【できるのか？】ChatGPTを使ってたった1時間で事業計画書を書くアラフォー起業家。《小説「AI起業」シリーズ#01》
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積年の夢であった会社を設立も壁が立ちはだかる
私の名前はサトシ。今年で36歳。
遂に、長年の夢であった起業を実現した。
ずっと、マーケティング周りの事業に従事しており、Webマーケティング、SEO、SNS運用などにはある程度知見があった。
その長年のキャリアで得た経験と、知り合いからの依頼だけで食っていけるだろうという安直な考えを持っていたので、これといった事業計画書は作っていなかった。
しかしながら、企業を上手く存続させるには「事業計画書」なるものが必要だということに齢36にして気づくのであった。
- 銀行口座の開設
- 創業融資の獲得
- 投資家向けへの資料
- 優秀人材採用のための資料
など、様々な場面で「事業計画書」が活躍することを知らなかったのだ。
そして、なんと1時間後には最も大事な銀行の創業融資担当者との打ち合わせだ。
なんとかなるだろうと、のらりくらりと起業後半年が過ぎたが、思うように売上が立たず資金が枯渇していたのだった。
だから1時間後の打ち合わせは、会社存続の命運がかかった超絶大事なものである。
なぜ、もっと早くその事実と向き合って準備をしてこなかったのだ。
今流行りのNetflixのワンピースの実写化を見ている場合ではなかった。
ただ、もう反省している時間もない。
前を向いてなんとか事業計画書を作らねばならない。
猫の手、いや「AI」の手を借りよう
まさに猫の手も借りたいとはこの状況のことだ。
昔の偉人は素晴らしい言葉を考えたとつくづく思う。（残念ながら、我が家には猫すらいないのだが。）
は！
猫はいないが、ウチには世界を今熱狂の渦に巻き込んでいるAI「ChatGPT」があるではないか。
彼（彼女？）の力を今こそ借りよう。
今までなんとなく、メールの返信やSNS投稿を作る時くらいしか使ってこなかったが、GPT-4は米国司法試験にトップ10%の成績で合格するほどの知能を有すると聞いたことがある。
事業計画書という難しそうな仕事も彼ならやってのけるはずだ！
と、もう勝ち誇った顔をしてパソコンを開くのであった。
残り：50分
救世主「ChatGPT」で事業計画書の骨格を作る
それでは、いよいよ事業計画書を作っていこう。
いや、俺は事業計画書を作ったことがない。
そもそもそれが何かすらわかっていない。
よし、まずは彼に聞いてみよう。
『事業計画書ってなんですか？』
（https://chat.openai.com/share/65a1793a-69c2-4ada-98cf-a47720823acb）
優秀じゃないか。
大体これで概要は掴んだ。
それでは、私の事業概要を彼に話して、○ッキンゼー顔負けの資料を作ってみせる。
【できるのか？】ChatGPTを使ってたった1時間で事業計画書を書くアラフォー起業家。《小説「AI起業」シリーズ#01》
そういえば、最初のプロの○○〜って役割を入力すると精度が上がると聞いたことがある。試してみよう。
（プロンプト）
あなたはプロのコンサルタントです。
これから事業計画書を作ります。
私の事業を元に銀行で融資を獲得するための事業計画書の骨格格子を考えてください。
■事業概要
#概要
・webマーケティング支援
＃サービス
・ウェブ広告運用
・SNSマーケティング
・SEO対策支援
＃対象
・中小企業
・年商規模：1−5億円
（https://chat.openai.com/share/018d915f-1413-4888-a238-17e67a518a8f）
いいじゃないか。
ここまできたらもう完成したと同義。
では、次は一枚ずつのスライドの中身を作っていく。
ChatGPTのプラグインで図を作る
（https://chat.openai.com/share/018d915f-1413-4888-a238-17e67a518a8f）
ほうほう。
丁寧に番号にわけて、スライドを作成してくれたではないか。
しかしながら、サトシは重大なことに気づくのであった。
それは、図解や写真を作れないということだ。
詰んだ。。
ChatGPTのプラグインやAdvaced data Analysisでパワーポイントは出力できても、自動で図解や画像までは作ることはできない。。
前半の勢いとは打って変わって、サトシの勢いはもう落ちぎわの線香花火の如く枯れていた。
ただ時間だけが刻々とすぎる。
残り29分
スライド生成AI「Gamma」でプロレベルのスライドを生成
もう残り、30分を切って完全に詰んだと思った。
しかし、その瞬間、AIツールはChatGPTだけではないことを思い出した。
『他のツールを使えば良い！！』
そして、かつて一度X（旧Twitter）でバズっていたスライド生成ツールがあったことを思い出した。
その名は『Gamma』。
あとは君に託すしかない。
早速ログインして使ってみよう。
Gammaでスライド生成
まずは左上の「＋新規」から右側にある「テキスト変換」を選択しよう。
左のトピックからの生成だと、先ほどまだChatGPTで考えた事業計画書のアウトラインを活用できないからだ。
プロンプトを入力
画像のようにそれぞれ情報を入力して、右下の「生成」ボタンをクリック。
指示の入力
※元からあったプロンプトを少し修正
Write in a professional, engaging tone with concise, persuasive language. If the notes aremissing info, add your own rich details and go beyond the obvious. Generate the presentation of
Business Plan in Japanese. Use layouts and imagery to make your presentation stand out.
テーマも自由に選ぶことができるだと、、
このAIツール。相当便利だ。。。
今回は事業計画書なのでシンプルなテーマでスライドを生成する。
なんと、コピペとワンクリックで良い感じのスライドが完成した。
文章や内容などはまだ改善の余地はあるものの、叩きとしては十分なクオリティだ。
https://gamma.app/docs/-Web-5rfz1zwf7xva7xx
さらに細かく編集できるだけでなく、AIチャットボットでスライドの修正も可能であった。
これで編集工数も大幅に削減ができる。
良い感じに修正が完了したら、あとはパワーポイントに出力すればOKだ。
収支表をChatGPTで生成
スライドは良い感じにできたのだが、肝心の収支計画表がない。
残り10分。。
これを0から作るには時間が足りない。
※収支計画表のイメージ
(出典：https://trise-c.jp/blog/income-and-expenditure-plan/）
そうだ！
ChatGPTのAdvanced Data Analysisを使えば、エクセルのアップロード、そしてエクセルの編集ができる。
この機能を使って指定のエクセルをアップロードして、収支計画表を自動で作ってもらおう。
○指定のエクセルファイル
○プロンプト
あなたはプロの経営コンサルタントです。
これからアップロードするExcelファイルの空欄を埋めて、資金収支計画書を作成してください。
以下の事業内容をもとに、
- その会社のサービス
- サービスの料金
を考えて、9ヵ年分の年分の売上、経費の内訳を考えてください。
Excelの空欄をフォーマットに従って記載してください。
補足の欄もしっかりと記載お願いします。
またEXCELを記入した後は、元のフォーマットを一切崩すことなく出力してください。
■事業内容
#商材
・Webマーケティング
・Web広告運用
・SNSマーケティング
＃顧客対象
・中小企業（年商2000万円-5億円規模）
#社員数
・最初は一人
・必要に応じて随時拡充
https://chat.openai.com/share/194ea052-5186-4212-b084-82b8405dee8a
これでどうだ！
なんと自動でサービスを考えて料金や売上、支出の予測もしてくれた。
さらには売上成長率の予測まで。
まさに神だ。今私は神を手にしたのだぁあ！
と興奮が抑えられなかった。
ただそんな茶番をしている暇がないので、急いで完成したエクセルの微修正を行う。
○完成したエクセル
何度かやり取りしたものの、ここまでのクオリティで提出してくれれば完璧だ。
あとは、最後にここで作成したエクセルを別紙としてプレゼンと一緒に持っていけば良いだけだ。
そうして、俺は一世一代の融資の商談へと向かったのだった。
最後に
なんとか今回はAIたちの力を借りることで、1時間で事業計画書を作成するという無理難題に挑戦することができた。
- ChatGPT
- Gamma
- ChatGPT Advanced Data Analysis
さんたちには感謝しかない。
ぜひ皆さんも常にAIツールを活用して、既存の業務を常に改善できるかを考えて実行してほしい。
ちなみに私の融資結果はどうなったかって？
ChatGPTに聞いてみな！
- 記事執筆・監修
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- 茶圓 将裕 MASAHIRO CHAEN
- 株式会社デジライズ 代表取締役、AI-zen株式会社 代表取締役、Eat＆Smile 共同創業者、GMO AI & Web3株式会社顧問 その他数社の経営陣、顧問を兼任 X（旧Twitter）で9万人以上のフォロワーを有するビジネス系AIインフルエンサー。AI専門家として、ABEMAニュース、TBSテレビ サンデー・ジャポンなどのメディアにも出演。
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