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【株式会社クルカ】新しいクルマの乗り方を世に広め、カーライフの概念を変える

【株式会社クルカ】新しいクルマの乗り方を世に広め、カーライフの概念を変える

新車カーリース・新車サブスクという次世代のクルマの乗り方を提供する「株式会社クルカ」の代表取締役、早川由紀夫さん。


早川さんは、学生起業団体「株式会社リョーマ」で活躍していた先輩方に憧れ、若くして起業を決意。1990年に大卒で広告代理店を創業し、経営者となりました。


2005年には、自動車に関する豊富な知見を持つ仲間と共に、地域密着型の自動車整備工場をフランチャイズ展開する「株式会社ジョイカルジャパン」を創業。


その後、2019年に、オンライン完結型で月々払いの新車カーリース提供する「株式会社クルカ」を新たに立ち上げました。


現在、株式会社ジョイカルジャパンと株式会社クルカの代表として、新しいクルマの乗り方を世界に発信する早川さんに、起業までの道のりや経営者として大切にしているマインドなどをお伺いしました。

INDEX
  1. 早川由紀夫さんのご経歴
  2. クルマの新しい乗り方を提案し、時代を変えていきたい
  3. -現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。
  4. 学生起業家の先輩方に憧れ、その背中を追い続けた
  5. -学生時代、会社経営に憧れを抱いたエピソードがあればお聞かせください。
  6. -大学卒業時の進路はどのような想いで決断されたのでしょうか?
  7. 広告代理店の経営から見えた、将来のビジネスモデル
  8. -初めて起業されたエピソードをお聞かせください。
  9. -広告代理店の経営では、どのような体験をされたのでしょうか?
  10. クルマの乗り方を変える「ジョイカルジャパン」と「クルカ」の誕生
  11. -アセットを積み上げていくようなビジネスモデルとは、どのようなものでしょうか?
  12. -2019年に「株式会社クルカ」を新たに立ち上げた背景をお聞かせください。
  13. 成功者に対するポジティブな嫉妬がエネルギーになった
  14. -事業計画書の作成で活用したサービスなどはありますか?
  15. -起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?
  16. 業界最安値の月々払いで新車に乗れる「クルカ」の秘密
  17. -株式会社クルカが掲げるミッションについてお聞かせください。
  18. -クルカの強みである最低価格保証について詳しくお聞かせください。
  19. 質の高いコンテンツを提供しつつ、オンライン審査のプロセスも強化したい
  20. -サービスの認知拡大において、どのような手段を活用されていますか?
  21. -今後、強化または改善したいサービスがあれば簡単にお聞かせください。
  22. 経営者として、まずは自分でやって示すことを大切にしたい
  23. -経営者として大切にしているマインドを教えてください。
  24. -経営者だからこそ得られる特別なものとは何でしょうか?
  25. -組織と社員の成長のために心がけていることはありますか?
  26. 「JOYCAL500」を掲げ、売上規模500億円を目指している
  27. -現在経営されている会社の将来ビジョンをお聞かせください。
  28. -JOYCAL500の進捗状況を教えていただけますか?
  29. 若者と一緒に東南アジアでのビジネスを成功させたい
  30. -ジョイカルジャパンのグローバル事業には、どのような狙いがあるのでしょうか?
  31. 「想い」さえあれば、他には何も要らない
  32. -経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?
  33. ただ起業するだけではなく、収益を上げて国に貢献することを考えてほしい
  34. -起業を目指している読者に対してメッセージをお願いします。
  35. 起業や独立に興味を持ったら、まずは「起業の窓口」に登録してみよう!

早川由紀夫さんのご経歴

  • 1990年:神奈川大学を卒業後、イベント運営やセールスプロモーションなどを行う広告代理店を設立。年商10億円まで成長させる。
  • 2005年12月:自動車整備事業を中心とし、自動車販売のネットワーク展開およびシステム構築によるカーサポートを行う「株式会社ジョイカルジャパン」を創業。2024年時点で全国に約600店舗を展開し、売上高120億円を記録。
  • 2019年8月:カーリース・レンタカー・中古車販売事業を展開する「株式会社クルカ」を設立。
  • 現在、国内市場に留まらず、グローバル市場への展開も視野に入れた事業拡大に注力。

クルマの新しい乗り方を提案し、時代を変えていきたい

「クルマの新しい乗り方を提案し、時代を変えていきたい」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-現在、経営されている会社名と主な事業内容を教えてください。

現在、2005年12月に創業した「株式会社ジョイカルジャパン」と、2019年に創業した「株式会社クルカ」を経営しています。

ジョイカルジャパンでは、地域密着型のカーリース、新車・中古車販売事業、自動車整備工場を軸にフランチャイズ展開しており、現在は全国に約600店舗を構えています。

かつて高度経済成長期には、ディーラーが自動車を売り、整備を町の整備工場が行うことが一般的でした。その後、整備にも対応するディーラーが増えていくなかで、整備工場自体でも自動車を売らないとお客様がいなくなってしまうという課題に直面しました。

そんななか我々ジョイカルジャパンは、エリア制で地域密着型の自動車整備工場を組織し、ビジネスとして成立させるため、新車販売もしくは中古車販売からご支援する事業を展開しています。

また、クルカでは、従来のディーラーや中古車販売店とは異なる、オンライン完結型の新車サブスクリプションサービスを提供しています。

学生起業家の先輩方に憧れ、その背中を追い続けた

-学生時代、会社経営に憧れを抱いたエピソードがあればお聞かせください。

若い頃、学生起業家が話題になっていて、その影響で会社経営に興味を持ち始めました。

当時、大阪に「リョーマ」という現役大学生を中心としたベンチャー企業がありました。実は、リョーマ創業時の代表取締役社長である真田哲弥さんや、代表取締役専務の西山裕之さんとその頃からお付き合いがあったんです。

今でも、経営者として一番憧れているのがこのお二方です。お二人は二つ上の先輩で年が近いということもあり、若い頃からずっと背中を追ってきました。

お二方は、ダイヤルQ2を活用した「ダイヤルキューネットワーク」という会社もやられていました。すぐに解散してしまったのですが、その後、「ダイヤルQ2を使ってプロバイダービジネスをやろう」ということで誕生した会社が、GMOインターネットグループの前身となる「インターキュー」です。

私はまだ学生でしたが、若くして業界で活躍されている姿を見て、「よし、俺もやってやろうじゃないか!」という想いが芽生え、起業家としての道を歩むことになりました。

-大学卒業時の進路はどのような想いで決断されたのでしょうか?

大学卒業と同時に法人を立ち上げようと心に決めていました。

真田さんや西山さんに強く影響を受けて、見様見真似でやってきましたから、私には「起業家になる」という選択肢しかなかったんです。

起業して社会に出ることや、目上の方々と絡んでいくことに全く不安はなかったですし、とにかくワクワク感しかありませんでした。

小学生の頃、母親がやっていたお好み焼き屋のお客さんに沢山可愛がってもらいました。その経験もあって、年上の社会人の方々とコミュニケーションを取ることに全く弊害はなかったです。

広告代理店の経営から見えた、将来のビジネスモデル

「広告代理店の経営から将来のビジネスモデルが見えた」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-初めて起業されたエピソードをお聞かせください。

大学を卒業して、23歳で広告代理店を創業しました。でも、当時の私には「広告業界の世界を変えたい」という野望や構想は全くありませんでした。

学生時代に様々なプロモーションを企画してきたので、「それを形にするために何をすればいいのか?」と考えた結果、広告代理店という形態を取ったわけです。

「とにかく早く箱を作って、お金持ちになりたい」と、初めての起業にはそんな純粋な気持ちがありましたね。

-広告代理店の経営では、どのような体験をされたのでしょうか?

広告代理店は、年商10億円にまで成長させることができましたが、約10年で倒産しました。

広告会社って結局のところ、フロー型のビジネスなんですよ。1年後の売上が見えたとしても、3年後、5年後の売上を見ることはできません。

広告業界では、クライアントのことをスポンサーと呼びます。スポンサーの種類は多種多様で、当時で言うとタバコ会社も沢山ありました。

でも、直接メーカには口座を作れない会社が多くあって、結局、大手広告代理店経由で仕事をもらう形になるんです。それが約7割くらいを占めていましたから、案件を獲得・維持しようにも、私たちの努力だけではどうにもならない部分もありました。

毎年毎年スポンサーがリセットされ、最終的には会社が潰れてしまったわけです。

そんな時代背景もあって、フロー型のビジネスモデルではなく、アセットで積み上げていくようなビジネスモデルをやりたいと思うようになりました。

クルマの乗り方を変える「ジョイカルジャパン」と「クルカ」の誕生

-アセットを積み上げていくようなビジネスモデルとは、どのようなものでしょうか?

今の時代で言う「SaaS」に非常に近いビジネスモデルです。

何を積み上げていくのかを考えたときに、フランチャイズという結論にたどり着きました。

当時、他社で新車に半額で乗れるビジネスモデルがありました。その会社のサービスである半額ローンを作った人物が、現在ジョイカルジャパンで会長を務めている中村です。

中村はクルマのビジネスに関して非常に詳しかったので、私が持っている色んなノウハウと融合させて「クルマのフランチャイズビジネスをやろう」という流れになりました。

そして、2005年12月に「株式会社ジョイカルジャパン」という会社を立ち上げました。このジョイカルという言葉には、「エンジョイ・カーライフ(enJOY CAr Life)」という意味が込められています。

-2019年に「株式会社クルカ」を新たに立ち上げた背景をお聞かせください。

ジョイカルジャパンは、地域密着型の自動車整備工場向けフランチャイズビジネスであり、あくまで「B2B2C」というモデルです。ですから、我々が直接クルマを売るモデルではありません。

でも、インターネットが当たり前に活用されているこの時代、「それぞれの地域においてオンラインで販売できる仕組みも必要ではないか」と考えました。それには率先的に投資を行い、そして実験を重ねていかなければならないわけです。

そのため、カーリース・レンタカー・中古車販売事業を展開する「株式会社クルカ」を創業したという背景があります。

クルカでは、人気の新車を豊富に取り扱うカーリースであり、頭金やボーナス払い、税金、車検といった諸費用が不要のサブスクでサービスを提供しています。

成功者に対するポジティブな嫉妬がエネルギーになった

「成功者に対するポジティブな嫉妬がエネルギーになった」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-事業計画書の作成で活用したサービスなどはありますか?

23歳で初めて起業した頃は、起業支援サービスのようなものは存在してなかったと思います。私の周りでも誰も使っていませんでしたから。

広告代理店で起業したときに、事業計画書を作成することもなかったです。ただ、スポンサーと関わる上で、事業目標や戦略を深く理解する必要がありますし、事業をやりながら少しずつ学んでいきました。

広告代理店ってそういう意味で言うと、他人のふんどしで相撲を取りながら、自らが成長できるモデルだと思いますね。

他にも事業に必要な書類があれば、紀伊國屋書店に行って本を買い、それを読みながらExcelで自作していました。

今の時代、事業で何らかの書類を作るとき、インターネットを使えば簡単にテンプレートを入手できますよね。私たちの時代には、インターネットそのものがなかったので、本当に便利な世の中になったと思います。

-起業前に経営ノウハウや成功事例などを学ぶ機会はありましたか?

周りにいる成功しそうな方や、実際に成功している方と積極的に交流するようにしてきました。

皆さん異なる経験を積んで事業を大きくしていますから、そういった方とお話しするだけで刺激をもらえますし、ポジティブな嫉妬が自分のエネルギーに変わっていったのだと思います。

業界最安値の月々払いで新車に乗れる「クルカ」の秘密

-株式会社クルカが掲げるミッションについてお聞かせください。

クルカは、「オンラインで誰もが簡単に新車を注文し、月々払いで乗れる」というビジネスモデルになっています。

デモグラフィックデータによると、30代半ば〜50代の男性、M2〜3層の顧客が多いです。

クルカのWebサイトは非常に面白くて、全車種を展開する他社のリース会社とは異なり、限定の車種グレードやカラーの商品しか展開していないんです。

カーリースで月々の価格を下げようとすると、「値引きする」あるいは「残価が高いものに設定する」という選択肢があります。

例えば、車種グレードやカラー、指定のオプションを設定すると残価が高くなります。クルカで「この車種の赤をください」と言われても、赤を売ることはありません。なぜなら、クルマの価値が下がるからです。

価値のあるクルマほど後で蘇生ができますし、そういった先を見据えたビジネスモデルになっています。

オンラインで人気の新車を注文し、それが自宅に届く。そして、業界最安値で乗れる。クルカは、クルマ業界のAmazonのような姿を目指しています。

-クルカの強みである最低価格保証について詳しくお聞かせください。

サブスクリプション型の新車カーリースとして、クルカでは「最低価格保証」を謳っています。

例えば、クルカである車種を3年間契約する場合、「他社の同じ車種よりも確実に安くします」というのが最低価格保証の内容です。

リースのマーケットは、日本全体でわずか10%程度しかありません。そして、世の中の約6割のユーザーが現金で購入しています。

そのシェアにクルカが食い込んでいくために、クレジットカード決済でポイントを貯められる仕組みを作りました。さらに、クレジットカードでの一括払いにも対応し、顧客のニーズに応えています。

質の高いコンテンツを提供しつつ、オンライン審査のプロセスも強化したい

「質の高いコンテンツを提供しつつ、オンライン審査のプロセスも強化したい」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-サービスの認知拡大において、どのような手段を活用されていますか?

リスティング中心として、広告に頼らざるを得ないのが現状です。

SEOやコンテンツマーケティングの強化に関しては、GMO TECHさんにお願いしています。自然流入の数値に成果がしっかり現れていますし、とにかく信頼できる会社さんですね。

さらに、クルカでYouTubeチャンネルも開設していて、最近はコンテンツ数がかなり充実してきました。

SNSを活用した認知拡大については、現状の課題となっています。というのも、顧客の年齢層が高めですから、SNS領域にチャレンジする大きな理由が見つかっていないというところです。

-今後、強化または改善したいサービスがあれば簡単にお聞かせください。

今後、オンライン審査をバージョンアップすることを考えています。

オンライン審査自体は簡単にできるのですが、「これほどまでに否決になる人が多いのか」という印象も抱いています。店頭での審査に通過できなかった人が、「オンライン審査なら通るかも知れない」という気持ちで申し込んでくることもありますからね。

我々としては、可決していただくために質の高いコンテンツを用意するよう努力しています。

それでも一定数は可決に至らないので、オンライン審査の仕組みから見直して、バージョンアップさせることを目指しています。

経営者として、まずは自分でやって示すことを大切にしたい

-経営者として大切にしているマインドを教えてください。

自分自身に対して、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ」というマインドをすごく大事にしています。

自分で何もやっていない人から「やれ」と言われても、心には響きませんよね。まずは経営者として、自らがちゃんと示さなければならないんです。

このマインドは大学時代からずっと意識してきましたし、ある程度のことはしっかり実践できるタイプの経営者であると自負しています。

私はもう58歳ですし、とにかく前進し続けた会社もある程度の規模になりました。これからは「人を育てていくこと」を大切にし、次のステージへの移行を考えているところです。

若者が起業前に意識することではありませんが、世代間やステージに応じて、マインドセットのあり方も変わっていくんだろうなと思っています。

-経営者だからこそ得られる特別なものとは何でしょうか?

私は「何をやるか」よりも、「誰とやるか」に非常に重きを置く人間だと思っています。

「誰とやるか」という部分は、経営者になると自分で決断できるようになります。

今、私の周りにはGMO TECHさんのような優秀な会社さんや、私を慕ってくれる若手経営者さんなどが沢山います。

このような方々に協力してもらいながら、自分の会社で大きなビジネスを動かせることは、経営者にしか得られない価値ある体験です。

-組織と社員の成長のために心がけていることはありますか?

私は起業家ですから、新しいことにチャレンジをしていくことが仕事です。

その風土やマインドを社内に伝染させていくことが、経営者としての役目なのかなと感じています。

風土に関して言えば、社内で私のことを「社長」と呼ぶ人はいないです。みんな早川さんって呼んでくれますし、飲みの場ではユッキーなんて呼ばれることもありますから(笑)。とにかく普通の人として接してほしいんです。

こういった人間関係や組織としての風通しの良さなどは、しっかり残したいですね。

「JOYCAL500」を掲げ、売上規模500億円を目指している

「JOYCAL500を掲げ、売上規模500億円を目指している」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-現在経営されている会社の将来ビジョンをお聞かせください。

ジョイカルジャパンでは全社的に、「JOYCAL500」というスローガンを掲げています。

我々は「どれだけの人に支持されているのか」という基準を示す指標の一つに、売上を置いています。

ジョイカルは未上場企業ですから、利益を会社に残してそこまで株主配当を主眼に置く必要はありません。ある程度の利益が残れば、社員還元含めてマーケティングや投資に回せる状況にあるので、「失敗してもいいからとにかく売上規模をつくろう」という方向性になりました。

そのような背景があり、フランチャイズ事業、直販事業、グローバル事業などを全て含め、売上規模500億円を目指す「JOYCAL500」を掲げました。

-JOYCAL500の進捗状況を教えていただけますか?

現時点で120億円くらいの売上規模があります。この数年で500億円という目標に到達させるために、2〜3年前くらいからマーケティング本部を作り、攻めるための環境を構築しました。

広告に関して、以前は広告代理店を通じて広告出稿を活用していましたが、そうなると毎週報告書だけあがってきて、良いか悪いかで判断しがちになってしまいます。社内に広告運用のリテラシーが蓄積されないですし、当然いちばん大事な「想い」も入りません。

そこで、広告を自社で回せる体制をしっかり整えました。今では毎日自分たちでチューニングを行なっています。こういったところから関心を持って内製化していくことで、売上規模にも直接反映されていくんです。

若者と一緒に東南アジアでのビジネスを成功させたい

-ジョイカルジャパンのグローバル事業には、どのような狙いがあるのでしょうか?

弊社の社名にあるジョイカルジャパンの「ジャパン」には、事業をグローバルに展開したいという想いが創業から込められています。

コロナ禍前からスコープに入れていた国が、フィリピンとインドネシアです。そして、コロナが落ち着いてから、ジョイカルジャパンの成長戦略の一つとして「ジョイカルフィリピン」という会社を作りました。

フィリピンだけでも人口が約1.1億人いて、国民の平均年齢は24歳です。人口動態は完全なる富士山型で、人口ボーナスのピークは2050年頃まで続くと言われています。

私には、あの国が将来どうなっていくのかが手に取るようにわかるんです。

特にクルマにおいては顕著で、東南アジアに行くとみんなオートバイに乗っていますよね。あの方たちは将来的に全員自動車を買います。そう考えるとワクワクするじゃないですか。

インドネシアもフィリピンと同様です。人口約2.7億人で、平均年齢は約24歳。人口ボーナスも2050年まで続くとみられています。

これらの国に対して、我々がやるべきことはすでにわかっています。

今の日本は停滞していますし、これから私たちのようなおじさんたちに沢山お金がかかっていくでしょう。ですから、「海外に出てグローバルに勝負したい!」という若者が増えています。そんな若者たちを東南アジアに連れていきながら、ジョイカルの事業をグローバル展開していきたいです。

その目標を達成する頃には、私も次のステージへと移行しているでしょう。そして、次は売上規模1,000億円という壮大な目標を掲げ、私が育てたメンバーたちに達成してもらえればと思っています。

「想い」さえあれば、他には何も要らない

「想いさえあれば、他には何も要らない」と語る株式会社クルカの早川由紀夫さん

-経営者を目指す上で大切な要素とは何でしょうか?

経営者にとって大切な要素、それは「想い」に尽きますね。

知識やスキルはあって困らないものですが、それを生かすも殺すも己の考え方次第なんです。

「この人と一緒に働きたい」と思えなければ、会社にジョインすることはありませんよね。

想いさえあれば他に何も要らないから、まずはやってみる。やってみて駄目だったら、何が上手くいかなかったのかをちゃんと考えて修正すればいいんです。

頭でっかちになって何でも考えながら準備してしまうと、時間がもったいないですし、まずはとにかくチャレンジしてみることが大切だと思います。

起業するためには事業計画などの初期設定が必要になりますが、今の時代は起業支援サービスもありますし、スタートを切りやすくなっています。

ただ、最低限自分で何かをやるという目標はあったほうがいいです。

中小企業経営者の場合、管理会計や財務会計に関して、税理士さんや会計士さんとある程度のお話できる知識を得ることはマストだと思います。

創業時にその知識がなくても、数ヶ月〜半年でしっかり養っていけば問題ないです。でも、その重要性を理解していない経営者さんも意外と多いので、中小企業経営者向けの養成コースみたいなものは需要があると思いますね。

ただ起業するだけではなく、収益を上げて国に貢献することを考えてほしい

-起業を目指している読者に対してメッセージをお願いします。

私が起業したのは平成3年で、同年4月の商法改正によって、資本金1000万円がないと株式会社が作れなくなりました。有限会社の場合は300万円です。

つまり、お金がないと会社を立ち上げられない時代だったんです。

それが今では、お金がなくても会社を作ることができるようになりました。でも、これには弊害もあります。

お金がない経営者さんに「何の事業をやっているんですか?」と聞くと、コンサルや人材紹介と答える方が非常に多いです。そういう方が沢山いるのに、肝心な売上を作ることができていないのは、そのための準備をしてこなかったからです。

皆さんWhyの作文やピッチには慣れていて「私はこういう世界を目指しています!」と言うんですが、でもそれって儲かるのかなって思うことがあります。当然、事業計画書だって作っていないんですよね。

起業するハードルは昔と比べてだいぶ下がりましたけど、これから会社を起こす方には、収益が上がる事業をやってほしいと心から思っています。

やりたいことにチャレンジできる時代であっても、ちゃんと収益を上げて税金を払い、この国の成長に貢献することを考えてほしいです。

「節税する暇があるなら売上を上げよう」と、愛を持ってそう伝えたいです。

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