーリー

ーお二人はどのような関係で出会ったのでしょうか?

齊藤さん:田中と出会ったのは、高校時代です。東京都立高島高等学校のサッカー部で、青春時代を共に過ごした仲間なんです。

ー会社経営に憧れを抱いたエピソードをお聞かせください。

齊藤さん:親が会社経営者なので、子どもの頃から「いつか自分も社長になるかもしれない」と漠然と思っていました。進路を考えるとき、「親の会社に入るか」「起業するか」という選択肢があって、兄貴がそのまま家業を継ぐ流れだったので、自分は起業を選んだ形です。

昔から、他の人とは違うことをしたいって思っていました。友人とカンボジアに行き、子どもたちにサッカーシューズを届けたり、トゥクトゥクで日本一周を計画したりしていました。でも、大学3〜4年生の頃に新型コロナが流行して、それは叶わず……。授業がオンラインになり、友達とも会えなくなってしまいました。

そんなときに、気の知れた仲間とZoomで集まって「何か面白いことやろうぜ!」という話になり、大喜利のYouTubeチャンネルを始めたんです。本気で大喜利のプロを目指していたんですけど、びっくりするほど数字が伸びなくて諦めました(笑)。

その後、プロポーカープレイヤーとして食べていくことも本気で考えましたが、現実的に難しくて、失敗に終わりました……。「それならもう、起業するしかない!」と思い、合同会社設立の話を田中に提案しました。

田中さん:経営者になることを意識し始めたのは、大学時代ですね。ある商社のインターンに長期で参加していたんですが、毎朝満員の丸ノ内線にギューギュー詰めで乗るのがほんとにしんどくて……。そんなときに、大学のゼミであったビジネスコンテストで、企業の事例を調べるうちに、「会社経営ってかっこいいじゃん!自分もやってみたい!」と思うようになったんです。インターン先の社長さんが「会社やってお金を稼ぐっていうのは、騙すか、感謝されるかのどっちかだ」と仰っていたのも印象的でした。

そんな背景があって、「人から感謝されるような起業」に憧れを抱くようになりました。それが、起業しようと心に決めたきっかけでした。

それからちょうどよいタイミングで齊藤から「一緒に会社を興さない?」という話があり、2022年に「Dool合同会社」を設立しました。

地元企業のリアルなニーズを汲み取った、採用支援/採用コンサルティング

地元企業のリアルなニーズを汲み取った、採用支援/採用コンサルティング

ー現在のビジネスモデルは、どのように形成されたのでしょうか?

齊藤さん:弊社は板橋区にあって、同じエリアに拠点を置く中小企業様、40代〜70代まで幅広い世代の社長さんをメインのお客様としています。起業当初は、ホームページ制作の強みを活かした事業を展開していました。

田中さん:現在、Dool合同会社には僕と齊藤を含めて4人のメンバーがいますが、起業当初は二人だけの会社だったんですよ。ですから、Web系の制作案件があれば基本的に私が対応していました。

齊藤さん:当時、ホームページ制作をメイン事業としていたんですが、実際に社長さんとお話ししてみると、「採用がうまくいかないから、人手不足をなんとかしたい」という悩みを抱えている方が多くいました。本当に必要としているのは「きれいなホームページ」ではなくて、「求人への応募が来る仕組み」だったんです。

そこで、「ホームページを作って終わりじゃなく、実際に人が集まる方法まで考えよう」という方針を固めました。それから試行錯誤しながら、求人の出し方や応募獲得に繋がるノウハウを蓄積していきました。そして、今の「採用支援/採用コンサルティング」というモデルにたどり着いたんです。

クラウド会計ソフトを活用しながら、二人で起業準備を進めた

ー事業計画書や必要書類の作成で、苦労されたことやスムーズに進んだことをお聞かせください。

齊藤さん:実は、事業計画書をきちんと書いたことが一度もなくて。Dool設立の際は、登記手続きも自分たちで全部進めました。資金調達に関しては、まず父親にめちゃくちゃ頭を下げてお金を借り、あとは大学時代の先輩からもサポートしていただきました。

田中さん:会計周りは「freee(フリー)」さんの起業支援ソフトを活用しました。自分たちで定款を作るのって、めちゃくちゃ大変なんですよ。ですから、freeeさんのフォーマットで定款を作り、あとは法務局へ提出するだけという状態に整えました。freeeさんって、お値段以上のご対応をしてくれるというか、ものすごく真摯に相談に乗ってくれるんですよ。電話でこまめに連絡を取ってくれますし、本当に助かりました!

ー起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?

齊藤さん:基本的には、本とYouTubeですね。やっぱり情報のキャッチアップが早いと思うので。

田中さん:大学時代、ビジネス系のゼミに入っていたんですけど、そのゼミに学生のうちから起業している先輩がいたんですよ。その先輩から「俺はこうやって起業したよ」とか「こういうやり方もあるんだよ」とか、具体的なアドバイスをいただきました。卒業生もゼミにしょっちゅう顔を出していましたし、将来的に起業を目指すなかでラッキーな環境にいたと思います!

地元の仲間のように、お互いを応援するような関係をお客様と築きたい

地元の仲間のように、お互いを応援するような関係をお客様と築きたい

ー「Dool合同会社」が掲げるミッションやバリューをお聞かせください。

齊藤さん:Dool合同会社は、「生まれ育った板橋区の地域企業における人材不足・労働力不足を解決していく」をビジョンとして掲げています。

企業理念としては、まず既存顧客の満足度を徹底的に高め、そのお客様自身が「まるで自社の営業マンのようにDoolを他の企業に紹介してくれる」――そんな自然な広がり方を目指しています。

新規顧客獲得も重要なんですが、まずはお客様の成功を第一に考えて、結果的にお客様に応援してもらえる関係を築いていきたいです!

ー採用支援/採用コンサルティング事業における独自性や強みを教えてください。

齊藤さん:一般的な求人広告に広告費を払っても、応募の有無に関わらず、お金がどんどん消えてしまうことってありますよね。僕たちはまず、「その企業様が本当に求めている成果」をしっかりヒアリングして、その目標達成まで徹底的にトライ&エラーを繰り返していきます。もちろん利益も大切ですけど、それ以上に「お客様の成果を大事にするスタンス」がDoolの強みだと思います。

板橋区の中小企業様の支援に特化したモデルなので、お客様とは「地元の仲間感覚」でお付き合いさせていただいています。飲み会をよくやっているんですが、その席でざっくばらんに話していると、求人に関する悩みをすぐにキャッチすることができるんですよ。そこから、スピーディにピンポイントな課題解決策を提案できる点も大きな武器だと思います!

ー商談に繋がる飲みの席において、お客様と信頼関係を築くためのポイントはありますか?

田中さん:自分はもちろん、お客様とめちゃくちゃ楽しむことですね!貴重な時間を割いて来ていただいていますから、一緒に過ごすことに価値を感じていただけるよう、思い出に残る楽しいひとときをつくることを意識しています。

その結果として、お客様から自然と悩みを打ち明けてもらえるようになりますし、「こういう解決策がありますよ!」というWin-Winの話に繋がるんです。

齊藤さん:今後は、広告もホームページ制作も何でもAIで自動化されていくと思うんです。技術が一般化してみんなが同じツールを使えるようになったとき、「誰から買うか?」がより重要視されます。そんなときに必要になるのが、「飲みの場でのコミュニケーション」だと考えています。

技術ではなく、「人間として信頼できる相手から商品を買いたい」というニーズが強まるはずです。そのために、飲みの席で社長さんから本音を聞き出し、信頼関係を築くことは大事だと思いますね!

ー採用支援/採用コンサルティング事業で、今後も大事にしていきたい要素はありますか?

齊藤さん:やっぱり成果ですね。採用支援なので、いかに応募数を増やし、実際に採用に繋げられるか――ここを徹底的にこだわっています。

まずは、板橋区の労働力不足を改善したいという想いが強いですが、採用だけでは根本的に解決できないと思っています。現状のやり方だと、限られた日本人の中から採用するだけなので、需給のバランスは変わらないんです。

だからこそ僕たちは、他の手段も提供していきたいと考えています。それが「業務効率化のサポート」です。このサポートを通じて、板橋区の労働力不足の改善をしていきたいです。

経営者の本音を引き出し、最適解を提示するオーダーメイド型の業務効率改善サービス

経営者の本音を引き出し、最適解を提示するオーダーメイド型の業務効率改善サービス

ー採用支援と並行して展開されている、中小企業向けオーダーメイド業務効率改善サービスの特徴をお聞かせください。

田中さん:Doolのオーダーメイド業務効率改善サービスは、大手様のDXツールでは実現できない「中小企業様に特化した、より細かい領域の業務効率化」をお客様ごとに承っています。

具体的にどのような課題を解決すべきかは、経営者様とのコミュニケーションで明確になることがあります。たとえば、飲みの席で「こんなことで悩んでいるんです」と直接お聞きできたとき、「こういう仕組みで改善できますよ!」という具体的なアイデアを提案します。お酒の場だからこそ、本当のニーズを聞き出せることが多いんですよね。

そういったリアルなニーズを含めたあらゆる情報を元に、お客様ごとに最適化した改善策を組み立てていく。それが大きな強みになっていると思います。

齊藤さん:オーダーメイド改善を必要としているお客様は、ゴミ収集業/運送業/製造業/建設業といった、昔からある地場の中小企業様が多いんですよ。そういった業界って、ITより現場のアナログな作業が根強く残っているので、具体的な仕組みやツールで業務効率化を実現する価値が大きいんです。

板橋区は社長同士の繋がりが強いので、一度案件を受けた社長さんからの紹介で、新しい仕事をいただくケースがたくさんあります。現状、人づての紹介が営業のメインになっていますが、今後はもっと商談を量産できるマーケティング施策が必要だと感じています。

TikTokを活用して、Doolが刺さる層に効果的なアプローチをしたい

TikTokを活用して、Doolが刺さる層に効果的なアプローチをしたい

ーDool合同会社の認知拡大に向けて、今後どのようなアプローチを強化したいと考えていますか?

齊藤さん:最近注目しているのは、TikTokの活用ですね。私たちとしては、一緒に成長していけるような魅力的な方々と出会いたいという思いがあります。ただ、従来の求人広告では、なかなかDoolの価値観や雰囲気に共感してくださる方と出会うのが難しいと感じていて……。だからこそSNSを通じて、私たちの考え方に共感してくださる方に届ける必要があると思っています!

田中さん:まずは、TikTokでDoolの雰囲気を気軽に知ってもらい、興味を持ってくださった方にYouTubeなどでさらに深い情報を見ていただく。そんなステップを意識しながら、お互いをよく理解したうえでご縁を結べるような流れをつくっていきたいと考えています!

ー今後、活動エリアを板橋区以外にも拡大することは考えていますか?

齊藤さん:将来的にはエリア拡大も視野に入れています。ただ、僕たちはまだまだ小さな会社なので、大手の採用支援会社といきなり勝負しても厳しいかなと……。だからこそ、まずは板橋区というエリアでしっかり成果を出していくことが大事だと思っています。

自分たちが生まれ育った板橋区で、「Doolなら安心して任せられる!」と信頼してもらえる存在になり、板橋区全体の労働力不足を解消できたら本当にうれしいですね!

板橋区全体の知名度を上げれば、地域活性化にも貢献できる

ー今後、新たに展開しようと考えているビジネスがあれば簡単にお聞かせください。

齊藤さん:まだまだ構想段階ですが、板橋区全体の企業を支援する取り組みを考えています。今は個社ごとに支援をしていますけど、最終的に板橋区というエリア自体の知名度が上がらないと、区内企業同士で人材を奪い合う状況が生まれてしまうと懸念しています。

板橋区の知名度を上げる具体的な手段は「動画」だと思うので、僕たちが持っている知識やノウハウを活用し、何らかのアクションができればいいですね。その活動が地域活性化に繋がるのなら、なおさらやる価値があると思います。

奪わずに与える。そして、ありがとうを対価としていただく

ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。

田中さん:お金を奪わずに、めちゃくちゃ与えて、めちゃくちゃ稼ぐ。お金を得る方法って、結局「奪う」か「与える」かしかないと思うんですよね。そういう観点で、僕たちは与える側の人間でありたいです。奪わずに与え続けて、たくさん「ありがとう」を対価としていただくこと。そんなマインドをずっと大切にしています。

齊藤さん:言っていることとやっていることを一致させないと、社員はついてこないと思っています。自分はまだ完璧にできているとは思っていませんが、その意識を持ち続けることを大切にしていますね。

ー組織と社員の成長を促すために心がけていることはありますか?

齊藤さん:企業文化や風土づくりって本当に難しいんですよ。僕自身、つい口調が強くなってしまうタイプなので、まずは相手の言葉をしっかり聞いて肯定する。それから話すよう意識しています。

田中さん:齊藤が言うように、社員のアイデアや意見をまずは全部肯定したうえで、「そのまま進んだらどうなるか?」を一緒に考えることが大切なんですよね。

齊藤さん:Doolは全員が高島高校出身で、4人中3人がサッカー部という変わったメンバー構成なんです。みんなで一緒にいると自然と盛り上がってしまい、ついつい気が抜けてしまう瞬間もあります(笑)。でも、そんな楽しさも残しつつ、お客様に価値を届けて、きちんと利益を上げられる会社でありたいと思っています。

ー「Dool合同会社」とお二人の将来ビジョンをお聞かせください。

田中さん:売上規模に関して、明確な目標は掲げていません。今は規模よりも、認知を重視したいと考えています。「板橋区の人なら、みんなDoolは知ってるよね!」と言ってもらえるような存在になりたいですね。一般の消費者であっても法人であっても、「あの会社はすごいことをやっている」と評価されるような、そういう立ち位置を目指したいです。

齊藤さん:これは個人的な将来ビジョンですけど、自分のことを好きな人と自分が好きな人と、いつまでも一緒にいたいですね。人生が充実していて、なおかつ自分の裁量で自由に選択ができる状態。やりたいことや行きたい場所、受けたいサービスを不自由なく享受できるような、そんな状況を作っていきたいです。

多様な価値観を持つ経営者との出会いが、自身を成長させてくれる

多様な価値観を持つ経営者との出会いが、自身を成長させてくれる

ー経営者になってよかったと思えたことをお聞かせください。

齊藤さん:経営者の方との出会いが増えたことですね。雇用主と雇われる側では、考え方にズレがあることが結構多いんですよ。その雇用主側の考え方を直接知ることができるのは、経営者としての特権だと思います。

田中さん:社長という立場でも、人それぞれ価値観が全然違うんですよね。いろんな社長さんと出会えるのはめちゃくちゃ勉強になりますし、普通に働いていたら出会えない方たちなので、本当に経営者になってよかったと感じます。

齊藤さん:アルバイトをしていた頃は、「その会社に貢献する」っていう感覚があまりなくて、ただ時間を過ごすようなことをしていた気がします。でも自分の会社を持つようになると、そんな風にはいかなくなるんですよね。

「どうすればお客様の役に立てるのか」「この時間を使って何をすべきか」が、完全に自分ごとになるんです。アルバイトのときのように、本質からズレた行動をしてしまうことなんて、もうできません。強い使命感もあり、責任感もある。それが経営者という姿なんだなと最近感じました。

ー経営者を目指すうえで大切な要素とは何でしょうか?

齊藤さん:まず、挨拶ですね!挨拶ひとつで、相手との信頼関係が始まります。あとは行動のスピードです。経営者を見ていると、「会った瞬間にすぐ社員に連絡を回す」「その場で電話をかける」というように、とにかく溜めず、すぐ次のアクションに移すことを徹底している印象を受けます。社長の仕事の速さは、社員にもいい刺激になりますし、自分自身の意思決定も早くなるので、経営者には欠かせない要素だと思います。

田中さん:同じく、やっぱり挨拶からすべてが始まると思います。さらに、ポジティブなマインドを持つことも大切です。もし「天才」と呼ばれるような才能がなければ、挨拶や振る舞いのような基本的な要素に全振りしておくべきだと思います。

遅刻しない、約束を守るといった社会人としての最低限のマナーをしっかり守る。それだけで周りからの信頼が変わるんですよ。

人生最後の日に後悔しないように、失敗を恐れず挑戦してほしい

ー起業を目指している人に対して、最後にメッセージをお願いします。

田中さん:とにかく、やりたいと思ったらまずやってみるべきだと思います。失敗したときよりも、行動しなかったときの後悔のほうが一生つきまといますから。

過去にポーカー教室をやろうと思って、集客方法を深く考えずに動いたことがあります。「新聞を取っている人ならお金もあるし、ポーカーに興味もあるだろう」と、根拠もない仮説を立てたんです。そして、早朝に新聞配達員を後ろから追っかけて、チラシを配る作戦を計画したんですよ。まあ、案の定失敗に終わりましたけど(笑)、まったく後悔はしていません。

1ミリでも「このアイデアなら行けるかも?」と感じるなら、失敗を恐れず、まず動いてみてください。人生の最期に「あのときに挑戦しておけばよかった……」と後悔しないように、やりたいことがあるなら今一歩を踏み出してみましょう!

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