【株式会社TxTo】人に始まり人に終わる。日々のご縁が起業家の未来を創る
田中さんは大学卒業後、Webメディア企画・運営会社での不動産関連の広告営業、そしてベンチャーキャピタルでのグローバルなビジネスを経験した後、フリーランスへ転身。正社員とは異なるフリーランスの生きづらさを目の当たりにした田中さんは、不便な世の中を自らのアイデアで解決するため、株式会社TxToを創業。
フリーランスとしての生き方、働き方が当たり前になる世の中を目指す田中さんは、どのような想いで起業を決意したのか、そのバックストーリーを詳しくお伺いしました。
- 田中雄太さんの経歴
- フリーランスとしての生き方、働き方が当たり前になる世の中づくりに貢献したい
- ー現在経営中の会社と事業内容を簡単にお聞かせください。
- ー起業するまでのご経歴を簡単にお聞かせください。
- ーご自身がフリーランスを経験されたのはその後でしょうか?
- こっそり参加した就活交流会で起業家に憧れを抱いた大学時代
- ー起業を意識し始めたのはいつ頃でしょうか?
- ーでは、将来的に起業することを視野に入れて就職先をお決めになったのでしょうか?
- 起業に向けた準備ではお金で得られるモノよりも大切なコトがある
- ー起業に向けた準備で苦労した点はありますか?
- ー起業前に準備しておいて良かったことを教えてください。
- フリーランスのための革新的な会計アプリで、様々な不便を解消したい!
- ー株式会社TxToはどのように社会に貢献していきたいと考えていますか?
- ーフリーランスのための会計アプリ「Taxnap」を開発した背景をお聞かせください。
- 自分自身に対してベクトルを向けて、会社も自分も成長していきたい
- ー会社を成長を担う経営者として、大切にしているマインドセットはありますか?
- ー会社で共に働く仲間に対して、求めているものはありますか?
- ー株式会社TxToの将来ビジョンについてお聞かせください。
- 人との繋がりを大切にしていけば、将来必ずプラスになる
- ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
- ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
- 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!
田中雄太さんの経歴
- 2018年:株式会社じげんに新卒で入社。1年目に全社初の営業成績を残し、全社表彰を受彰。
- 2020年:株式会社サムライインキュベートへ転職し、イスラエルスタートアップへの投資とFA事業の立ち上げを推進。
- 2022年11月、株式会社TxToを創業。フリーランスのための確定申告効率化アプリ「Taxnap」を開発
フリーランスとしての生き方、働き方が当たり前になる世の中づくりに貢献したい
ー現在経営中の会社と事業内容を簡単にお聞かせください。
私は現在、株式会社TxTo(テキスト)という会社を経営しています。弊社では「ひとりひとりの可能性を最大化する」というミッションを掲げて、フリーランス・個人事業主向けの確定申告を効率化する会計アプリを開発・提供しています。
ー起業するまでのご経歴を簡単にお聞かせください。
学生の頃は、野球などのスポーツで盛んな早稲田実業学校高等部に通い、サッカー部に所属していました。高校卒業後はそのまま早稲田大学商学部に進学し、アメリカでの1年間の交換留学などの経験を経て、2018年4月に株式会社じげんに新卒で入社しました。
じげんは、主にWebメディアの企画・運営などを行っている会社です。私は同社で不動産の広告営業を2年くらい担当しまして、1年目には全社初の営業成績を残してMVPを取らせていただきました。もっともっと成長したいという意欲が湧いていたなかで、たまたま出会いがあり、株式会社サムライインキュベートに入社することになりました。
株式会社サムライインキュベートは独立系のベンチャーキャピタルで、起業大国と呼ばれるイスラエルのスタートアップに積極的な投資をしている会社です。私はもともと海外志向があり、グローバルなビジネスに関わりたいと思っていたので、今振り返ると良い巡り合わせでしたね。
ーご自身がフリーランスを経験されたのはその後でしょうか?
そうですね。サムライインキュベートを退社したあと、フリーランスへ転身して活動を続けてきました。その活動のなかで保険・年金のことでつまづいたり、住宅ローンに落ちたり、確定申告で苦労したり、様々な課題にぶつかり、「フリーランスには生きづらい世の中だな」と体感しました。
自分らしく生きる手段の一つがフリーランスだと思ってます。このままでは折角一歩踏み出しても、社会の仕組みによって挫折してしまう人が多いと感じました。そこで私は、フリーランスとしての生き方、働き方が当たり前になる世の中づくりに貢献したいと思い、2022年11月11日に株式会社TxToを創業しました。
TxToという名前ですが、最初の「T」にはTax(税金)、Trust(信頼)という意味があります。「x」は掛ける、2つ目の「T」はTechnology(技術)、OはTと合わせた「To」で未来を表しています。
こっそり参加した就活交流会で起業家に憧れを抱いた大学時代
ー起業を意識し始めたのはいつ頃でしょうか?
起業を意識し始めたのは、大学2〜3年生の頃ですね。ファーストキャリアのじげん、そして2社目のサムライインキュベートでの業務経験は、いつか起業するにあたって貴重なものになると当時から意識していました。
大学3年の頃、入りたいゼミがあったんですが残念ながら落ちてしまい、そのときの悔しさから、ゼミに受かった人たちよりも上にいける方法(しょうもない動機ですが、負けん気が強い性格で)を探し始めました。
起業を本気で考えるようになったのはその頃ですね。起業家としての生き方ってかっこいいですし、いわゆる大企業に入社するエリートコースよりも、起業家になった方が上にいけるんじゃないかと本気で思うようになりました。
実は大学2年生の頃、10社ほどの企業が集まる大学3年生向けの就活交流会にこっそり参加したことがあったんです。そこで自分から社長さんに積極的にお声かけをして、お食事のアポを取ることができました。
その後、色んな経営者の方とお会いしていくなかで、起業家としての生き方により憧れを抱くようになり「自分自身もこうなりたい!」と強く感じましたね。
ーでは、将来的に起業することを視野に入れて就職先をお決めになったのでしょうか?
そうですね。いつか起業することを視野に入れて就活をするなかで、こちらから求めたときにキャリアアップの機会が得られやすい環境で働きたいと考えていました。
最終的には、社内に「起業するぜ!」という同じ志をもった仲間が多くいて、自分自身も成長していけると感じた株式会社じげんを選びました。
学生の頃にずっと続けていたサッカーにも言えることですが、仲間と切磋琢磨できる「環境」が大事で、その環境次第で成長可能性は大きく変わると考えてます。。就職先を決めるうえで重要視したのは会社に属する「人」でした。じげんは優秀な先輩方も多ければ、向上心があってガツガツしている同僚も多かったので、自分を鍛えるには良い環境だなと感じました。
起業に向けた準備ではお金で得られるモノよりも大切なコトがある
ー起業に向けた準備で苦労した点はありますか?
開業届などの各種手続きは自分で調べてやりました。始めは合っているのか合っていないのかわからず、とりあえず進めてみたら「おお、何か良く分からないけどできたっぽい?」みたいな(笑)私は書類作成や手続き系に苦手意識がありまして。
会社を経営するにあたって、書類の作成方法やバックオフィス周りに関する知識を学ぶ機会は特に設けませんでした。事業をどのように立ち上げて、どのように業績を伸ばしていくかという知識は今までの経験から養われたものがありました。これまで経験したことのおかげで、リスクよりもチャンスの方が大きく見えてきたので起業しました。実際に起業してみて「まだまだ足りないな」と思うことも頻繁にありますけどね。
ー起業前に準備しておいて良かったことを教えてください。
色んな方と積極的に繋がり、実際にお話しをして関係性をもっておくことですね。起業後、どこで点と点が繋がるかわかりませんし、何か困ったことがあれば「そうだ、あの人に聞いてみよう!」となる場面もあります。
起業前に繋がりをつくった数が多いほど、起業後に幅広い悩みを解決できるようになりますし、頼れる人が近くにいるのは本当に心強いです。
フリーランスのための革新的な会計アプリで、様々な不便を解消したい!
ー会計アプリ・ソフトの市場には既に複数の大手が存在しています。そのなかで開業しようと決めた理由とは何でしょうか?
会計アプリの領域で挑戦を決めた大きな理由は、フリーランスや個人事業主の方が現状のサービスに満足していないことがわかったからですね。
課題があれば、そこに市場はあるものです。そこで、現状の会計に課題があるという仮説を立てて、累計300人以上の潜在ユーザーに対してインタビューを実施しました。その結果、ほとんどの人が確定申告に困っている状況であり、弊社のビジネスモデルに対して良い反応をもらえました。
10年以上の実績がある大手会計ソフトを利用されている方でも、現状に満足していると答えた人はほとんどいませんでした。
自分自身も確定申告でものすごくストレスを感じてきた身ですし、この課題を解決することで沢山の方に喜んでいただけると思いました。
ー株式会社TxToはどのように社会に貢献していきたいと考えていますか?
現状、正社員として働くことが割りと当たり前な世の中ですし、フリーランスや個人事業主が求めるニーズに社会環境がまだまだ追いついていないと思います。アフターコロナ時代になって働き方が多様化するなか、2025年にはフリーランスが2,200万人になると見通している調査データがあり、日本の労働人口の約3分の1がフリーランスになると推測されています。
私たち株式会社TxToは、将来的に2,200万人になると言われるフリーランスが、正社員と同等もしくはそれ以上の社会的地位になるように、事業を通じて貢献していきたいと思ってます。つまり、フリーランスが直面している様々な不便を私たちのソリューションで解決して助けることで「日本社会にある停滞の払拭に貢献できるのでは」と考えています。
必ずしもフリーランスが良いというわけではなくて、就職や転職の際に「フリーランスとして働く」という選択肢が増えることで、一人ひとりの幸福度も変わってくると思います。
ーフリーランスのための会計アプリ「Taxnap」を開発した背景をお聞かせください。
『Taxnap(タックスナップ)』というフリーランス・個人事業主のために開発したアプリは、「スワイプ確定申告」というキャッチコピーを付けた会計アプリです。その名の通り、左右にスワイプするだけで面倒な確定申告の書類作成を簡略化できる革新的なサービスです。
フリーランスの場合、確定申告のために事業用のカードや口座を持った方が良いと勧められることがありますが、手続きが面倒なため、個人用カードをプライベートにも経費にも使用している方が多いと思います。そのような方が会計ソフトを使った確定申告を行う場合、プライベートでの支払いと経費が混ざり合ってしまう問題があります。
それぞれを分ける作業が非効率的なため、結局手作業で入力している方が多いんです。
弊社のTaxnapなら、右にスワイプしたら仕事用、左にスワイプしたらプライベート用というように簡単に仕分けができます。それだけではなく、明細を読み込ませることで多岐にわたる勘定科目を9割以上の精度で自動選択できる機能も搭載しています。複式簿記の知識が必要になる青色申告やe-Taxにも対応していますし、会計を全く知らない方でも簡単に確定申告の書類を作成できるのがTaxnapです。
操作も非常にシンプルですし、誰でも本当の意味で「簡単に確定申告ができるアプリ」だと自信を持って作ってます。
自分自身に対してベクトルを向けて、会社も自分も成長していきたい
ー会社を成長を担う経営者として、大切にしているマインドセットはありますか?
最近思うのは、経営者の性格やスタンスがそのまま会社のカルチャーになっていくということです。会社が理想としている人材の姿があれば、まずは自分自身がその姿を目指すべきだと思います。そう言った意味でも「自分自身に対してベクトルを向けて成長していく」というのが大切にしているマインドセットですね。
共に仕事を頑張っていく仲間に対しては、「この会社を選んで正解だった」と思ってもらえるような環境・機会を提供していきたいです。入社前には、お互いの期待値をちゃんと伝えて、すり合わせしていくことを大事にしています。
一昔前のスタートアップ企業では、「24時間365日働くのが正義だ!」というスタンスの会社も見受けられました。弊社の場合、仕事に全振りするようなスタンスではなくて、生活も大切にしながら働ける環境を提供できるように努力しているところです。
ー会社で共に働く仲間に対して、求めているものはありますか?
弊社には「当たり前のことを当たり前にやる」「当たり前のことを当たり前に超える」というカルチャーがあります。
同じ会社で働く仲間には、自分で考えて行動できる、つまり自走できる人を求めており、採用時はその入口を大切にしています。現在はスタートアップの始めのフェーズですし、この段階では自分よりも優秀だと思うメンバーを採用してきました。
「今日中にやります」と言ったにもかかわらず、実際はできない人は意外と多いんですよ。それって嘘をついた自分自身が損をしますし、相手の信頼を失うきっかけにもなります。
「当たり前をやるのは最低ライン」と「当たり前をを超えていく意識」で仕事に取り組むことが事業の成長に繋がっていきますし、私自身も含めて会社の信念として守っていきたいですね。
ー株式会社TxToの将来ビジョンについてお聞かせください。
この数年で「フリーランスの会計・確定申告なら、Taxnap」というポジションを築くことを目標にしています。それ以降は「フリーランスになるなら、TxTo」と名前を変えるかもしれません。フリーランスの独立・経営に関して切っては切り離せないような存在になりたいです。
例えば、大手ECプラットフォームのShopifyでは、自社ECの制作をはじめ、顧客管理・営業・マーケティングなど、ECに必要な機能を網羅的に提供しています。ECサイトの経営がShopifyひとつで解決するように、弊社でも「TxToがあれば、フリーランスの独立・経営に困らない」という存在を中長期的に目指していきたいですね。
これからもフリーランス・個人事業主が助かる新機能をどんどんアップデートしていきますので、楽しみにしていてください!
人との繋がりを大切にしていけば、将来必ずプラスになる
ー起業して良かったと思えた瞬間、経営者になって良かったと思った瞬間を教えてください。
創業してまだ1年ほどの会社ですが、自分がやろうと思った小さなアイデアの種から事業が誕生して、会社や業務委託先の仲間、さらにはTaxnapの沢山のユーザー様と関わることができています。
最近出会った方なんですが、熊本県に住む40代のドライバーさんがTaxnapを愛用してくださっていました。普通であれば、そのような方と出会う機会はなかったので素直に嬉しかったです。
今は本当に信頼できる仲間と事業ができていますし、自分が携わっていることが少なからず世の中に影響を与えていると思える瞬間もあり、幸せだなと感じますね。
ー経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
経営者のスタイルって多種多様で正解はないと思います。そのなかでも経営者に共通している部分を挙げるとすれば「執着できること、夢中になれることがある」ということですね。
経営者として成功するには、「この事業をやってみたい」という軽い気持ちではなくて、それを超える尋常じゃない熱量が必要だと考えています。「何かを変えたい、世界を変えたい」という熱意がユニークな行動に繋がり、周りも動き始めるんです。
それだけではなくて、仲間からリスペクトされる何かを持っていることも大事です。リスペクトされる何かというのは、スキルに限らず、マインドセットやパッションなどの様々な要素を含みます。そして、自身の行動や姿勢で示して、仲間を惹きつける力が経営者には不可欠だと思います。
ー起業を目指している読者に対して、メッセージをお願いします。
私が考える起業で最も大切なこと、それは「人との繋がり」ですね。自分とできるだけ離れた人と分け隔てなく出会い、そして繋がることは間違いなくプラスになります。繋がりをつくる方法に関しては、知人からの紹介でもサービスでも何でもいいんです。ただし、信頼されるような人間性をまず高める必要があります。 起業には個人事業主としての開業と会社設立の2種類があり、事業形態に合わせて選ぶことが大切です。また、起業のアイデアをまとめたり、事業計画書を作成したりといった起業の流れを把握し、十分な準備を整えるようにしてください。 一度起業すると、資金や従業員の管理、納税など多くの責任を負わなければなりません。過去の成功事例も参考にしながら、自分なりのビジネスを展開できるよう起業アイデアを練ってみましょう。
繋がった人との縁を大切にしていけば、いつかヒントをもらえることがあり、それが事業のアイデアに繋がるかもしれません。
私は人との繋がりをつくることが昔から好きだったんです。むしろ楽しいと感じていました。人に始まり、人に終わる。日々ご縁を大切にしていれば、将来必ず救われる場面が訪れます。
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