【アルサーガパートナーズ株式会社】遅咲きで輝きを放つIT起業家。純国産DXで日本の未来を変えたい!
20代前半から大手ITベンダーで技術職を担当していた小俣さんは、28歳でITベンチャー企業へ転職。大手にはないベンチャーの魅力に気づき、35歳でITベンチャー企業を創業。わずか3年で急成長させた後、会社を売却して現アルサーガパートナーズ株式会社を創業しました。
「日本のDXを世界で誇れる産業へ」をビジョンに掲げ、デジタル赤字や多重下請け構造といった社会問題の解決を目指す小俣さんに、起業までの道のりや経営者として大切にしているマインドなどをお聞きしました。
- 小俣泰明さんのご経歴
- 生成AIを駆使したソリューションで、社会課題を解決したい
- ー現在経営中の会社と事業内容を簡単にお聞かせください。
- ーデジタル赤字と多重下請け構造はどのような問題なのでしょうか?
- 漫画家を夢見ていた青年が、35歳でITベンチャー企業の経営者に
- ー高校卒業後、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
- ーベンチャー企業で働くことの楽しみとは何でしょうか?
- ーベンチャー企業時代を経て経営者になったきっかけを教えてください。
- 遅咲きの起業家だからこそ、成功できる要因もある
- ー起業したいと思ったきっかけをお聞かせください。
- ー35歳という比較的遅い起業にどのようなメリットがあるとお考えですか?
- ソーシャルゲーム戦国時代の劉備玄徳となり、競合優位性を確立した
- ー起業するにあたって、当時はどのようなビジネスモデルを考えていましたか?
- ー競合ひしめく業界において、勝算はどのような要素にあったのでしょうか?
- 起業をするなら、ピボット前提で会社をつくるべきである
- ー事業計画書の作成や資金調達で苦労した点はありますか?
- ー小俣さんが考える起業に向けた大事な準備を教えてください。
- ー起業後に待っている大きな課題をあげるとすれば何でしょうか?
- 人間らしく生きる人をつくり、日本の未来を変えていきたい
- ーアルサーガパートナーズが掲げるミッションをお聞かせください。
- ーいくつかの開発手法があるなかで、ニアショア開発を採用している理由をお聞かせください。
- ー「バグを否定しない」というルールがあるとお聞きしました。これにはどのような意図があるのでしょうか?
- 自分に責任があるものは、どのような問題であっても受け入れる
- ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
- ー将来的に会社をどのように成長させたいと考えていますか?
- 人生のすべてにおいて、共感数が多いほど幸せになれる
- ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
- プロフィール
- 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
小俣泰明さんのご経歴
- 千代田工科芸術専門学校(漫画科)を卒業。
- 日本ヒューレット・パッカードやNTTコミュニケーションズなどの大手ITベンダーで、システムエンジニアやセキュリティコンサルタントなどを担当。
- J-Magicや面白法人カヤックなどのベンチャー企業でディレクターを担当。
- 2010年5月、JASDAQ上場のベンチャー企業で技術統括担当執行役員に就任(2012年6月退任)
- 2012年8月、ITベンチャー企業を創業(後に会社売却)
- 2016年1月、ITサービス開発会社のアルサーガパートナーズ株式会社を創業
生成AIを駆使したソリューションで、社会課題を解決したい
ー現在経営中の会社と事業内容を簡単にお聞かせください。
私は現在、アルサーガパートナーズ株式会社という会社を経営しています。2016年1月に設立した会社で、9期目を迎えているところです。
社名には、技術・芸術(ars)の力で、デジタルの物語(saga)を、パートナーシップを以て紡いでいく、という意味が込められています。
アルサーガパートナーズは、自分の資金需要のためではなく、日本の社会課題を解決するために設立した会社です。
事業の三本柱としているのが、DXコンサルティング、IT開発、生成AIを駆使したソリューションの開発で、最近は生成AIの領域に注力しています。
ChatGPTの場合、対話式AIがテキストを読み取って処理を実行します。私たちが生成AIを用いて開発しているのは、AIが動画から様々な情報を読み取り、解析および分析を行うソリューションです。
私たちは、「日本のDXを世界で誇れる産業へ」というビジョンを掲げて、デジタル赤字や多重下請け構造などの解決に取り組んでいます。
ーデジタル赤字と多重下請け構造はどのような問題なのでしょうか?
2023年におけるデジタル関連の国際収支の赤字は、前年比で16%増となる約5.5兆円まで拡大しています。一昔前、日本でソーシャルゲームが大流行していたときの市場規模が約1兆円でしたから、とんでもない赤字を出しているとわかりますよね。
デジタル赤字の大半は、私たちの生活から切っても切れないサービスに対するものであり、残りの多くの赤字は、マッキンゼーやデロイトなどの外資系コンサルティングによって生まれています。
つまり、外資系コンサルティングファーム依存から脱却して、純国産コンサルティングの割合を高めていくことで、デジタル赤字を解決できると考えられます。
外資系コンサル企業では、多くの優秀な日本人が働いていますが、そのような人たちが日系企業に転職を望むケースは稀です。
そんななか、アルサーガパートナーズでは、外資系コンサル企業で働く人でも「アルサーガパートナーズで働きたい」と思ってもらえるようなブランディングに注力してきました。その結果、弊社では外資系コンサル企業出身のコンサルタントが9割以上を占めています。
多重下請け構造は、大手SIerなどが受けた案件を2次請け企業、3次請け企業、4次請け企業というように何層にもわたって再委託される構造です。これによって、より深い階層の企業で労働環境が悪くなったり業務の質が悪くなったりと、様々な問題が生じます。
アルサーガパートナーズは「下請けを受けない、下請けに出さない」をコンセプトとして、多重下請け構造の問題解決に取り組んでいます。
漫画家を夢見ていた青年が、35歳でITベンチャー企業の経営者に
ー高校卒業後、どのような進路を選ばれたのでしょうか?
実は漫画家になりたいという夢があって、漫画家の専門学校へ入学しました。経営者になった今でも、最終目標は漫画家になることなんです。
専門学校を卒業後は漫画家ではなく、サラリーマンになりました。
20代の頃は、伊勢丹データセンターやNTTコミュニケーショズなどの大手ITベンダーで正社員となり、システムエンジニアやセキュリティコンサルタントを務めていました。
NTTコミュニケーショズで働いていた頃、先輩から「小俣はベンチャーに向いているから、ベンチャー企業に転職してみないか」と誘われたことがあったんです。当時、私は28歳くらいでしたが、モバイルコンテンツ事業を展開するベンチャー企業に転職することを決めました。
しかし、その会社は大手企業に吸収され、実質倒産という形でなくなってしまいました。その後、驚くことに給料が振り込まれなかったことがあったんです。経理部門にどういう状況か聞いたところ、「来週くらいには新たな出資が決まるので、もうちょっと待ってください」と言われました。私は「それって確実性あるの?」と思い、ベンチャー企業に転職したことをめちゃくちゃ後悔したんです。
それでも、ベンチャー企業で働くことの楽しみを知ったので、その次に選んだ会社もベンチャー企業でしたね。
ーベンチャー企業で働くことの楽しみとは何でしょうか?
ベンチャー企業は大手企業と違って、自分が能力を発揮すると業績が変わるんです。大手企業の場合、自分の頑張りが何に影響しているのかほとんど見えないんですよ。
自分が頑張っても何も変わらないという体験より、努力した分だけ業績に変化が起こりやすいベンチャー企業のほうが私は楽しいと思ったんです。
ですから、経営者になるまでに、面白法人カヤックなどの複数のベンチャー企業を渡り歩きました。
ーベンチャー企業時代を経て経営者になったきっかけを教えてください。
JASDAQに上場している某企業に入社してから、3ヶ月で取締役に就任しました。取締役を3年間務めていましたが、野心家だった自分は代表取締役になることを目標にしていました。
そうなるともう、自分で起業するしか選択肢がないんですよね。それに気づいたときはもう35歳でした。
そして、ソーシャル領域に特化してアプリケーション開発・運営を行う会社を設立しました。その会社は、設立から3年で社員180名ほどの規模へと成長し、最終的には会社売却という形でイグジットしました。
そのあとに設立したのが、アルサーガパートナーズ株式会社です。ですから、今の私はシリアルアントレプレナーという立場になります。
遅咲きの起業家だからこそ、成功できる要因もある
ー起業したいと思ったきっかけをお聞かせください。
35歳になるまで起業する気は全くなかったんです。起業を本気で考え始めたのは、JASDAQ上場のベンチャー企業で取締役になったあとですね。
当時、向上心があり、やれるところまで挑戦したいという欲が生まれていました。その欲というのは、多くの起業家が思っているような「お金を稼ぎたい」という単純な欲だったと思います。
その心理状況が変わったのは、会社を売却したあとですね。売却によって、しばらく働かなくてもいいほどの大金が口座に入りました。その結果、お金を稼ぎたいとかではなく、社会問題の解決に貢献できる事業をやりたいと思うようになったんです。
ー35歳という比較的遅い起業にどのようなメリットがあるとお考えですか?
35歳という遅咲きの起業でしたが、これまで積み重ねてきた経験や知識、スキル、ノウハウをそのまま起業に活かすことができました。
そのなかでも大きなメリットを感じられたのが、大手企業に勤めていたときに受けた教育ですね。たとえば、NTTコミュニケーションズでは、プロジェクトマネジメントならPMBOK、運用管理ならITILというように、ネットワーク技術の高度な領域まで丁寧に教育が行われていました。
大手企業における教育水準の知識をすべて得てからベンチャー企業で働く場合、その能力を存分に発揮できるんです。大手企業では輝くことがなかった自分の能力が、起業によって発揮されることもあります。
今は学生起業をする人が増えましたが、社会経験の浅い、十分な教育を受けていないといった要因から失敗するケースも少なくないです。ですから、大手企業で教育を受けたうえで起業するのは、起業の勝率を高める一つの手段だと思います。
ソーシャルゲーム戦国時代の劉備玄徳となり、競合優位性を確立した
ー起業するにあたって、当時はどのようなビジネスモデルを考えていましたか?
初めて起業した当時、最も盛り上がっていた市場はソーシャルゲームやスマホゲームの開発でした。ですから、私もその領域でビジネスを展開しようと考えました。
あとは、自身の能力や強みを活かせる高負荷のシステム開発ですね。NTTコミュニケーションズ時代から、ネットワークレイヤーを深いレイヤーからすべて見てきたので、持ち前のスキルが必ず活きると思っていました。
ー競合ひしめく業界において、勝算はどのような要素にあったのでしょうか?
当時、パートナーシップを結んでいた仲間たちが、ソーシャルゲーム開発の領域にとにかく強かったんです。業界に精通した一流のプロを集められたので、それだけ勝てる自信がありました。
「その領域で一番強い仲間をどれだけ集めるか」というのは、三国志の劉備玄徳の戦い方に似ていますね。物語上で劉備玄徳の敵にあたる曹操という人物は、自分自身に能力がありました。一方、劉備玄徳は仲間の武将がものすごく強かったんです。
劉備玄徳の戦い方は、数えきれないほどライバルがいる市場において、競合優位性を生み出すための一つの戦略だと言えます。
起業をするなら、ピボット前提で会社をつくるべきである
ー事業計画書の作成や資金調達で苦労した点はありますか?
事業計画書や開業届の作成、資金調達などで苦労したことは特にありません。
起業をする際、事業計画書などの必要書類の作成をミッションと考えていては駄目だと思います。普通に会社を立ち上げるなら、行政書士さんに少なくとも15万円払えば簡単に済む話です。
「ベンチャーキャピタルから出資を受けるために事業計画書を作る」というやり方もありますが、金融・出資に関する深い理解がなければリスクが伴います。
今は、ベンチャー企業に対して融資を行なっている公的金融機関もいくつかありますし、最初は借り入れなども視野に入れて検討した方がいいと思いますね。
ー小俣さんが考える起業に向けた大事な準備を教えてください。
ベンチャー成功者と沢山話すこと、あとは仲間になってくれる人や、アドバイスをくれる人を見つけることですね。そのような人たちの一言一言に耳を傾けるのは本当に大切です。
ベンチャー企業を3年で急成長させて話題を集めたとき、ある起業家から「今、会社の前にいるので会ってくれませんか」というメッセージがFacebookで送られてきました。
そこで私は、偶然タイミングがあったときに、その人と話してみることにしたんです。
当時、勢いのあったベンチャーキャピタルの人を紹介したこともありましたし、起業のお手伝い的なこともしましたね。
起業家になると、新たな起業家を応援したいというマインドが生まれるんです。これから起業を目指すなら、起業家で邁進しているような人とコミュニケーションを取れる状況をつくっておくべきです。
私がしたように、沢山のヒントやアドバイスをもらえるかもしれません。起業家のコミュニティに沢山顔を出してアドバイスをもらうのもいいですし、起業前にできる準備としては相当な価値があると思いますね。
ー起業後に待っている大きな課題をあげるとすれば何でしょうか?
起業後の課題でいうと、ピボットできるかどうかが非常に重要ですね。
「最初に計画した事業内容を崩してはいけない」という凝り固まった考え方によって、ニーズに刺さっていないビジネスを続け、最終的に倒産していく会社って結構多いんです。
起業するならピボット前提で会社を作るべきだと思いますね。
アルサーガパートナーズは、創業から3期目までソーシャルゲーム開発を事業としていました。
でも、それは失敗だったんです。3億円かけてソーシャルゲームを開発しましたが、大手企業は20億円、30億円と巨額をかけていますから勝てるわけがないんですよね。
3期目に入ってからソーシャルゲーム開発を完全に止めて、DXコンサルティング・IT開発へシフトしました。従業員はほとんど変わってしまいましたし、3期目、4期目だけ業績が止まりました。
それでも、あのときの大きなピボットがあったからこそ、今のアルサーガパートナーズの姿があるんです。
Appleの売上構成比を見ても、ピボットの重要性がわかります。2000年代で最も売上をあげたのはMacでしたが、今ではiPhoneのほうが圧倒的な売上をあげています。つまり、パソコン会社からスマホ会社に変わっているんです。
「起業をするなら、ピボットをして当たり前」という考えを持つことが大事ですし、ベンチャー企業ならなおさら、1、2年で駄目ならすぐにピボットをする覚悟が必要だと思います。
人間らしく生きる人をつくり、日本の未来を変えていきたい
ーアルサーガパートナーズが掲げるミッションをお聞かせください。
アルサーガパートナーズは「人をつくる」というミッションを掲げています。弊社はITに携わる会社なので、「人間らしく生きるなら、ロボット化してはいけません」という部分を強く推し進めています。
今、社会では多くの人間がロボット化してきています。何も考えずに出社して、何も考えずにパソコンを開く。そして、メールとSlackを確認して、その処理が終わったら決められた作業をこなして一日が終わる。
このようなルーチンワークって、ほとんど頭を使っていないんです。
脳は筋肉のように、使い続けていないとどんどん衰えてしまいます。
毎日ルーチンワークをひたすらこなしている人と、毎日何らかの課題を解決しようと努力している人を比べた場合、1年後の人間的な魅力に大きな差がつきます。
これから生成AIがもっと普及していくことを考えると、ロボット化している人間の価値はさらになくなると考えられますよね。
ですから、弊社では「人間らしく生きる人をつくる」という、IT時代における重大なミッションを掲げているんです。
私たちの事業で携わっている生成AIは、テキストだけではなく、画像・動画・音声すべての領域に広がっていくものです。
そこから生まれるイノベーションをソリューションに変えていく、というのが今注力している事業です。
ーいくつかの開発手法があるなかで、ニアショア開発を採用している理由をお聞かせください。
日本よりもコストが安い海外で行うオフショア開発は、国内のエンジニア不足によってニーズが高まってきている傾向にあります。
そんななか、アルサーガパートナーズでは、首都圏から離れた地方で開発を行うニアショア開発を採用しています。
なぜなら、日本が外貨を獲得して豊かになっていくためには、オフショア開発に頼りすぎてはいけないと考えているからです。
中国の賃金がまだ安かった頃、ソフトウェア開発の大手メーカーがオフショア開発に頼りすぎた結果、30年後に下請けの中国企業が日本を上回る力をつけてしまったという事例もあります。
日本よりも資源が豊富な中国やベトナムなどの国にオフショアを出せば、開発コストを大きく抑えられますが、将来的なリスクもあるんです。
「それなら、日本国内で開発しよう」と考えますよね。
ニアショア開発なら、コストを抑えやすいですし、言語や文化の違いがないのでコミュニケーションの部分でも問題はありません。
そのような背景があるなか、私たちは国内エンジニアを増やし、国産の開発の価値を高めていくことに取り組んでいます。
ー「バグを否定しない」というルールがあるとお聞きしました。これにはどのような意図があるのでしょうか?
「人間らしく生きる人をつくる」という要素につながる話ですが、アルサーガパートナーズには「バグを否定しない」というルールがあります。
ルーチンワークの場合、決められた仕事をこなすだけなので、バグが出て怒られる機会は少ないです。でも、そのルーチンワークをマクロを組んで自動化しようとした場合、何らかのバグやミスが起こる可能性があります。
バグっていうのは、プログラミングの話だけではないです。たとえば執筆でも、新しい表現を取り入れてそれが評価されなかった場合、バグと捉えられることがあります。
従業員のバグを否定した場合、挑戦する意欲がなくなり、どんどん頭を使わなくなっていきます。その結果、無難に楽なルーチンワークだけをこなそうとするんです。
「バグを否定しない」を会社のルールにすれば、何かに挑戦してミスがあったとき、上司が部下を否定しないという社内風土もできてきます。
挑戦する、改善するという活動が適切に評価される組織となることで、最終的には「人をつくる、人間らしく生きる」という部分につながっていくんです。
自分に責任があるものは、どのような問題であっても受け入れる
ー経営者として大切にしているマインドを教えてください。
人をつくるための活動を第一と考えて、もう一つ大切にしてきたのは「自分に責任があるものは、どのような問題であっても受け入れる」というマインドです。
たとえば、システム開発が遅延した場合、自分が開発に関わっていなくても最終的にすべての責任を受け入れる覚悟でいます。
ものすごいプレッシャーがかかっていますが、その覚悟がなければ、仲間はついてこないと思っています。
従業員の士気を高めるために、私が自ら従業員の前に立ち、会社の現状やビジョン、活動方針などを共有する機会も定期的につくっています。
新たな挑戦をするにあたって、どのような課題を乗り越える必要があり、どのような痛みを伴うのか明示することで、従業員から理解と協力を得られるんです。
ー将来的に会社をどのように成長させたいと考えていますか?
私自身の大きな目標は、デジタル赤字と多重下請け構造という社会問題を解決して、日本を豊かにしていくというものです。
この大きな目標の達成は、グロース上場企業では到底できないことですし、一部のプライム企業でも難しいと思います。
日経225に入るくらいの規模に成長しないと達成できない目標ですから、ゴールというよりはあくまで会社の成長における指標として考えています。
今は生成AIを駆使したソリューションの開発に注力しながら、新たなビジネスを展開していきたいですね。
人生のすべてにおいて、共感数が多いほど幸せになれる
ー経営者になるための大切な要素とは何でしょうか?
「共感」ですね。誰かとコミュニケーションを取るとき、共感を生み出すことが最も大切だと考えています。
相手が興味を持たない話題を広げても、共感って生まれづらいですよね。
従業員に対して、「目標やビジョンを持って努力することが大切だよ」という話をしても、それって説得行為であって共感ではないんです。
たとえば、サッカーが好きならサッカーの話題、車が好きなら車の話題というように、相手に話を合わせることで共感が生まれます。
これは趣味の話に限らず、色んな話題に対して共感を生み出すことができます。
共感しない話題をする意味はないと思いますし、「人生のすべてにおいて、共感数が多いほど幸せになれる」という答えに最近到達しました。
人間として生きる、人間として幸せになるための究極って「共感」なんです。
ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
「20代で起業できなかったら終わり」なんて考える人もいますが、全然そんなことはないです。
年齢よりも経験がものを言い、遅咲きの起業で成功するケースも沢山あります。
事実、私は35歳で経営者となり、今も上場を目指しているアラフィフの起業家ですが、こんなにも人生を満喫しています(笑)
年齢を起業の一つの判断材料にしている方には、「年齢なんて関係ない、いつでもやれるんだ!」というメッセージを送りたいですね。
プロフィール
日本ヒューレット・パッカードやNTTコミュニケーションズなどの大手ITベンダーで技術職を担当し、ネットワーク構築からシステム運用までを幅広く担当。
2012年には自身でITベンチャー企業を創業し、設立から3年で180名規模にまで成長させた。
2016年、ITサービス戦略開発会社アルサーガパートナーズ株式会社を設立。日本全国のDX事業の成功をミッションとし、コンサルティングから開発、保守・運用までをワンストップで提供している。
会社名 | アルサーガパートナーズ株式会社 |
---|---|
所在地 | 東京都渋谷区桜丘町1番1号 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー18階 |
設立 | 2016年1月8日 |
事業内容 |
ワンストップ型ITシステム開発スタジオ事業 IT新規事業コンサルティング エンタープライズシステム新規事業企画(DX)開発 ウェブシステム企画・開発 アプリケーションシステム企画・開発 ウェブ制作・ウェブマーケティング・コンサルティング リース業 |
URL | https://www.arsaga.jp/ |
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起業には個人事業主としての開業と会社設立の2種類があり、事業形態に合わせて選ぶことが大切です。また、起業のアイデアをまとめたり、事業計画書を作成したりといった起業の流れを把握し、十分な準備を整えるようにしてください。
一度起業すると、資金や従業員の管理、納税など多くの責任を負わなければなりません。過去の成功事例も参考にしながら、自分なりのビジネスを展開できるよう起業アイデアを練ってみましょう。
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